TVアニメ『名探偵コナン』30周年企画始動 ↑THE HIGH-LOWS↓、ZIGGYら“最初期”を彩った楽曲を振り返る
ロックバンド・ZIGGYによる初代EDテーマは、アメリカンロックを彷彿とさせる楽曲「STEP BY STEP」。イントロから繰り出されるそのキャッチーで爽快なリズムと歌声を表すのに、“カッコいい”という言葉以外見当たらない。歌詞に〈ボサノヴァのリズム〉というフレーズが登場するところでバックの楽器隊もボサノヴァっぽいリズムを奏でるなど、〈Step by Step あせることなんてないのさ〉という歌詞を体現するかのように、大人の余裕と遊び心を感じさせるロックナンバーに仕上がっている。また、同曲を収めたシングルのカップリング「HAPPY END」は挿入歌としても使用され、こちらは思わずクラップやフィンガースナップをしたくなるノリのいいご機嫌なロックンロール。跳ねるようなピアノと歌うようなギター、そして森重樹一(Vo)の痛快な歌声は何度聴いても飽きない魅力に溢れている。 1996年9月から1997年3月まで起用された2代目OPテーマ「Feel Your Heart」は、元LINDBERGのベーシストであり、『機動戦士Vガンダム』(テレビ朝日系)の主題歌も歌唱した川添智久がメンバーとして参加していた音楽ユニット・VELVET GARDENによる楽曲。この曲の魅力はなんと言っても、サビの疾走感。ボーカルの力強くも伸びやかな歌声もいつまでも耳に残る。そしてX JAPANのベーシストでもあったheathの歌う2代目EDテーマ「迷宮のラヴァーズ」も、彼の特徴的なボーカルとヘヴィなサウンドが印象的な楽曲である。作詞を担当したのは、『キン肉マン』(1・2期=日本テレビ系/3期=CBCテレビ・TBS系)主題歌から布袋寅泰、氷室京介といったロックミュージシャンまで様々な楽曲を手掛けたレジェンド作家・森雪之丞。燃えるような愛を歌った情熱的なセンテンスが並ぶ歌詞にも注目してもらいたい。
ここまで紹介した初代と2代目の主題歌はポリグラム所属のアーティストが務めていたが、以降は小松未歩、ZARD、B'z、GARNET CROW、倉木麻衣、愛内里菜といったB ZONE(旧ビーイング)系列所属のアーティストが主題歌を多く担当することになる。特に倉木は「同じアーティストにより歌われたアニメシリーズのテーマソング最多数」(※1)というトピックでギネス世界記録に認定されるなど、『名探偵コナン』との繋がりが深いアーティストだ。
そして『名探偵コナン』のOPと言えば、冒頭で挿入される江戸川コナンによる台詞パートが定番だろう。このパートは初代OPの時点ですでに確立されており、30年近く経った現在のOPにもしっかりと受け継がれている。楽曲単体で聴くのもいいが、コナンの台詞と合わせて聴くとさらに懐かしさが込み上げてくるに違いない。
30周年プロジェクト始動をきっかけに、今回紹介した楽曲はもちろん、ほかのアーティストも含めて『名探偵コナン』の音楽にどっぷり浸かってみてはいかがだろうか。
※1:https://www.guinnessworldrecords.jp/news/features/mai-kuraki-interview

























