新着MVランキング:HANA、『THE FIRST TAKE』で魅せたパートごとに宿る7人の個性

MV Chart Forcus

 毎週更新される「YouTube Music Charts」ウィークリー ミュージック ビデオ ランキングより、ミュージックビデオをはじめとした音楽関連の新着動画から上位10作品/楽曲を取り上げ、ランキング化&レビューしていく連載「MV Chart Focus」。7月4日〜7月10日のウィークリー新着のTOP10は以下の通り(※1)。

1位:HANA「ROSE」THE FIRST TAKE
2位:Snow Man「SERIOUS」Dance Practice
3位:BE:FIRST「夢中」from TBS系『CDTVライブ!ライブ!』
4位:BE:FIRST「空」Lyric Video
5位:supercell「君の知らない物語」
6位:ORANGE RANGE「おしゃれ番長 feat.ソイソース」
7位:Nina Utashiro「Mood Board」
8位:LE SSERAFIM「Kawaii (Prod. Gen Hoshino)」
9位:B&ZAI「First Beat」B&ZAI LIVE 2025 First Beat
10位:ORANGE RANGE「イケナイ太陽」

 今回取り上げるのは、さまざまなアーティストが一発撮りのパフォーマンスを繰り広げる『THE FIRST TAKE』の第564回目。ガールズグループオーディション『No No Girls』から誕生し、瞬く間に音楽シーンの最重要アーティストの1組へと上り詰めたHANAが、同チャンネルにグループ単独として初登場。「Billboard JAPAN Hot 100」のほか、さまざまな配信チャートで1位を獲得し、リリースから3カ月足らずでストリーミング1億再生を突破したメジャーデビュー曲「ROSE」を披露した。

HANA - ROSE / THE FIRST TAKE

 冒頭、やや緊張した面持ちでマイクの前に歩み出たメンバーたち。モノトーンの空間を意識してか、それぞれの衣装も白黒でまとめられ、CHIKAやJISOOらのカラフルなヘアカラーが一際映える。全員での挨拶のあと、中央のマイクの前に立ったKOHARUが「どんな姿でも、どんな環境でも、強く美しく咲き誇って見せるという力強い思いがこもった楽曲になっています」と楽曲のテーマを語った。原曲では強いビート感が印象的な「ROSE」だが、今回のパフォーマンスは一夜限りのバンドアレンジ。それもピアノ、ベース、ギター、ドラムのシンプルな体制で、7人の歌声によりフォーカスしたかたちだ。

 先鋒のJISOO、MAHINAがしっかりと土台を作り、Bメロで颯爽と登場するCHIKAへバトンタッチ。KOHARUが表情豊かにサビ前の緊張感を高め、いつにもましてしっとりと艶を帯びたNAOKOのハイトーンボイスで聴かせるサビへ。次いでMOMOKAが挑発的なラップで聴き手を煽り、YURIが持ち前の妖艶な歌声でスッと引き締める。ダンスパフォーマンスがない代わりに、7人それぞれが歌唱で担っている役割がはっきりと明示されている様子は痛快でもあり、またそれを可能にしている楽曲の作り込み具合にも改めて驚愕する。

 その後の大サビでは、どこかラテン味を感じさせるアレンジに呼応するように、メンバーの表情や歌い方にも熱がこもりはじめる姿もカメラはつぶさに見つめ続ける。MAHINAとMOMOKAによるラップの裏で、YURIの歌声は静かにしたたかに流れていき、独特のグルーヴ感を持つJISOOとNAOKOの掛け合いに息を呑む。最後はKOHARUが体を揺らしながら高らかに歌い上げ、CHIKAが圧巻のシャウトでクライマックスを演出。歌唱後の7人の表情からは充足感と喜びがひしひしと感じられるようだった。

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