HANAという青春で出会えた“新しい自分” 7人だから表現できる『Blue Jeans』の自由と煌めき

HANAの勢いが止まらない。『No No Girls』でのグループ誕生から半年、デビューから3カ月。彼女たちの著しい躍進を疑う人はいないだろう。その活躍ぶりは、各地の大型フェスや音楽特番、バラエティ番組などへの相次ぐ出演を通して、幅広い音楽ファン、そしてお茶の間にまで急速に広がっている。そんな中で7月16日にリリースされた2nd Singleが『Blue Jeans』。燃え盛るような攻めの1曲「Burning Flower」をカップリングに迎えつつ、表題曲ではしっとりと儚い歌唱で、恋の甘酸っぱさや青春の輝きを表現。困難を乗り越えて獲得した自信を誇らしげに燃やす「Burning Flower」、かつての自信のない自分を知っているからこそ歌える“煌めき”が詰まった「Blue Jeans」ーー聴けば聴くほど、HANAにしか表現できないシングルだ。多くのステージを経験した手応えや、2nd Single『Blue Jeans』で手にした新しさと進化について、HANAの7人にじっくり話を聞いた。(信太卓実)
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春フェスや海外公演から得た“刺激と学び”
ーー今年の春はたくさんのフェス出演を経験してきましたが、振り返ってみていかがでしたか。
KOHARU:毎回のステージに新しい発見や学びがあって、刺激的でした!
MAHINA:フェスによって、ファンの方々の層や盛り上がり方が全然違っていて。他のアーティストさんもいらっしゃるので、「MCどうする?」「どうやって盛り上げよう?」ってみんなでたくさん考えました!
MOMOKA:野外フェスに出演させていただいた時は、太陽に照らされて客席の奥までよく見えたんですよね。手を上げて盛り上がってくださっているのを感じながらパフォーマンスできたのは嬉しかったです。

ーー『CENTRAL』(『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2025』)では初の海外(台北)公演も経験されましたよね。
KOHARU:フロアで全身で楽しさを表現しながら踊ってる方が見えて、本当に音楽を楽しんでいるんだなって思いました。もう客席が舞台なんじゃないかと思わせるくらい(笑)。最高なバイブスを感じました。
JISOO:海外のお客さんは私たちのことをまだよく知らなかったと思うので、ステージに立った時は私たちもすごく緊張していたんですけど、パフォーマンスしていくうちに私たちのことも知っていってくれて、歓声がどんどん大きくなっていったのが嬉しかったです。
ーーJISOOさんは、日本では日本語、海外公演では英語と、常に母国語ではない言葉でMCをし続けていますよね。
JISOO:もともと日本語よりは英語のほうが得意だったんですけど、日本で過ごす中で、日本語もまだ完璧じゃないのに、英語をだいぶ忘れてきちゃって(笑)。どうしようっていう気持ちだったんですけど、台北でパフォーマンスする前にちゃんみなさんとお話をしながらいっぱい練習したんです。みんなも一緒に頑張って英語を練習したので、それがよかったと思います!
ーー『VIVA LA ROCK』での「Burning Flower」初披露も観たんですが、どんなステージでしたか。
NAOKO:初披露でドキドキしました。歌い終わった後に「好きだった人、手挙げてください!」と言ったら、めっちゃ手が挙がって「お、びっくり!」って(笑)。新曲をしっかり聴き入ってくださるのが嬉しかったです。私たちがステージに出るごとにファンの方々からたくさん反応をいただいて、衣装とかメイクの細かいところまで見てくださっているので、愛をもらっているなって実感するのと同時に、もっと頑張らなきゃっていつも思います。

7人のアイデアでアツく強くなっていった「Burning Flower」
ーーそんな「Burning Flower」は攻めの1曲で、特にMOMOKAさんらしさが全開になっていると思いましたが、どんな想いを込めて歌っていきましたか。
MOMOKA:曲調的にも歌詞的にも攻めていて、強い曲だなという印象でした。歌詞に負けないぞっていう気持ちと、歌詞を現実にできるようにもっと強くなるぞという気持ちで、聴いてくださる皆さんも巻き込んで強くなれるようにって思いながら歌っています。
ーーCHIKAさんの〈誰も追いつけないとこまで高くなってく/this flower〉は、高音で叫ぶように歌うだけでなく、奥行きすらも感じられる素晴らしい歌唱だと思いました。
CHIKA:ありがとうございます。感情に任せすぎるとピッチが追えなくなるので、アツく燃え上がらせつつも冷静に歌えるように練習しました。


