IGアリーナ、一体どんな会場に? 滝沢秀明が演出した“日本美”、岩田剛典&遠藤さくらも登場した開業式典

IGアリーナ、どんな会場?

 IGアリーナは、国立競技場や高輪ゲートウェイ駅などの建築も手がけた建築家の隈研吾が主宰する隈研吾建築都市設計事務所によるデザイン。そのデザインの特徴といえば、木材を用いた意匠が代表的だが、このIGアリーナも外装、内装のどちらも木材が印象的に活用されている。

IGアリーナ オープニングDAYs Experience The Arena

 特に配管やダクトを意図的に表出させ、天井を覆うようにして木板を組み合わせた幾何学的な配置は、洗練されたシティ感と自然の豊かさが共存するようなデザインとなっている。

 メインアリーナは2階スタンドからアリーナへは直接降りることができるような構造となっており、ステージやアリーナが間近に感じられた。4階スタンドには天井ギリギリまで座席が設定されており、ひとりでも多くの観客を迎え入れるための構造となっているのだろう。最大収容人数は1万7000人で、県内最大規模となる。

IGアリーナ オープニングDAYs Experience The Arena

IGアリーナ オープニングDAYs Experience The Arena

 アリーナ内には20軒にもおよぶ飲食店が軒を連ねている。たこ焼きやホットドッグといったイベント時も手軽に食べられる軽食からタコス、小籠包、バインミーといった各国の料理、ケーキやアイス、パフェといったスイーツまで、多種多様な飲食店を楽しむことができる。ここまで多くの飲食店を内包したアリーナ会場は、愛知県内では初だろう。「IG Arena Bar」と冠されたバーでは、興行と連動したオリジナルドリンクの提供も行われるという。音楽イベントでは、アーティストとのコラボドリンクなどにも期待したいところ。また、仮設店舗用のスペースも12カ所用意されており、その日ならではの店舗出店のスペースなどにも活かせそうだ。

IGアリーナ オープニングDAYs Experience The Arena

 IGアリーナにはラウンジも設定されており、ラウンジ利用権付きチケットの購入者が利用可能になるという。ラウンジチケット購入者は専用のエントランスから入場でき、アリーナと一体化した2カ所の専用バーと飲食店が併設されたラウンジを使用することができる。

IGアリーナ オープニングDAYs Experience The Arena

 IGアリーナには、バリアフリートイレや授乳室も多く設けられている。来場者一人ひとりに合うように設計されたアクセシビリティの高さ注目ポイントだろう。フリーWi-Fiも設定されており、近年電子化が進むチケットもスムーズに取り扱うことができそうだ。隣接されたサブアリーナもかなり大きな規模となっており、ここでアーティストグッズ販売などができれば、雨天時にもストレスフリーで購入ができるのではないだろうか。

 IGアリーナはスポーツや音楽、そしてそれ以外にもさまざまな文化を発信する最先端のアリーナ会場として、日本のカルチャーを牽引する会場として育っていくのだろうか。この場所が長く、そして多くの人々に愛される会場となることに期待したい。

Kアリーナ横浜は“唯一無二”の会場に? 開業から1年、初年度の成功と課題の両面から総括

ここ数年で関東圏を中心に新しいアリーナ規模の会場が続々と開業している。特に神奈川県横浜市に作られたKアリーナ横浜の存在は大きい。…

東京ドーム公演急増の背景とは? 市場やトレンドが変化する一方で大規模会場不足に懸念も

2024年に入って、東京ドームでの単独ライブ公演が目覚ましく増えている。約10万人を動員したBE:FIRST、解散ライブとなった…

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる