乃木坂46、『真夏の全国ツアー』は地域創生のモデルに 6期生の凱旋公演が生み出す経済効果

 乃木坂46が、7月から9月にかけて『乃木坂46 真夏の全国ツアー2025』を開催する。夏の風物詩としてファンにとって特別な意味を持つこの全国ツアーだが、今年は新たに加わった6期生11人が初めて参加するツアーであり、彼女たちの出身地の多くを巡る“凱旋”というテーマもツアー背景に透けて見え、例年以上に“物語性”の濃いツアーになることが予想されている。

 今年の『真夏の全国ツアー』は全国7都市を巡り、フィナーレは乃木坂46にとって“聖地”とされる明治神宮野球場にて4日間にわたって行われる予定となっている。この規模感だけでも十分に特別なものだが、ツアーの中で、それぞれの地域と新メンバーの物語が結びついていくという構造が、ファンにとっては見逃せないポイントになりそうだ。

 まず注目すべきは、新メンバーである6期生それぞれの個性だ。春組、夏組として分けて発表された6期生は、初披露の会ですでに大越ひなのの書道、長嶋凛桜のフラダンス、森平麗心のバレエ、瀬戸口心月のチアリーディングなど、多彩な特技を披露している。それぞれが単なる自己紹介にとどまらず、ステージ演出に組み込めるレベルのスキルを持っていることは、グループのライブに新しい可能性を与えるだろう。『真夏の全国ツアー』ではそんな6期生にとってゆかりのある土地を多くまわっていく。

 例えば、静岡公演は、6期生最年長メンバーである大越ひなのが凱旋公演となる。『乃木坂46 初披露の会「はじめまして、6期生です」』で“舞”という一文字を書き上げた彼女だが、ステージ上では書道を活かした演出があるのかも楽しみだ。静岡という土地は、これまでにも乃木坂46のMV撮影地やメンバーが『SDGs推進 TGC しずおか』に出演してきたことなど縁が深い場所でもあるだけに、地域との繋がりがより深まる公演になりそうだ。

 一方で、北海道公演は、ツアーの幕開けとして大きな役割を果たす。北海道出身の6期生・長嶋凛桜は、同郷の先輩である4期生・金川紗耶とともに地元メディアに出演するなど、すでに“北海道キャンペーン”が進行中だ。金川といえば、2022年に話題となった“きつねダンス”の発信などで地元との繋がりを強めてきたメンバーでもあるだけに、長嶋にとっても今回のツアーが地方との繋がりという意味で象徴的なスタート地点になるだろう。

【乃木坂46 五百城茉央さん クラブ30周年アンバサダー就任|来場の裏側に密着】5/3vs岡山

 関西では、増田三莉音の存在も見逃せない。大阪府出身の彼女は、自己紹介動画で道頓堀など地元の象徴的スポットを背景に撮影を行っており、地元色を打ち出す準備は十分だ。5期生の五百城茉央が自身の地元である兵庫県神戸市のサッカークラブ・ヴィッセル神戸の「クラブ30周年アンバサダー」に就任した事例を思い返すと、増田が大阪を中心とした関西圏の事業などでアンバサダー的な役割を担う可能性も考えられる。

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