XG、底知れぬ未来への可能性 世界を巡った47公演は大きな糧に、初の東京ドームのステージ

XGが5月14日、東京ドームにて、グループ初のワールドツアー『XG 1st WORLD TOUR “The first HOWL"』のファイナル公演を開催した。2024年5月の大阪公演を皮切りに、韓国・ソウル、タイ・バンコク、中国・北京、アメリカ・ロサンゼルス、ニューヨーク、イギリス・ロンドンなど、世界35都市を巡って47公演を行ってきた彼女たち。そのラストパフォーマンスは、自身初となる東京ドームの大舞台で披露されることとなった。



約5万人のALPHAZ(ファンの呼称)が駆けつけ、大にぎわいとなった東京ドーム。公演は、腹の底までビリビリと響いてくる大歓声の中で幕開けした。燃えるような赤色の衣装に身を包んだメンバーたちが、まずは「HESONOO & X-GENE」を披露。冒頭から花火が輝く演出も加えられ、目にも鮮やかなパフォーマンスの数々に、観客の熱気が一気に高まっていく。


その後、刀で何かを切り裂くような音と共に展開された、7人の一糸乱れぬダンスは圧巻。まるで舞台芸術を見ているかのようで、和の美しさを兼ね備えながらも、クールで、それでいてどこか幻想的なパフォーマンスが作り上げられていく。

「HOWLING」では、サビでメンバーが狼の遠吠えを思わせるクリアな歌声を響かせると、観客からも自然と歌声が生まれる。サイレンの音が響き渡り、「GRL GVNG」へ。椅子を使ったダンスも挟みながら、XGにしか表現できないダークかつクールなステージに、観客の目は釘付けとなった。


幕間では、メンバーの練習生時代や、ツアーに臨む心境を語った姿を収めた映像が。ワールドツアー開催という大きな夢を叶えたXGの今日までの歩みを振り返ることができ、これだけ大勢のファンが一堂に会して7人を応援している、その奇跡に思わず涙を誘われる時間となった。


白と赤、ピンクを基調とした衣装に着替え、ステージに再び姿を現したメンバーたち。「UNDEFEATED」を披露すると、冒頭から大歓声が沸き起こった「TGIF」で観客のボルテージをさらに高めていく。この曲では、客席により近い場所に作られた特設ステージでパフォーマンスを披露し、ダークさがありながらもポップな楽曲の中、しなやかに全身を使ったダンスで観客を魅了していく。


「東京ドーム、盛り上がってますか!」「会いたかったよ!」「Let’s dance!」というメンバーのかけ声から、「IYKYK」へ。洗練されたダンサブルな楽曲の中で、メンバーの伸びやかな歌声が会場全体に響き渡る。観客もペンライトや体を前後左右に揺らし、全身で楽曲を楽しんでいる様子。観客とメンバーとの間に不思議な一体感が生まれた一幕だった。


ここでデビュー曲「Tippy Toes」をパフォーマンス。中毒性の高いサウンドと、デビュー時から変わらない手足の先までぴったりと揃ったダンスに、観客の熱い視線がステージ上に集まっていく。その後、ダンサーとともに「SOMETHING AIN'T RIGHT」を披露。跳ねるリズムが気持ちいいダンサブルなサウンドの中で、メンバーたちが高音域の歌声を響かせ、心地よい空間を作り上げていく。そのまま休む間もなく「IN THE RAIN」。この曲では傘を自在に扱ったパフォーマンスで魅せつつ、しっとりと切なげな歌声でも観客の心を掴み、ダンスの実力だけでなく高い歌唱力も兼ね備えたグループの魅力を存分に解き放った。