『Nissy Entertainment』初体験で受けた衝撃 圧倒的エンターテインメント、比類なき覚悟に打ちのめされた夜

『Nissy Entertainment』初体験で受けた衝撃

 ファンからのアンコールを受けて、Nissyは自身のマスコットキャラクターLippyの巨大風船の下に吊るされたゴンドラ気球に乗って登場して歌った。MCでは、長くならないように自ら課した時間制限を突破してファンに語り続ける。

 「My Luv」では、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのキャラクターたちも再登場して、センターステージで手を振る。Nissyがファンに呼びかけると、大合唱が起きた。金の紙吹雪が噴き上げられ、楽曲が終わるとNissyとダンサーたちはセンターステージに一列になって礼をする。

『Nissy Entertainment』ライブ写真

 ここで終わりかと思いきや、再びステージにNissyが登場し「どうしようか?」を披露。2014年のソロ活動1曲目のデビューシングルだ。ステージ上のモニターには、2013年、2016年、2018年、2019年のNissyの映像が流れ、その中央には2025年のNissyがいた。Nissyは涙を見せ、涙を抑えきれぬまま、感謝とともにステージを去っていった。

 ボーカリストとしてのNissyの実力を体感した夜でもあった。「Get You Back」や「Luv Your Smile」、「Rendezvous」では、ボーカルの艶やかさが引き立ち、「Time Tto Party」では歌に色気がある。「WISH」では、Nissyはセンターステージにひとりで立ち、高音が冴えわたるバラードを聴かせた。ドームで歌いきるNissyの姿に胸が震えた。

『Nissy Entertainment』ライブ写真

 音楽面では、1970年代のソウルミュージックの要素が濃いことにしびれた。「Luv Your Smile」や「どうしようか?」ではシルクハットも使われ、まさにソウルショー。「When You Were Mine」「The Days」「そうしようか」はまさにディスコナンバーだ。「Don't let me go」は、ドゥーワップコーラスで始まり、ドゥーワップコーラスで終わった。そうした音楽が間違いなく『Nissy Entertainment “Re:10th Anniversary Final” BEST DOME TOUR』の根幹を成していた。

 2018年以降、Nissyはソロで東京ドームに立ち続けている。2度の6大ドームツアーを成し遂げているソロアーティストはまだ彼しかいない。そのプレッシャーたるや想像を絶する。しかし、2025年のNissyは、初めて彼のライブを見る私を完全に打ちのめした。『Nissy Entertainment “Re:10th Anniversary Final” BEST DOME TOUR』は、ボーカルやパフォーマンス、音楽性、そして演出はもちろんのこと、何よりNissyの精神性に圧倒されたと言っていい。2025年現在、NissyはJ-POPにおいてひとつの高みに君臨しているはずだ。

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