櫻坂46が証明したネクストレベルへの到達 “最高地点”を刻み、究極のエンタメを届けた京セラ公演を振り返る

アンコールでは「Buddies」「櫻坂の詩」がリラックスモードで披露されたが、ストイックにパフォーマンスすることが多かった本編とは異なり、ここでは観客に目線を送りながら笑顔を振り撒くメンバーの姿が印象的だった。この緩急極まった見せ方も、5年近くにおよぶ積み重ねがあってこそ。もちろん、ここにたどり着くまでは決して平坦な道ではなかった。それは、「櫻坂の詩」の曲中にキャプテンの松田里奈が述べた「改名してからは前が見えづらいこともあったし、『櫻坂の色ってどんな色だろう?』ってたくさん模索してきました。でも諦めずに、櫻坂に全力で向き合ってきたから、こうして今の櫻坂46があります」という言葉がすべてだろう。
ライブ序盤のMCで、松田は「皆さんがここに来たこと、配信を観たこと、絶対に後悔させませんので、今の櫻坂46の最高地点をぜひ目に焼き付けてください!」と発言した。京セラドーム大阪公演はその言葉に嘘偽りなく、満を持して「これぞ、今の櫻坂46の最高地点」と断言できるものだった。と同時に、櫻坂46はまだまだ前を見据え続けている。松田は先の「櫻坂の詩」の曲中、「坂道グループという言葉を知っている人はいるけど、そこから櫻坂って名前が出ることはそう多くないのかなと思うことがあります。でも、こんなに熱くて最高なグループを、私はもっとたくさんの人に知ってほしいです。日本中で知らない人がいないくらい大きなグループになりたいです」とも述べている。ここに、グループとしての次のステップへのヒントが隠されている気がしてならない。

本来なら毎年11〜12月に開催されていた“周年ライブ”にあたる『ANNIVERSARY LIVE』も、5周年を迎える今年は来年4月開催になることがアナウンスされている。会場こそ未発表ながらも“新たなるステージ”と告知されていることから、過去2年開催されてきた千葉・ZOZOマリンスタジアムから飛び出し、さらに大きな会場で行われる可能性も高い。「櫻坂46のライブがすごい!」という事実はBuddiesには承知の事実だからこそ、今回の大規模ツアーも実現したわけだが、来年4月の『5th YEAR ANNIVERSARY LIVE』までの約8カ月で櫻坂46の名前やその魅力がどこまで一般層に周知されるのだろうか。
日々限界突破を続け、5周年というひとつの節目を迎えた彼女たちの新たな挑戦が、またここから始まる。新たなフェーズに突入した櫻坂46が二期生から四期生までが一丸となり、まだ誰も見たことのない景色をどれだけ我々に見せてくれるのか……『5th TOUR 2025 “Addiction”』を体験した今だからこそ、そのワクワクは加速し続けている。


■セットリスト
『5th TOUR 2025 “Addiction”』
8月24日 京セラドーム大阪
00. Overture
01. Addiction
02. 半信半疑
03. Start over!
04. 嵐の前、世界の終わり
05. Nightmare症候群
06. マンホールの蓋の上
07. 流れ弾
08. ノンアルコール
09. 自業自得
10. 真夏の大統領
11. 紋白蝶が確か飛んでた
12. ドローン旋回中
13. 恋愛無双
14. 夏の近道
15. 死んだふり
16. 偶然の答え
17. TOKYO SNOW
18. Nothing special
19. I want tomorrow to come
20. 港区パセリ
21. UDAGAWA GENERATION
22. 何歳の頃に戻りたいのか?
23. もう一曲 欲しいのかい?
24. 承認欲求
25. Make or Break
アンコール
EN1. Buddies
EN2. 櫻坂の詩
























