チャン・グンソク、“ソロ歌手の第一幕”ラストステージ ファンと歩んだ記憶を辿った『Nevertheless』を観て

チャン・グンソク『Nevertheless』を観て

 チャン・グンソクは、“アップダウンの起伏があるのが人生だ”という考えを話し始めると、「今まで経験した大きなストレスよりもさらに大きいものじゃないと全然怖くない」「(むしろ怖く感じる物事と)勝負してみたいと思う」「(その勝負で)負けなければ、人生の意味をもう1回感じられるし、1日1日が希望のある日になる」と持論を明かす。そして、彼は最近“希望”という言葉にハマっていると語り、「希望の意味を探しながら人生という旅行をしています」「皆さんも同じ考え方だったら、私と一緒にその旅行に行ってください」と言葉を紡いだ。

『2025 JANG KEUN SUK SPECIAL LIVE [Nevertheless]』 (C)FRAU INTERNATIONAL

 本編最後の曲として、「みんなありがとうね!」とあらためてファンに感謝の気持ちを述べて始まったのは「Don't Be Afraid」。切なさがありながらも、ポジティブさを感じられる音楽の中で観客の合唱も交えながら、伸びやかに歌声を響かせ、最後の瞬間までファンを魅了し続けた。

 アンコールでは、最新シングルから「Curtain Call」を披露。アンコールステージのMCでは、本楽曲に込めた想いを明かした。チャン・グンソクは、この曲を1年半前から準備していたという。彼は「(人生を劇に例えると)一幕はどこまでなのかなと」「自分の人生で、ここまでが一幕で、終わりという気持ちでした」「私の人生の一幕まで、ちゃんとずっと応援してくれた皆さんに、お疲れさまでした!」とファンを労い、チャン・グンソクの活動は新たなフェーズに入ったことを告げた。

『2025 JANG KEUN SUK SPECIAL LIVE [Nevertheless]』 (C)FRAU INTERNATIONAL

 そして、同じく最新シングルから「On My Way」を披露すると、白い紙吹雪が舞う中で「みんな、お疲れさまでした! そしてありがとうございました!」とファンに手を振り、ステージを後にした。鳴りやまない拍手の雨の中でダブルアンコールを行い、安全地帯の「I Love Youからはじめよう」をカバーし、最後までファンを楽しませて今回のコンサートの全日程を終えた。

 「やったことがないジャンルがない」とMCで本人が語っていたほど、多彩な楽曲でファンを魅了したチャン・グンソク。圧倒的な歌唱力と豊かな表現力があるからこそ実現できるステージは、思わずレポートを書く手を止めて見惚れてしまうほど魅力的なものだった。今回のコンサートが「ソロ歌手の第一幕の終わり」と、まっすぐに前を見据えて、確固たる意志を持って語っていたチャン・グンソク。彼はこれからどんな人生を歩み、どんな活動を展開していくのだろうか。チャン・グンソクの今後に期待を寄せたい。

『2025 JANG KEUN SUK SPECIAL LIVE [Nevertheless]』 (C)FRAU INTERNATIONAL

■『2025 JANG KEUN SUK SPECIAL LIVE [Nevertheless]』
4月23日(水)@千葉・幕張イベントホール

<セットリスト>
M1.  Let me cry
M2.  Bye Bye Bye
M3.  Turn off
M4.  空と君と
M5.  家に帰ろう
M6.  抱きしめたい
M7.  君ならどんなふうに
M8.  Day by day
M9.  Chamomile
M10. Movie Star
M11. Goes on
M12. Shock
M13. Beautiful
M14. Don't Be Afraid

ーEncoreー
M15. Curtain Call(新曲)
M16. On My Way(新曲)
M17. I LOVE YOUからはじめよう(安全地帯カバー)

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