GENERATIONS 小森隼・中務裕太、“正反対”の2人が語り合う 単独公演ならではの意識と目指すもの

小森隼・中務裕太が語る単独公演

今年は初の共同開催、「戦う2人」がテーマ

ーー制作の段階からお二人の個性が出ているのですね。今年はそんなお二人の舞台が共同開催という形で行なわれます。

小森:そうなんです。初めて共同で開催させてもらうことになりました。その中で「戦う2人」というテーマが出てきて。GENERATIONSも昨年新体制になって、アップデートや新しいチャレンジがありました。さらに今年に入ってからは裕太くんはダンスでいろんなものと戦ってきたり、僕も個人で様々な場所で戦ってきたりと、お互い別々のフィールドですが戦っているよねという話になって。それをテーマにすることで見えるものがあるのかな、と。

中務:そうだね。

小森:ビジュアルも撮影したのですが、そういうテーマで撮ったので楽しみにしていてほしいです。今年は「戦う」、「チャレンジ」という言葉が軸になってくるのかなと思っています。

ーー楽しみです! 公演の内容に関してなのですが、お二人は「例年と違いを出す」という考えで作られているのか、「型として確立していこう」という考えなのか、どちらなのでしょうか。

小森:僕は「型として確立していこう」のほうが強いです。回数を重ねるうちに「『小森隼の小盛りのハナシ』ってこうだよね、それを観に行きたい」と思ってもらえるようにしたくて。「今年は何をやるんだろう?」ではなく、「あれが聞きたい」と思ってもらえる1つの花形演目を作り上げたいと思っています。

中務:僕はどうだろう。でも、今年の内容に関して言えば、「これが見たかった!」と思ってもらえるものになっていると思います。番組の企画でやったクルーを呼んでみたり、ダンスの師匠を呼んでみたり。僕のダンスのルーツを辿る回、ですね。見ていただけたら僕の好きなものが全部わかる内容になっています。

ーー『中務裕太のマルチダンス〜多次元裕太をお見せします〜』は、「今まで見せたことのない裕太をお見せします」と銘打たれていますよね。見せたことがない部分を見せ続けるのって、難しそうだなと思ってしまいまして……。

中務:大体見せてきちゃってますからね。

ーーそうなんです! どう切り出していらっしゃるのかな、と。

中務:そこも「見せたものをもう一回超える」という1つのチャレンジになっているんですよね。例えば、テレビで見たものを生で見ると違って見える部分があると思うんです。なので同じものをやるけど、全然違うと思ってもらえるようにしているというか。簡単に言うと「昨日の自分を超える」みたいな感覚でやっています。

ーーそこも「戦う2人」というテーマに合いそうですね。

中務:そうですね。自分との戦い、です。

ーーありがとうございます。ちなみに、お二人はお互いの公演についてどういう印象を持っていますか?

中務:隼は、よく2時間もノーブレイクで喋れるなって。公演終わりは絶対声ガスガスになっているんですけど、そりゃそうなるわって見ています(笑)。ずっと大声で喋っているので、よく持つな、すげぇなって。

小森:鍛えていますからね(笑)! でも初回の時は本当に声が出なくなってしまって、そこからケアするようになりました。うちのボーカル陣にいい吸入器を教えてもらったり、ボイスクリニックで喉を潰さない方法を教えてもらったり。

中務:いやぁ、でもすごいよ。

小森:裕太くんの公演は、裕太くんのかっこよさが見られるので僕はすごく好き。GENERATIONSとしてパフォーマンスしている裕太くんもエンターテイナーとしてもちろんかっこいいけど、ソロ公演では素に近い裕太くんのかっこよさが見えるんですよね。しかも、ストイックだからかっこいいだけじゃないというか。はにかむ瞬間のかっこよさや、トークで真面目に話しているかっこよさ、「こういうのが踊りたいんだろうな」と思えるダンスを踊っているときのかっこよさとかも見えるんです。そういう素が垣間見れる舞台なのがいいなと思っています。

ソロ公演を経て感じるお互いの変化

ーーお互いを見て、ソロ公演をやり始めてから変わったと思う部分はありますか?

中務:隼は1つの話題について話すのがよりうまくなりました。悪い意味ではなく、どうでもいい話題でもめちゃくちゃ膨らまして話していて、シンプルにすごいと思います。「この話そこまで広げれるんや……」と思いますし、それが毎年うまくなっていると感じます。ちょっとした旅行に行くだけなのに、めちゃくちゃデカいキャリーケースを持ってきてあれこれ荷物をだしてくれる、みたいな。本当にすごいです。

小森:裕太くんはね、メディアなどのオープンな場でいろんなダンスを表現するようになったなって思います。今までは「GENERATIONSの中務裕太でいなきゃいけない」という感じだったんです。ダンスも疾走感があって、ソリッドでなくちゃいけない、みたいな。別に誰かに言われたわけでも、自分でそうしようと決めていたわけでもないと思うのですが、いつの間にかできた殻。最近はその殻を剥がして、自分が表現したいことを自由にできていると感じるんですよね。なので、テレビのダンス企画でも裕太くんらしさがすごく見えている。“GENERATIONSの中務裕太”っぽい、ではなくて、素の裕太くんっぽいダンスをするようになったなと思います。

中務:テレビだからといって媚びるのを止めました(笑)。これが僕がやってきたものですと、ちゃんと胸を張って表現できるようになったかもしれません。

ーー表現者として素敵な変化ですね。そしてもう1つ、「公演が近づくとこうなるよね」という第三者だからわかるお互いの変化があれば、教えてください!

中務:隼はずっと喋ってます。

小森:あはは!

中務:多分書いた台本を声に出して読んでいるんだと思うんですけど、ずーっとボソボソブツブツ喋っています。本番が近づくと、よりひどくなっていきますね(笑)。

小森:無意識なのですが、鏡に向かって喋ったりしちゃうんです。追い込まれているんでしょうね(笑)。僕はそうやってある程度の期間準備をするのですが、裕太くんは逆。一気にぎゅっと詰め込むタイプなんです。なので、裕太くんが焦りだしたら「あ、そろそろ本番1週間前か」って(笑)。

ーー目安になっているという(笑)。

小森:そうそう。裕太くんが振り付けをめちゃくちゃ練習しだすと、「あ、本番近いんだな」って。

ーーもともとギュッと詰め込むタイプなんですか?

中務:そうですね。今月末にEXPG高等学院の卒業公演で踊るのですが、まだ何も覚えていません。(※取材は3月末に実施)

小森:しかも、今月末ってあと3日ですからね(笑)。

中務:明日から頑張ります!

小森:こういうのを見ると「そろそろ本番なんだな」ってわかるんです。

ーーお二人が対照的なのもいいですね。

中務:真逆ですよね。

小森:だから合同開催もいいなと思ったんです。同じグループでありながらも、それぞれやっていることややりたい表現、アプローチなど、2人の色が全然違うんですよね。まったく違うことをしている2人が1つのことをやることで大きくできるという感覚もあって、今回関東、関西でやることにしました。

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