カメレオン・ライム・ウーピーパイが手に入れた本当の自由 “ジャングル”なワンマンで見せた意志

4月に2ndアルバム『Whoop It Up』をリリースしたカメレオン・ライム・ウーピーパイが、大阪と東京で開催するワンマンライブ『WHOOPIE in the JUNGLE』。その東京公演が6月13日、渋谷・WWW Xで行われた。『Whoop It Up』はカメレオン・ライム・ウーピーパイが自分たちが本当にやりたいことや好きなものと向き合って作り上げた、とても自由な作品となったが、そのムードがライブでどんなふうに表現されるのか。とても楽しみにしながら会場に足を踏み入れると、そこには文字通り“ジャングル”が広がっていた。

ステージには鬱蒼と緑が生い茂り、巨大なバナナが置かれている。背景のスクリーンにはゾウがのしのしと歩き、流れているBGMはGuns N' Rosesの「Welcome To The Jungle」。「WHOOPIE in the JUNGLE」というライブにふさわしい雰囲気に期待が募るなか、カウントダウンが始まり、そしてWhoopies 1号、2号、そしてゴリラが現れた……「ゴリラ?」と思っていると、そのゴリラがオーディエンスを煽り立てて、ステージにChi-を呼び込んだ。“彼”と一緒にお届けする1曲目はもちろん「Donkey Song」。カメレオン・ライム・ウーピーパイにとって初挑戦となったUKロックなサウンドに乗せた「レッツダンス、トーキョー!」というChi-のシャウトがフロアの熱を上げていく。スピーカーから流れるサウンドも音源以上にワイルドで、思わず体が動き出してしまう。


のっけから楽しそうな表情を浮かべ「最高ー!」と叫ぶChi-。スクリーンにフラミンゴの大群が流れるなか「Cranky」を歌うと、続けて「Mushroom Beats」の力強いビートがさらにバイブスを上げていく。バックを務めるWhoopiesの演奏もどんどん激しくヒートアップ。ベースを弾く1号はガンガン前に出て観客を煽るように弾き倒している。そして「カメレオン・ライム・ウーピーパイでーす!」という名乗りとともに「Where Is The Storm」へ。Chi-は「歌え!」とばかりにフロアにマイクを向ける。さらにコールアンドレスポンスも巻き起こして、ご機嫌である。この、問答無用にオーディエンスを巻き込んで全員で楽しくなってしまうのがカメレオン・ライム・ウーピーパイだ。

その後は「Mad Doctor」でさらにぶち上げ、「あらためまして、カメレオン・ライム・ウーピーパイです!」とChi-が挨拶。「今日はジャングルで踊ろうということで、この奇妙なパーティーに集まってくれたみなさん、最高です!」。曰く、「最高に仕上がった3人」という彼女の言葉は、ここまでの数曲だけでもすでに証明されている。そして「今日は最後まで踊りましょう!」という言葉とともにニューアルバムからの「So-so Life」を披露すると「Growing」へ。気怠げなラップからサビのキャッチーなメロディへ、ガツーンと突き抜けるダイナミックな展開はドラッギーといってもいい気持ちよさだ。その後「カモン、Whoopies!」とふたりを呼び寄せて3人(とオーディエンス全員)で踊りながら「Flower」を繰り出すと、初期の曲「Dear Idiot」へ。MadeinTYOとコラボした「I Know feat. MadeinTYO」やドラマ『財閥復讐~兄嫁になった元嫁へ~』(テレビ東京系)のエンディングテーマとなった「Secret March」では、蔦の絡みつくスタンドマイクでメランコリックな歌を響かせて、雰囲気をガラリと塗り替えてみせた。

「めちゃくちゃ楽しいです!」とChi-。Whoopiesを紹介すると、ここからふたりによるジャングルバージョンの「ウーピータイム」だ。ベースを弾く1号とパーカッションを叩きながらトラックを操る2号。Chi-が音頭を取っての「ウー!」「ピー!」というコールアンドレスポンスもばっちり決まって、ライブはここからさらにテンションを上げていく。かけていたサングラスを外したChi-も、さらにギアを上げてパフォーマンスを繰り広げる。「LaLaLa」でもコールアンドレスポンスを成立させると、「Sleepy Monkey」ではハンズクラップを求めつつ、流れるようなフロウを披露。その表情には笑みが浮かび、心から楽しんでいる様子が伝わってくる。























