SixTONES、『サマソニ』初出演につながった確かな実力 フェスでこそ発揮される6人の強み

 8月16日、17日に開催される『SUMMER SONIC 2025』(以下、『サマソニ』)に、SixTONESの初出演が決定。東京会場・MARINE STAGEの1日目に出演する。

 SixTONESは昨年、5月に『ごぶごぶフェスティバル2024』、7月に『Talking Rock! FES.2024』、12月に『COUNTDOWN JAPAN 24/25』といった音楽フェスに出演してきた。それらがどれも話題になってきただけに、今回の『サマソニ』のステージへの期待が高まっている人も多いだろう。そもそも、SixTONESはなぜこれほどまでにフェスの場で観客を魅了してきたのか。過去の歩みを振り返りながら、フェスという環境でこそ発揮される彼らの強みを考えてみたい。

 フェスでのステージにおいて、まず重要になってくるのが披露曲だ。フェスによって差はあるが、1アーティストの持ち時間は大体30分~40分程度だろう。普段のコンサートと比べて限られた時間、曲数で自分たちの魅力を観客に届ける必要がある。

 これまでのSixTONESのフェスのセットリストを振り返ると、序盤はアッパーな曲でたたみかけ、中盤で一度落ち着かせ、後半にかけて再び盛り上げていくという流れが共通している。さらに言えば、先述した3つのフェスのオープニングを飾ったのはすべて「こっから」で、ステージが〈こっから〉幕を開けることを示しながら、音楽番組でも多く歌われてきた楽曲で冒頭から心を掴もうとする意図もうかがえる。そこから「ABARERO」「Bang Bang Bangin’」といった楽曲で観客のボルテージを上げた後、中盤に配置されてきたのが「マスカラ」だ。ロックフェスを訪れる観客であれば常田大希(King Gnu/MILLENNIUM PARADE)の提供曲ということでも知る人の多いはずのこの曲で、表情豊かなボーカルを聴かせる。そして、後半は「Outrageous」「アンセム」といった、声を出したり、手を挙げたりする観客も参加しやすい楽曲で会場を一つにするのだ。大勢が聴きたいであろう曲を押さえながら、流れやストーリー性も意識された、セットリストの組み方の上手さ。もちろん、怒涛のステージを走り切る彼らのたしかな技術力も感じられる。

SixTONES –「GONG」from 5th Album「GOLD」(「Talking Rock! FES.2024」2024.07.06)

 幅広い観客が集まる音楽フェスでは、初めてライブを観る人たちをどれだけ惹きつけられるかも重要なポイントになってくる。SixTONESは、観客の巻き込み方も非常に上手いと思う。たとえば、グループの公式YouTubeチャンネルで観られる『Talking Rock! FES.2024』出演時の「GONG」の映像からは、ジェシーを筆頭にメンバー全員がクラップやジャンプを積極的に煽り、会場の一体感を高めているのが分かる。ちなみに、『Talking Rock! FES.2024』は本番まで誰だか分からないSpecial Actとしての出演だったため、この日彼らのパフォーマンスを初めて観た人もかなり多かったはず。初見の人も置いていかないようにエスコートしていくこと、たとえアウェイな環境であろうとも場を一瞬で掌握できるたくましさも、彼らの強みだろう。

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