日本のダンス&ボーカルの未来を切り拓く“TORA PROJECT”出身の才能 『2nd SHOWCASE 2025』レポート

『TORA PROJECT 2nd SHOWCASE』レポ

 ソニーミュージックが世界を舞台に活躍する才能を発掘・育成するため、2021年に設立したグローバルアーティスト育成プロジェクト『TORA PROJECT』。これまでに数々の才能が育ち、昨年3月16日には、待望の初公演『TORA PROJECT 1st SHOWCASE 2024』を東京・池袋harevutaiにて開催した。今回は、3月30日にヒューリックホール東京で行われ、大盛況のうちに幕を閉じた『TORA PROJECT 2nd SHOWCASE 2025』の模様をお届けする。

『TORA PROJECT 2nd SHOWCASE 2025』

 定刻、一瞬にして観客の目を釘付けにしたのはオールキャストでのオープニングステージ。カーク・フランクリンの「123 Victory (Remix) [feat. Pharrell Williams]」が、全29名で織りなす圧巻のステージを豪華に彩る。ソロパートでは、前回の公演でもセンターに立っていた、現TORA PROJECTのエース格とも言えるEIJIのダンスが先導し、開幕早々から同プロジェクトが “想像以上の実力派集団”であることを感じるようなショーが五感を揺さぶっていく。

 NICE73によるMCを経た序盤の見どころは、この半年間で公式YouTubeに投稿されたカバー動画からのパフォーマンス。今回は動画とは異なるメンバー編成で新鮮な顔ぶれだ。LISAの「ROCKSTAR」(LIYA、Nikori、Oumi、amy、maruka)では、amyの英語の発音の良さが同曲のクオリティを格段に上げていく。シェール・ロイドの「One Drink Away」(Yura、Yui、Nikki、ICHIKA、NOA)チームは高い歌唱力は言わずもがな、世界観を解釈した上で、原曲の雰囲気をリスペクトして表現していたのが伝わってきた。

Nikori
Nikori

 デュア・リパ「Illusion (Creepy Nuts Remix)」(Ai、CHILL、Nikori、amy、NEIRO、Koino)は個々人のスキルの強さも健在。両サイドから風神雷神のようにラップパートをかましたAiとCHILLが、プロ顔負けのフロウで堂々とオーラを醸していたのには驚いた。m-flo loves Mayaの「HyperNova」(Yura、sae、KANTO)は、唯一無二の深みとグルーヴ感を持つYuraの歌声が光るサウンド。女子メンバー2人の透明感ある歌声と、KANTOによるラップのキレとのコントラストが耳を惹きつける。

Nikori、NEIRO、Ai、amy、Oumi、CHILL、Koino
Nikori、NEIRO、Ai、amy、Oumi、CHILL、Koino
Koino、Rei、Sae
Koino、Rei、Sae
sae
sae
Yura
Yura

 続いては、妖艶なダンスを見事に表現したエラ・メイの「One Of These」(OTO、YU、YUIKA、KYLA、Ruka、LIYA)と、クリスティーナ・アギレラ、リル・キム、マイア、ピンクによるボーカルナンバー「Lady Marmalade」(OTO、YU、YUIKA、KYLA、Ruka)を披露。特に後者は、椅子に腰掛けたり、余裕のある表情で会場に手を振って見せたり、KYLAが前列を煽るように屈んで歌ったりと魅せ方に長けたパフォーマンスでオーディエンスを魅了した。実力も表情も風格も、さらにはフェイクの細かなニュアンスも、まだ練習生なのが嘘のように感じてしまうクオリティだ。

OTO(下)、KYLA(上)、YUIKA、YU、Ruka
OTO(下)、KYLA(上)、YUIKA、YU、Ruka
YUIKA、YU、Ruka
YUIKA、YU、Ruka
OTO
OTO
YUIKA
YUIKA
KYLA、YU
KYLA、YU
LIYA
LIYA
YU
YU

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