日向坂46、一期生卒業と五期生加入で加速する新章 松田好花&森本茉莉が語る“未来を繋ぐ”決意と覚悟

結成から約7年——日向坂46が歩んできた道のりを総ざらいするかのような『6回目のひな誕祭』は、全楽曲披露という前代未聞のセットリスト、一期生の卒業セレモニー、五期生のお披露目、そしてOGのサプライズ出演まで、グループの“過去・現在・未来”が交差する濃密な2日間となった。そんな時間を経てリリースされた新体制での初シングル『Love yourself!』には、どのような想いが込められているのだろうか。 二期生・松田好花、三期生・森本茉莉が、節目に抱いた感情や未来への展望を語る。(編集部)
【オリジナル動画】日向坂46 松田好花&森本茉莉が語る新メンバーの印象
『6回目のひな誕祭』は「過去と今と未来が詰め込まれた2日間」に
——『6回目のひな誕祭』が終了してから1カ月ほど(※取材は4月下旬に実施)経ちました。今回は日向坂46の楽曲をすべて披露することが事前にアナウンスされ、2日間で計113曲パフォーマンスという圧巻の内容でした。
松田好花(以下、松田):私たちも全曲披露を知らされたのが、ファンの皆さんに発表される1週間ぐらい前だったのかな。
森本茉莉(以下、森本):そうですね、それぐらいのタイミングで。
松田:なので、結構バタバタしたスケジュールではあったんですけど、一期生さんが全員卒業するこのタイミングで全曲披露をできたことはグループにとってもすごくよかったなって思います。
森本:しかも、久しぶりにライブで披露する楽曲も多くて振り付けを思い出すのも大変でしたし、それに加えてご卒業された先輩のポジションに入ることになったメンバーは新たに振り入れも必要だったので、そういう面では大変さもありました。

——こういう形で日向坂46の楽曲を振り返る機会もなかなかないですし、僕自身も久しぶりに披露された曲に対して「いい曲だな」という気づきもありました。
松田:私たちも、そういう曲がたくさんありました。
——そんな中で、特に印象に残った曲はありますか?
松田:私は「知らないうちに愛されていた」かな。最近、ひらがな(ひなた坂46)のライブでは最後に披露することが多かった曲なんですけど、私自身は久しぶりにライブで歌ったんです。ちょうどみーぱん(佐々木美玲)さんの卒業セレモニーの流れもあったとは思うんですけど、かなりグッとくるものがあって、あんなに歌いながら泣いたのも久々でしたし、「こんなにいい曲だったんだ」ってあらためて気付かされました。
森本:私は日向坂46の楽曲じゃないんですけど、けやき坂46の「車輪が軋むように君が泣く」が特に印象的でした。この曲は佐々木久美さんがライブで歌いたいとおっしゃって選んだんですけど、一期生さんから四期生までの全員で歌うことで、今この瞬間とても刺さる歌詞だなと心に沁みたんです。あと、ちょうどこの曲の最中は隣に髙橋未来虹ちゃんがいたんですけど、大号泣しながら歌っていた姿も特に印象に残ってます。

——今回は全曲披露に加え、佐々木美玲さんと佐々木久美さんの卒業セレモニーや五期生のお披露目、さらにはけやき坂46や日向坂46の一期生OGがサプライズで登場するなど、感情が追いつかなくなるくらい盛りだくさんの内容で。
松田:過去と今と未来が詰め込まれた2日間でしたよね。それこそ、一期生OGの皆さんがパフォーマンスする姿を見て、ファンだった頃の自分に引き戻されましたし、その一方で五期生が出てきて挨拶する姿を見て「これが未来か!」みたいな感動もあって、一期生さんが活動を始めた頃からこんなにも時が流れたんだなと感じて、私もいろんな感情を覚えました。私自身、二期生としてけやき坂46に加入して、そこから日向坂46になって単独デビューして、「気づいたらここまできたんだ」みたいに物事を時間軸で考えたりすることがなかったので、そういう意味では自分のアイドル人生を振り返るいい機会にもなりました。
森本:私は日向坂46に改名してから加入したんですけど、好花さんと比べると外から見ていた期間が長かったので、OGの皆さんが披露した「ひらがなけやき」や「永遠の白線」は完全にファン目線で観てしまって。でも、「このままファンとしてずっと観ていたい!」という気持ちと同時に、「もっとこのグループを未来に繋いでいかなくちゃ!」という気持ちもどんどん強くなったりもして、いろんな感情が溢れてきました。

——客席で観ている側としても、これまでの歴史をなぞると同時に「あの頃こうだったな」と記憶がよみがえってきましたし、加えてフレッシュな五期生の挨拶を前に今後に対するワクワク感も味わえて。
松田:本当にそうですよね。
松田&森本から見る五期生の印象とは?
——その五期生ですが、先日の『日向坂で会いましょう』(テレビ東京系)での「行くぞ!!五期生ga HAPPYプロフィール紹介」(2025年4月20日、27日放送回)も拝見しました。
森本:ありがとうございます。みんな個性が強めですよね。
松田:ディレクターさんやスタッフさんのアドバイスがあったにせよ、あそこまで一人ひとりの色が強いことにびっくりしました。三期生や四期生の時は、先輩が先導して新メンバーを紹介する形でしたけど、五期生は1人でどんどん喋って、いろんな見せ方ができて。よっぽど肝が据わってないとできないことだし、緊張はしていたと思うんですけど、その中でもちゃんとみんな走り切れるっていうのは頼もしいなと思いました。
——それぞれ1分間で自身のプロフィール紹介をしていくわけですが、大野愛実さんなんて最後に10秒残して愛嬌を振り撒いたり、かと思えば鶴崎仁香さんはアドリブで森本さんを世界遺産診断してみたり(笑)。
森本:あれは本当に台本とか一切なく、急遽生まれた流れだったんです! 初めての収録なのに、あんなに自分を出せることもすごいなと思いましたし、一つひとつの発言が面白すぎて感動してしまいました。

——『6回目のひな誕祭』での挨拶や番組を観たところ、五期生の皆さんは四期生ともまた違った空気を纏っていますよね。
松田:まだ五期生10人で何か活動しているところを、そこまで見ることはできていないんですけど、確かに違いますね。でも、楽屋で複数の種類があるお弁当を選ぶ時にみんなで悩んでいる姿が初々しかったり、そこでがっつり系のお弁当を選ぶところも初期ならではというか。「そういえば、みんなこういう時代があったな」みたいな目線で見ちゃいます(笑)。
森本:確かに。今は『日向坂で会いましょう』の収録ぐらいしか一緒になる機会がないんですけど、自らたくさん発言するっていうよりは、先輩からいろいろ吸収しようと考えているんだろうなという空気が伝わってくるんです。そういう真面目さがある一方で、裏で話すとみんな人懐っこくて、こちらまでフレッシュになれたような気がしています(笑)。
松田:ここから一緒に活動する機会が増えたら、もっと一人ひとりのキャラクターが見えてくると思うので、それも今から楽しみです。