櫻坂46 松田里奈こそ“キャプテン”のあるべき姿だーー仲間とBuddiesを照らす信頼と挑戦のリーダーシップ
櫻坂46がライブツアー『5th TOUR 2025 “Addiction”』のファイナルとして、8月23日、24日に京セラドーム大阪で単独公演を開催する。これはグループにとって新たな挑戦であり、2代目キャプテン・松田里奈のリーダーシップがより鮮明に示される場となるだろう。今年で改名から5年を迎える櫻坂46。再スタートから現在に至るまでの軌跡は、グループを牽引する松田の存在を抜きに語ることはできない。
2024年の東京ドーム公演の終演後に更新されたブログの中で、松田は「東京ドームがゴールではないので、これからもまだまだ上を目指して、まだ見たことない景色を見に行こうと思っています」(※1)と力強く記していた。東京ドーム公演を夢の到達点とするアイドルグループが多い中、“通過点”と位置付ける姿勢は極めて印象的だった。彼女にとってのドームは夢ではなく通過点であり、挑戦を積み重ねる未来への途中経過――。常に上を見据える姿勢はキャプテン就任前から一貫しており、インタビューやブログなどでも「もっともっと上を目指したい」と繰り返し語ってきた。こうしたブレない言葉が、メンバーに“満足しない意識”を浸透させてきた部分も大きいだろう。
松田の確かな信頼と実績は、キャプテン就任までの歩みからも見ることができる。欅坂46から櫻坂46へと改名し、新体制が発表された2021年1月、副キャプテンに就任。この激動期とも言える日々の最中、一期生と二期生の間に立ち、世代を繋ぐ役割を担ったのが松田だった。2022年11月、東京ドーム公演の初日に初代キャプテンの菅井友香から次期キャプテンに指名されると、観客のあたたかな拍手が会場を包み込んだ。それは単なる指名ではなく、未来を託すにふさわしい人材というメンバーとファン全員の強い承認でもあったと思う。その後正式にキャプテンに就任すると、松田はグループの象徴的存在として、その舵を取ることとなった。
キャプテン就任後の松田が見せたのは、明るさと包容力を備えたリーダーシップだった。くしゃっと笑う表情や軽快なトークは、一見“バラエティ向き”にも映るが、そこには人の心を前向きにする力が宿っている。菅井は卒業写真集『大切なもの』(集英社)で松田と対談し、彼女のことを「いてくれるだけで現場がすごく明るく回る、貴重な存在」と評していたように、彼女の存在はメンバーの気持ちを和らげ、不安を軽減させる役割をも果たしている。






















