新世代の代弁者・Яu-aが紡ぐ、巧みなストーリーテリング 新たなキラーチューン「BLACK DOLL」

2023年、活動を開始したソロアーティスト・Яu-a。年齢、出身などは不明。幼稚園からピアノを始め、小学校4年生くらいからカーリー・レイ・ジェプセンやアヴリル・ラヴィーンといった洋楽を聴き始め、中学の時にちゃんみなの楽曲と出会ったことでラップに興味を持ったという。2024年1月にリリースした1stシングル「ネオンサイン」がいきなりバイラルヒットした。
「ネオンサイン」は、そこはかとないダークさをまとったミドルテンポのハイパーポップ。Яu-aはロートーンによるラップで秘密のネオンサインを持つ君と僕のただならぬ関係性をスピットする。率直なリリックが若年層を中心に共感を呼んだ。
その「ネオンサイン」の約1カ月後にリリースされた2ndシングル「お前の彼氏寝取ってやったの。」が、さらなるバイラルヒットを記録した。
軽快なエレクトロ/ハイパーポップに乗せて、Яu-aは冒頭から〈お前の彼氏寝取ってやったの/お前じゃ幸せに出来なそう/あいつもうあたしに乗り換え/マジでゴミ人間だな〉という辛辣なリリックを開陳しつつ、〈お前が憎んだあいつの元カノって実はあたしだよ/知らなかったでしょ?〉という恐ろしい事実を現彼女に突きつける。配信されてすぐにTikTokでは大量の楽曲使用動画が生まれた。Яu-aのTikTokには「#地雷系女子」というタグが付けられているが、ダークな恋愛模様を生々しく描いた歌詞世界が地雷系やメンヘラ層に刺さりながらも、キャッチーなビートが貫くサウンドに惹かれたリスナーも多かった。
活動開始から一年足らずで「Spotify Daily Viral Chart」のトップ3とオリコン「TikTok音楽チャート」にランクインするという快挙を達成したЯu-a。今年2月には2nd EP『SLY GAL』をドロップ。1曲目に据えられた性急でパワフルなビートが特徴的なタイトルトラック「SLY GAL」では〈愛されたがりヒステリックガール/にはもうならない/you know that? /もうお前の可愛い/ワンちゃんじゃないの〉〈kawaii 清純派アイドル/なんてもう卒業 I know〉という強気の決別宣言。より洗練された多彩なハイパーポップに等身大の気持ちを乗せた5曲を収録し、進化を見せつけてくれた。






















