BE:FIRST、歌詞とメンバーの歌声が映える「空」 学生にとっては新しい世界への扉を開くきっかけに?
6月9日、BE:FIRSTの新曲「空」がTikTokで先行配信された。同曲は、『第92回NHK全国学校音楽コンクール』中学校の部の課題曲として書き下ろされた楽曲だ。同曲を書き下ろしたSKY-HIは「どんなときでも、『ネガティブな気持ちになっても大丈夫だよ』『明るく生きようとしても大丈夫だよ』と、とにかく『大丈夫』を伝えたくて、この曲を作りました」(※1)と語っている。多感な年頃の中学生はもちろん、日々悩みを抱えている大人の心にも響く楽曲と言えるのではないだろうか。そんな同曲のTikTok先行配信に合わせて、6月〜7月には『みんなのうた』(NHK総合)で放送されたり、特設サイトが開設され、“あなたが撮影した「空」の映像・写真”の募集が始まったりしている。こうして同曲が広がることで、多くの人が救われるのは想像に難くない。
そして、あらためて「空」をじっくり聴いて印象的だったのは、サウンドがシンプルだからこそ、歌詞とメンバーの歌声が映えているということ。SKY-HIが伝えたかったメッセージは歌詞を読まずともすんなり耳に入ってくる上に、それを伝えるBE:FIRSTの歌声の魅力もしっかり見えてくる。
例えば、サビで多くのパートを歌うJUNONの透き通る歌声。まるで雨上がりの日差しのような清々しさを感じさせる、同曲の世界観を作るのに欠かせない存在だ。これだけ美しく高音を出せるのは、JUNONだからこそ。それに続くSHUNTO、LEOは、力強く真っ直ぐな歌声が印象的だ。〈間違えたっていい 不安定なままでいい〉、〈いつか いつか太陽も顔を出すから〉という歌詞を2人が歌うことで、聴き手の背中を押すようなイメージも浮かんでくる。また、MANATOが歌うプリコーラス部分の〈ちっぽけで消えそうな僕ら〉は、優しくそっと歌っているような印象も。こうして聴いてみると、どのパートも歌詞とその歌い方が噛み合っていることに気がつく。メンバー全員が高い歌唱力を持つBE:FIRSTだからこそ、こうした表情豊かな楽曲に仕上がっているのだろう。