B&ZAI、初ステージで示す8人の覚悟と決意 グループの歴史の1ページをファンとともに刻んでいく

6月25日夜公演から始まったB&ZAI結成後初のライブ『B&ZAI LIVE 2025 First Beat』(以下、『First Beat』)。2月のグループ再編成の知らせから、彼らの姿を観るのを心待ちにしていたファンも多いことだろう。今回は、2日目の昼公演の模様をレポートする。
開演直前、ステージ上に掲げられた「First Beat」のロゴがドクン、ドクンと鼓動していく。会場はすでに無数のペンライトで彩られ、揺らめくきらめきが観客の興奮を物語る。
ジャズテイストの落ち着いたovertureが流れたと思いきや、突然ギターやバスドラム、サックスなど、重厚な音の数々が折り重なったバンドサウンドに様変わりして、一気に会場を熱くさせていく。「B!&!ZAI!」と何度も叫ぶメンバーの声が、「やっとこの瞬間を迎えられた」とでも語りかけてくるよう。

「最高の公演にしようぜ!!」橋本涼の叫び声とともに、いよいよ『First Beat』が開幕した。ペンライトと同様、ステージからもカラフルな光が放たれる。最初の曲は「SHAKE」(SMAP)だ。今野大輝のギター、菅田琳寧のサックス、本髙克樹のキーボード、矢花黎のベースと、お馴染みメンバーの安定した演奏とともに、橋本の歌声、鈴木悠仁のギター、川﨑星輝のドラム、そして稲葉通陽のヴァイオリンが、見事な融合を魅せていく。結成最初のライブと思えぬ息の合いようだ。
「FIRE BEAT」(Kis-My-Ft2)、「NOROSHI」(SUPER EIGHT)と、続けてヘビーな楽曲を続けてぶつけていく。今野のギターソロが空間を貫くように響き渡り、歌声をあげる橋本・本髙・鈴木は中央で激しいヘドバンを繰り返す。メンバーと奏でる音楽に陶酔しているように目を瞑る矢花に、ステージ中央でリズムを刻む川﨑は、とにかく無邪気な笑顔を浮かべて楽しそうだ。稲葉はヴァイオリンからトランペットへと楽器を持ち替え、ファーストライブからその多彩さを存分に見せつけていた。
「truth」(嵐)では、再び稲葉がヴァイオリンに楽器を切り替え、本髙のピアノとともにシリアスなメロディラインに色を添える。菅田もサックスからギターへと楽器を変え、グループが生まれたばかりと思えぬほど、その音楽は楽曲ごとに表情を変えて見せた。
軽快なロカビリー調の「LOVE, HOLIDAY.」(TOKIO)では、モニターに動画配信サイト風の演出が施される。上下には「天才」「尊すぎる」など、この場にいる観客たちの気持ちを代弁したようなコメントが流れてくる仕様だ。「ペンライト上に掲げて、こっち! 反対! もう一回反対!」と橋本が指示をすると、従順に、そしてノリノリでペンライトの灯りが揺れ動くのが気持ちいい。

続いてはバンドからダンス中心のパフォーマンスに様相が変わる。スパンコールがあしらわれた鮮やかな赤い衣装に身を包み、「Boom-Pow-Wow!」(SixTONES)、「YSSB」(WEST.)と、激しいダンスナンバーをかましていく。強気なオラオラムードを橋本・菅田・今野・本髙・矢花を中心に作り上げ、鈴木・川﨑・稲葉がフレッシュな要素を織り交ぜていく。「ぴあアリーナ! もっと声出せるよな?」と煽る川﨑。菅田や橋本が服の裾をまくってへそを見せ、挑発的なダンスを披露した際には、会場全体に悲鳴のような歓声がこだました。
「SIX SENSES」(KAT-TUN)の後の挨拶で、「平日昼ですけど、起きてますか? おはようございます!」とあざとく先陣を切ったのは本髙。「最後まで声出して楽しんでってください!」と元気いっぱいな稲葉が続き、「皆さん盛り上がってますか? (声が)聞こえねぇな、盛り上がってる?」と俺様スタイルの今野がさらに火をつける。「今日は最高の調子で最後までぶち上がっていきましょう!」とさわやかな鈴木に、「みんな、今日仕事サボった? サボったやつ手挙げろ! お前ら、愛してるぞ!」と圧倒的帝王感を見せつける橋本。「おサボりしちゃった悪い子ちゃんたち、いらっしゃいませ!」と愛らしい笑顔の菅田、「僕たちに会えて、バンザ〜イ!俺たちの魅力に溺れて帰ってください!」とパワフルさとクールさを感じさせる川﨑、そして「B&ZAIのFirst Beatにようこそ! 盛り上がっていけんのかい!」と、矢花がバンドマンさながらの煽りでたぎった熱をぶつけていた。
雰囲気は一転し、稲葉のヴァイオリンと本髙のピアノ、今野と鈴木の歌声が美しいハーモニーを奏でる「ディア ハイヒール」(中島健人)に。ハイテンションでぶち上がる楽曲以外にも、メンバーそれぞれの声やハモリの美しさをしっかりと堪能できるバランスのいいセットリスト構成に魅了される。間奏の部分では、橋本がローラースケートで華麗に舞いながら、エモーショナルなダンスを披露する。HiHi Jetsの頃から応援しているファンには、たまらない演出だっただろう。
ハット・ステッキ・ヒールブーツと一人ひとりが真っ赤なアイテムを身につけ、色っぽく歌い踊った川﨑・菅田・矢花の「KISS KISS KISS」。パフォーマンス後、ステージ中央に腰掛けた3人にシーツが隠され、一瞬で橋本が姿を現すマジックに引き込まれたまま、続いて「マスカラ」(SixTONES)が披露された。「Entertainment」(Hey! Say! JUMP)では再び軽快なダンスチューンに戻り、ズンズンと体の奥底に響くビートを感じながら8人のシルエットが踊り狂う。
続くのは、「Cry out」(Snow Man)。アクロバットを得意とする川﨑が序盤から宙を舞い、楽曲中盤で菅田も応戦するようにバク宙を披露。今野と矢花はギター・ベースで楽曲のヘビーさを加速させていく。さらに稲葉のヴァイオリン、本髙のキーボード、川﨑のドラムが加わり、音楽に厚みが増していく。つい先程までステージ上で踊っていたメンバーが、次の瞬間激しいバンドパフォーマンスを披露しているのだから、B&ZAIの多才さには驚かされるばかりだ。
さまざまな表現を魅せてくれた前半戦を終え、MCコーナーに入ると、途端にほんわかとしたムードで和み始めるメンバー。MC中に囲み取材が行われると告げると、客席からは驚きの声が漏れた。「ちょっと待ってて?」とかわいらしくおねだりする本髙と、「今え〜って言ったの誰だ?」と犯人探しを始める橋本が対照的で笑い声も上がる。また前日放送された『よるのブランチ』(TBS系)へと話題が移ると、「(見逃した人に対して)琳寧んちに来たら、録画してあるから。いつでもおいで」と菅田はファンをときめかせていた。






