ーーKOHARUさんは楽曲終盤の歌唱を担うことが多い印象でしたが、「Burning Flower」でも締めのパートを担当していますよね。
KOHARU:そうなんです、またもや責任重大なんです(笑)。個人的に「Burning Flower」のラストは炎がぶわーって燃え盛った後、ぱちぱち、メラメラ、ふつふつ……と静かに燃えている火のイメージでした。その感じを前提にしつつ、より余韻に残るような歌い方を意識しています。
ーーMVのソロシーンで意識されたことも教えてください。
YURI:私は最初に映るシーンでの登場だったので、「これからアツアツなメンバーたちがどんどん出てくるけど、心の準備できてますか!?」みたいなマインドで撮影しました。
MAHINA:「ROSE」とはまた違ったラップの声だったり、“悪ガキ度”がさらに増えた私の表情にも注目してもらえたら嬉しいです!
JISOO:私のソロシーンは、実はワンカメで私から次のMAHINAまでを撮影したんですけど、私はサンベッドで足を伸ばして座っていて、カメラマンさんのすぐ後ろがプールだったので、私のパートが終わった後、カメラマンさんがすぐ通れるように頑張って姿勢を変えていました(笑)。



ーーそうだったんですね(笑)。NAOKOさんが回し蹴りを決めてからラスサビに突入するシーンも素晴らしくて、“どんなに動いても歌唱がブレない”ことを印象づけたオーディション時の進化系のようなパフォーマンスに感じました。どんな想いを込めましたか。
NAOKO:正直言うと、自分のパートが始まる前は「怖い、怖い……大丈夫かな」という気持ちでした。でも「いや、ここで“蹴り”をやったら私もみんなもぶち上がるな」と思って、自分に期待を抱いてパフォーマンスしました。どれだけたくさん回し蹴りをしても、百発百中で成功できるようにたくさん練習しましたし、練習したその過程を自分で認めるためにも“あっちー気持ち”が込められたんじゃないかなと思います。
ーーNAOKOさんはもともとスウィートな歌声が魅力ですけど、「Burning Flower」のラスサビでは凛とした意志で燃え上がっていくようなパワフルな歌唱を聴かせています。オーディションからデビューを経て、自分らしさを掴んだからこそ辿り着いた歌唱なんじゃないかと思いましたが、ご自身ではいかがですか。
NAOKO:嬉しいです。歌を始めたての頃の私って、練習しないと本当に歌えないくらいめちゃくちゃ下手だったんです。その時に好きだったのがラップで、どちらかと言うとラップをすごく練習してきたんですよね。でも『No No Girls』で審査を重ねていって、特に5次審査や最終審査で思い切り歌った時に、自分の内側から湧いてくる強いエネルギーを感じて。それって今まであまり感じたことがなかったので、怒りや後悔からくる感情をぶつけたいっていう気持ちがあることに、自分でもびっくりしたんです。歌って外に出すことで消化できる気持ちがあるんだなって思いましたし、それを「Burning Flower」で爆発させられたことで、自分のことをまた1つ認められた気がしました。もっといろんな自分がいるんだなと気づけてきたところなので、こういう自分を見れたのが嬉しかったです。


ーー素晴らしいですね。「Burning Flower」の振り付けは皆さんで作られたそうですが、どのようにできていったのでしょうか。
KOHARU:最初は一人ひとり、それぞれが思うものを持ち寄って発表会をしたんですけど、全部が良すぎたので非効率的だなと判断しまして(笑)、じゃあ今回はCHIKAがリーダーになってアイデアをまとめてもらおうということで、決めていきました。それぞれ歌うメンバーのキャラクターや声質の特徴などから想像してコレオを作っていき、「こういうことをやりたい」っていうそれぞれの希望もあったので、たくさんアイデアが出て楽しかったです!
NAOKO:7人分のアイデアをまとめるのにしっかり時間をかけられたと思います。決める上で一番優先したのは、一緒に聴いているお客さんがワクワクするような、“心に触れにいけるかどうか”でした。
JISOO:サビにキャッチーな振りを付けるためにみんなで努力しましたし、特に時間がかかったのは構成と動線移動でした。HANAとして自分たちで振り付けを作るのが初めてなので、どこから始めればいいのかわからなかったんですけど、どうやって意見を共有するのがいいのか、たくさん悩みながら話し合って、その結果いい作品ができたと思います。
MAHINA:私がこだわった点は自分の歌唱パートの振り付けで、私の幼くて元気な声に合わせて、はっちゃけてステージで遊んでるような振り付けを作りました。あとはMOMOKAと私の声にコントラストがあるので、それも振りの中で表現できるように頑張りました。



















