Number_i、長期密着ドキュメンタリーに滲むものとは? 手繰り寄せた“正解”とクリエイティブへの“責任”

 Number_iの初の長期密着ドキュメンタリー作品『THE_i -what is Number_i-』が、6月27日よりPrime Videoにて配信開始された。

 このドキュメンタリーでは、Number_iが初のミニアルバム『No.O -ring-』をリリースした昨年5月から、およそ1年間にわたっての彼らの活動を追っている。6月27日に配信されたのは、第1話と第2話。映し出されているのは、私たちが目にする華やかな舞台の“裏側”――平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太がさまざまな制作に打ち込む姿だ。

 『No.O -ring-』のリリースと同時にアルバムのリードトラック「BON」のMVが公開され、わずか1日半で1000万回再生を突破した昨年の5月頃、彼らはすでに次の作品に向けて動き出していたという。楽曲制作陣と打ち合わせをする神宮寺。同年9月にリリースされたフルアルバム『No.Ⅰ』のリードトラック「INZM」の制作だ。私たちが完成された作品を受け取る時には、3人はすでにもう次の制作に取り組んでいる。途切れず私たちを楽しませてくれていることを考えると当たり前ではあるのだが、あらためてそのスピード感に驚く。

 微調整を何度も重ねながらレコーディングを終えると、今度はダンスの制作が待っている。さらに、初の単独ライブの開催も迫っており、それに向けてのリハーサルも始まっていく。音源、ダンス、MV、コンサート……彼らが携わるクリエイティブは多岐にわたるのだ。

 ドキュメンタリーでは、「INZM」のMVに関して監督の新保拓人と打ち合わせをする様子も映し出されていた。このように直接言葉を交わしながらMVを作り上げていくことは、ラッパー以外のアーティストでは初めてだったと新保は語っている。MVは海外で4日間かけて撮影。その後、出来上がった映像を3人も確認し、意見を出し合いながらクオリティを高めていく。携わる範囲の広さを考えたら、彼らに時間の余裕はないはず。だが、楽曲制作において、録音されたトラックのバランスを調整して曲を仕上げていくトラックダウンの工程にも3人は必ず立ち会うという。それらは、Number_iというグループにとって、おそらく当たり前のことなのだろう。自分たちが関わるすべての制作物に責任を持ち、細部まで妥協しない姿勢が、映像を通してはっきりと伝わってきた。

Number_i - INZM (Official Music Video)

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