CUTIE STREET ソロインタビュー Vol.2:増田彩乃「やっと恩返しができる」――全ての経験を糧に届ける感謝

CUTIE STREET 増田彩乃 ソロインタビュー

 「かわいいだけじゃだめですか?」でデビュー直後から大ブレイクを果たし、怒涛の日々を過ごしてきたKAWAII LAB.所属の8人組アイドルグループ CUTIE STREET。2024年8月のデビューステージから、まもなく1年という節目を迎える。

 そこでリアルサウンドでは、彼女たちがどんな人生を歩み、CUTIE STREETとしてデビューし、どんな気持ちで1年間を過ごしてきたのか、その現在地を記録するために連続インタビューを企画。Vol.2では、青色担当でグループのムードメーカーである増田彩乃に話を聞いた。

 グループ加入前から怒涛の日々を過ごす現在までを語っていただくなかで、感情が溢れて言葉に詰まるタイミングは、常に自分ではなく誰かのことを思って話すときだった。周囲を明るくする人柄だけではない、相手のことを考えられる思いやりの強さに触れ、彼女が多くの人に愛されている理由の一端を知ることができた気がした。(編集部)

「一度辞退をしそうになった」――ミスコン挑戦で動き出した人生

CUTIE STREET 増田彩乃 インタビュー

――増田さんは、昔から芸能活動をしたいと思っていましたか?

増田彩乃(以下、増田):いえ、芸能の道に行きたい気持ちは特になくて。夢はないけど、毎日をただただ楽しく過ごしていました。でも高校1年生のとき、クラスに私が芸能活動をするきっかけになった大切な友達がいまして。その子と出会えていなかったら、今こうして表舞台に立つこともなかっただろうな、と思います。何より夢や目標のなかった自分が「私のやりたいことはアイドルです!」と自信を持って言えるのが、すごく嬉しくて。その子に対しても感謝の気持ちでいっぱいです。

――その友達というのは?

増田:芸能活動のきっかけが『女子高生ミスコン2020』(“みんなで選ぶ、日本一かわいい女子高生”をコンセプトに2015年から開催されているコンテスト)だったんですけど、その子が高校1年生のときにそのミスコンに出場していて。

――増田さんよりも先に出場していた。

増田:はい。その友達は、私が高校に入学したときに一目惚れした子だったんです。「お人形みたいだ」と思って、お母さんにも「お人形がクラスにいた!」と話していたぐらい可愛かったので、1次審査や2次審査を通過するたびに「あの子なら納得!」と思っていて。最終選考会の日には、私も会場に行って「頑張ってね!」という気持ちで応援していたんです。それから高校2年生になったとき、その友達が「彩乃も出てみたら?」と言ってくれて。最初はミスコンに自分が出ることに少し怖さもあって。

――真っ先に恐怖がよぎったと。

増田:そうなんです。でも、その子はミスコンに出たことで「自分の夢を見つけられた」と言っていて。一方で、私は高2の進路を考えるタイミングになっても、自分のやりたいことが見つからなかった。ちょっと焦っている時期だったから「挑戦するのもアリなのかな……?」と思って。家族と相談して「試しにエントリーして、1次審査が通ったら考えよう」という気持ちで応募しました。

――審査が進んでいくにつれて、心境の変化はありました?

増田:一度辞退をしそうになったときがあって。その理由はライブ配信のランキングでした。私が参加した年から「タイムライン審査」が導入されて。1日の投稿数が決まっているなかで、トータルの“いいね”数で競うという内容だったんですね。誰かとお話しする時間は好きなんですけど、どれだけ配信をしても画面の向こうで誰が見てくれているのか分からないし。応援してくれる子がいることはすごく嬉しかったんですけど……(目に涙を浮かべて)その子達に申し訳なくなっちゃうことが多かったです。

――ゆっくりで大丈夫ですよ。

増田:その状況もすごくしんどかったので、ライブ配信で進んでいく形式が自分に合わなかったというか。「これが本当に正しいのかな?」と思い始めちゃって、しんどくなったときがあったんです。でも、すごくありがたいことに私が1位をいただいて、ファイナルまで進むことができたんです。“いいね”をしてくれたみんなと、喜びを分かち合うことができてよかったなって。あのときに諦めないでよかったな、ってすごく思います。

――今、話しながら涙を流されましたけど、それは過去の自分に対して「頑張ってよかった」という気持ちからですか?

増田:それ以上に当時は応援してくれている子たちに対して、申し訳ない気持ちになることが多くて。そういう全部が繋がって、こうして自分の頑張りたいことに出会えているから。……(再び涙を流して)ずっと恩返ししたい気持ちがあったんですけど、あんまりできていなかったので、あのときに応援してくれていた子が今どのくらいいるかは分からないけど、その子たちがいたから今の自分がいる。やっと恩返しができるようになったのかな、と思うと本当に嬉しいんです。

――そもそも、アイドルに興味はありましたか?

増田:小学生の頃、AKB48さんが大好きでめっちゃハマっていました。アイドルには憧れたけど、自分がなるのは違うだろうなって感じがしていて。“雲の上の方々”みたいに思っていました。

――今のご活躍もそうですし、オーディションの映像を拝見していても、増田さんはアイドルの素質がモリモリな印象がありますよ。

増田:ええ! これで、ですか?(笑)。

――その笑顔やはつらつさも含めて、アイドルになるべくしてなった人に見えます。

増田:はははは! すごく褒めてくださって、嬉しいです(笑)。

CUTIE STREET 増田彩乃 インタビュー

――増田さんはCUTIE STREETのメンバーになるため、合宿オーディションに参加されました。振り返ってどんな時間でしたか?

増田:目の前のことにずっと必死でした。先の未来よりも明日の発表で全部を出し切らないと終わりじゃないですか。だから目の前のことに必死に取り組んでいました。

――オーディションを通して、嬉しかった思い出はありますか?

増田:えー、なんですかね? 夜に食べたアイスとか。

――はははは、いいですね。

増田:アイスの自販機があったんです。そこでメンバーの梅田みゆとよく話していて。そもそも、みゆとはミスコンのときから一緒で、その後も同じアイドルグループで活動していたので、気づけば長い付き合いなんです。まさか同じオーディションに参加するなんて思ってもみなくて。「みゆがいて、本当によかった。一緒にアイス食べる?」みたいな話をしたのがいい思い出ですね。もしかしたら、毎日食べていたのかな(笑)。

――2人でどんな話をされていたんですか?

増田:前のグループが活動終了するとき、私たちの中で目標があったんです。それは『TOKYO IDOL FESTIVAL』(通称『TIF』)に出ること。「いつか『TIF』に出られるぐらい大きいグループになって、また再会したいね」と約束していて。きゅーすと(CUTIE STREETの略称)のメンバーになれば『TIF』でデビューできることは事前に伝えられていたので「このオーディションに受かれば、2人の夢が叶うんだよ! すごくない?」という話をよくしていました。

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