SixTONES、サブスク解禁がもたらした楽曲再発見の連鎖 6人の歌唱力にも注目

Viral Chart Focus

 Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの6月4日付のTOP10は以下の通り(※1)。

1位:SXYGX × Scythermane「BRR BRR PATAPIM FUNK」
2位:KEIGO「BANANA」
3位:闻人听書_「一笑江湖 (DJ弹鼓版)」
4位:Lee Know, Seungmin, I.N (Stray Kids)「START!」
5位:厚揚げろが。「はじまりの曲」
6位:SixTONES「バリア」
7位:SixTONES「マスカラ」
8位:Number_i「i_DOG」
9位:SixTONES「こっから」
10位:モリー&サイレント・アディ&スキリベン&シェンシーア「Shake It To The Max (Fly) (Remix)」

 今年5月1日に結成10周年を迎えたSixTONESが、同日行った生配信企画『ロクオン!〜Xth anniversary〜』で、これまでにリリースした楽曲のうち全66曲を音楽配信サブスクリプションサービス&ダウンロード配信を解禁すると発表した。5月17日に配信された66曲は、シングル表題曲全曲が網羅されていることに加え、彼らがジュニア時代からパフォーマンスしてきた楽曲や、シングルカップリング曲、これまでリリースされたアルバム『1ST』(2021年)、『CITY』(2022年)、『声』(2023年)、『THE VIBES』(2024年)、『GOLD』(2025年)の収録曲も複数セレクトされている。さらに『MTV Unplugged:SixTONES』出演時のライブ音源など、彼らの歴史がおさらいできる66曲が揃っている。

 また、5月1日の情報解禁と同じくして、各音楽配信サブスクリプションサービスで、本人たちによる“サブスク解禁告知コメント”を配信。「Message from SixTONES」として楽曲より早く配信されたコメントは、5月19日付のデイリーバイラルチャートで初登場1位となり、翌日も1位を記録している。コメントが1位となるのは、バイラルチャートではなかなかないことだろう。この結果にSixTONESというグループに対する注目度の高さが窺える。

 そして6月2日付デイリーバイラルチャートには、SixTONESの楽曲が多数ランクイン。10位以内に5曲、100位以内に21曲をランクインさせている。ランクインしている21曲から見えてくるSixTONESの魅力とは何なのだろうか。

SixTONES – マスカラ [YouTube Ver.]

 今回バイラルチャートで、解禁時の最新シングル表題曲「バリア」に続き、King Gnuの常田大希(Gt/Vo)が手がけた「マスカラ」がランクインしている点に注目したい。「マスカラ」は、繊細な旋律が迫りくるミディアムアップチューン。常田らしい少し癖のある譜割りとメロディが随所に登場するほか、後半に向けてグルーヴがダイナミックに展開し、途中でBPMが上がったようにさえ感じられるストーリー性の高い楽曲だ。歌うにはかなりスキルがいるだろう。この楽曲をSixTONESのメンバーは、ファルセット、ユニゾン、掛け合いのようなコーラス、チェストボイス(地声)でのロングトーンなどを使い、丁寧に歌い紡いでいる。特筆すべきはメンバー全員、ブレスボイス(吐く息を感じさせながら歌う声)が非常にうまいことだ。憂いある中高音はもちろん、低めの音程でもしっかりブレスボイスを響かせている。

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