見えてきたTikTokでバズるアイドルの方程式 アソビシステムが音楽チャートで首位連発

 CANDY TUNEの成功の背景には、メンバー自身の発信力も大きく関与していることは見逃せない。メンバーは普段からTikTokなどのトレンドを意識し、話題性のある投稿を心がけているという。以前のインタビュー(※1)で、福山梨乃はメンバーも主体的に投稿内容に関わっていることについて触れ、「スタッフさんと一緒に『これをやりたい』『あれをやってみたい』と、いろいろなアイデアを見つけ出しながら活動しています」と自発的なバズへの意識を明かしており、その情報感度の高さがバズの要因となっていることがわかる。また、アソビシステムは、デビュー当初からメンバーに対してSNSの活用方法を指導しており、戦略的な発信ができる環境を整えていることも明かされている。こうしたメンバー自身の主体的な発信と、スタッフのサポートが相乗効果を生み出し、SNSや動画プラットフォーム上での高い拡散力に繋がっているのだろう。

 CANDY TUNEの「倍倍FIGHT!」の成功は、先述したKAWAII LAB.のバズ戦略の集大成とも言える。CUTIE STREETの成功と同じく、キャッチーな楽曲×簡単で楽しいダンス×ショート動画での拡散という方程式をしっかり実行し、自らの手でブレイクを果たした。こういったバズを生み出す手法は、これまでのテレビ出演やライブ中心のプロモーションとは違う、現代的なアイドルマーケティングの形だ。

 KAWAII LAB.にとって「倍倍FIGHT!」の成功は、ショート動画を活用したプロモーション戦略が確立されていることを示しており、今後も同プロジェクトの所属グループがこの方程式をもとに新たなバズを生み出す可能性は少なくない。

 現代のアイドルグループのプロモーション戦略において、SNSを駆使したマーケティングに注目が高まっている中、アイドルがどのようにファンと接点を持ち、拡散を促進していくかが重要になっている。KAWAII LAB.の戦略性は一つのロールモデルとして、今後のアイドルシーン全体にも影響を与えていくだろう。

※1:https://realsound.jp/2025/01/post-1885625.html

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