GENERATIONS 小森隼、アジカン 後藤正文と“踊れる邦ロック”を制作した狙い 悩み多き人たちへ伝えたいメッセージ

小森隼、“踊れる邦ロック”の狙い

リリックビデオは「『BATTLE OF TOKYO』みたいなことをやるつもり」

――『GENERATIONS LIVE TOUR 2024 ”GENERATIONS 2.0”』はちょうど制作期間中の開催だったと思いますが、ゴッチさんが観に来たこともあったんでしょうか。

小森:いや、それはなかったです。というのも僕の楽曲は、12月末から1月半ばに制作して、2月中にレコーディングというものすごく辛いスケジュールだったんですよ(笑)。アジカンも昨年はずっとツアーだったんですが、それと並行して制作してくれたんです。だから直接コミュニケーションをとったり、ライブを見てもらう機会はなかったですね。打ち合わせも、リモートや文面でのやりとりでした。

――リリックビデオも公開予定とのことですが、どんな作品に仕上がっていますか?(取材は4月に実施)

小森:まだ絶賛撮影中で、4月末から5月上旬に完成予定なんですが、どこか懐かしさを感じられるような映像になるんじゃないかなと。あと、実はちょっと面白いギミックを使おうと思ってるんです。ちょっと説明が難しいんですけど……フィクションとリアルが融合して、時空を超える感じですね(笑)。

――なんだか『BATTLE OF TOKYO』みたいですね(笑)。

小森:あ、でも本当に『BATTLE OF TOKYO』みたいなことをやるつもりなんですよ。言ってしまえば、僕とゴッチさんの出会いがラジオなので、楽曲の初解禁もラジオでやろうと思ってるんです。リリックビデオ自体は、一人の女の子が「MY GENERATION」を聴いて心の内側にあるものを表現するというストーリーなんですが、僕がラジオの生放送でこの曲を解禁したということもリリックビデオに入れちゃおうかなと。で、実際に全国にラジオが流れたら、本当に曲を聴いて胸から感情が溢れ出た子が、この世界のどこかにいるかもしれないじゃないですか。そういう意味でフィクションとノンフィクションを融合させちゃうつもりです。そうしたら、ファンの人もラジオを聴いてリリックビデオを観て、「あの日どこかに、こういう子が本当にいたのかもしれないな」って追体験できるじゃないですか。

 あと一人の女の子ががむしゃらに何かやるということ自体、アジカンの「マーチングバンド」っていうMVのオマージュでもあるんですよね。女の子がひたすら走っているMVなんですけど、楽曲自体もすごく好きなので、それをアップデートさせてギミックもたくさん入れた作品になっています。「MY GENERATION」というタイトルは、過去も未来も全部ひっくるめたトリプルミーニングになっているので、リリックビデオにもすごく思いを込めました。

30代はよりナチュラルにやっていきたい

――“『PRODUCE 6IX COLORS』の目標は売れること“とのことですが、小森さんが考えるヒットの基準とは?

小森:それはプロデューサーによって捉え方も違うし、そんな質問が出るくらい、売れるって曖昧なものじゃないですか。世の中には何か特別な賞をとってなくても売れていると言われている曲はいっぱいあるし、一方TikTokで何十億回再生されていても聴いたことない曲もある。そんな中で、何をもってして売れているのかと考えたときに、今回僕はGENERATIONSというグループをより知ってもらいたいという思いが大前提にあります。先ほど言ったように、ロックやバンドミュージックが好きな界隈の方に、徐々に僕たちが受け入れられている。そこで「GENERATIONSの『MY GENERATION』って曲はゴッチが作った曲ね」っていう認識だけでも広がれば、売れることやプロモーションという意味では成功だと思っています。

――最近では『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)のダンス対決も話題ですが、バラエティ番組におけるGENERATIONSの強みはどこだと思いますか?

小森:全員違うバックボーンを持っていることかな。今のボーイズグループの方々って、幼少期から養成所などの同じ場所でダンスをやっている人が多いじゃないですか。でも僕らは、すでにダンスが根底にある上で集まったグループなんです。だから、ああいう企画では垣根を超えられるんですよね。たとえば『それスノ』のダンス対決でも、審査員の方や振付師の方と元々知り合いだったりすることも多いです。LDHのメンバー全員で人脈を全部合わせたら、ダンス業界の著名人が全員集められるんじゃないかな(笑)。そこが強みだと思っています。

――『PRODUCE 6IX COLORS』を通して、プロデュースやクリエイトに対する欲は高まりましたか?

小森:正直言って、プロデュース欲は一ミリもわかなかったかな(笑)。めちゃくちゃ難しいんですよ。僕たちに共通しているのってGENERATIONSのメンバーであることと、GENERATIONSの持っている力じゃないですか。それがあるから今回プロデュースできたんだと思います。携わるジャンルや作品が違ってもみんな参加できるって、GENERATIONSのことをメンバー全員が好きだからじゃないかな。これがもし、自分が全く関わらないグループのプロデュースや楽曲制作ってなったら絶対無理だと思います。僕はGENERATIONSの企画だからできたって感じですね。

――いま力を入れている個人活動を教えてください。

小森:近年は言葉にすることに力をいれています。今度『「大丈夫」を君に届けたい』というエッセイも出しますし、トークライブもやったり対談の台本を書いてみたり。テレビやラジオも含めて、言葉というものを扱う個人活動に力をいれていますね。

――小森さんは6月で30歳を迎えましたが、30歳という節目についてはどう考えていますか?

小森:一気に自分のビジョンがなくなったので、絶賛考え中ですね。10代から20代までは全部この世界に捧げてきて、なんとなく40代くらいまでのビジョンがあったんですよ。でも実際はことごとく上手くいかなかったなと(笑)。自分が思い描いていた30歳と今を比べると、感じていることも思っていることもやっていることも人脈も全く違うので、「この先こういう風に生きていきます」というよりは、もっと自然発生的に生まれるものと巡り合うもので構築されていくんだろうなと思います。20代は「こうあるべき」という姿に無理やり突き進んでいった感じがあるんですが、30代はよりナチュラルにやっていきたいですね。

GENERATIONS「MY GENERATION」ジャケ写
「MY GENERATION」

■リリース情報
2025年5月5日(月祝)配信シングルリリース
小森隼プロデュース
「MY GENERATION」
ASIAN KUNG-FU GENERATION / 後藤正文サウンドプロデュース
Download / Streaming:https://generations.lnk.to/mygeneration

■関連リンク
Youtube:https://www.youtube.com/user/ldhgenerations
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