YMOが残した偉大な功績を感じずにはいられない 山口一郎、岡村靖幸ら豪華面々が完全再現したトリビュートライブの凄み



そうした21世紀のYMOの薫陶を受けたMVF Orchestraの演奏は、しかしなかなかにテクノ度が高いエレクトロニックな演奏の曲が多い。ただ、Macからのシーケンサーこそ使用しているものの、各メンバーが奏でるシンセサイザー、シンセサイザードラム、シンセサイザーベースなどはそれぞれの手弾き。このあたり、1979~1980年のシーケンサー+手弾きのエレクトロニック楽器というYMOの演奏形態とほぼ同じである。


この2025年にYMOの功績を讃え、その音楽を再現するというときにこの形態は最適解のような気がする。


また往時のYMOのシーケンサーはMC-8という松武秀樹が操作する音楽用コンピューターが担当していたが、今回、松武秀樹の演奏ブースにそのMC-8があるのが映像で確認できる。まさか実際に稼働はしていなかったのだろうが、現場での観客からは絶対に見えない位置にあり、映像作品ならではのアングルによるサプライズだった。


最後に照明と映像の美しさも特筆したい。演奏されるYMOの音楽とシンクロし、YMOの過去映像や新たなCG、LEDとレーザー光線をふんだんに使った豪華な照明もこのコンサートの見どころのひとつだ。
運良く現地でコンサートを観覧できたファンはもちろん、これまで想像と妄想を募らせていた日本中のYMOファンに、そしてこの世にはもういないふたりを含むYMOのメンバーと『WORLD HAPPINESS』を含む当時の関係者の方々には絶対に観てほしいライブになっている。

■WOWOW番組情報
【YMOにリスペクトを込めて】
『MUSIC AWARDS JAPAN - A Tribute to YMO』
7月13日(日)午後5:00~
WOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信
※放送・配信終了後~30日間アーカイブ配信あり
収録日:2025年5月20日
収録場所:京都 国立京都国際会館 Main Hall
『Yellow Magic Orchestra Live in San Francisco 2011』
8月11日(月・祝)午後7:15~
WOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信
※放送・配信終了後~3週間アーカイブ配信あり
収録日:2011年6月27日
収録場所:アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ ウォーフィールド




























































































































