THE JET BOY BANGERZ、『JET BOY』と共に新境地へ プロダンサー×アーティストの可能性、挑戦が導く進化

「ダンスボーカルグループの常識に切り込むというメッセージ」

ーーそんな皆さんが1stアルバム『JET BOY』をリリースされます。リードトラック「B.A.D(Breaking All Destinations)」にはどんな思いが込められていますか?

田中:ダンスボーカルグループの常識に切り込むというメッセージを込めています。それに、1年半でいろんな楽曲をやってきて僕たちのスタイルが確立されてきましたが、「B.A.D(Breaking All Destinations)」ではあえてチャレンジなことをしていて。たとえば、振り付けは普段自分たちで作っていますが、今回はKAZ the FIREさんと巧光でコラボして作るという新しい取り組みをしました。

ーー最初に聴いた時はどんな印象を受けましたか?

宇原:面白いなって思いましたね。Phonkというジャンルを歌にしているのはあまり聞いたことがありませんでしたし、それを僕たちがやるっていうのが面白いなって。新しいことにどんどんチャレンジして自分たちのスタイルを確立していきたいので、最適な曲がきたなと思いました。

THE JET BOY BANGERZ / B.A.D(Breaking All Destinations) -Music Video-

ーー新しい挑戦がゆえに、レコーディングを経て「このメンバーのここにグッときた」と感じる部分もありそうです。

宇原:いっぱいあるなぁ。パフォーマーって毎回オーディションをしているんですよ。歌ってみて、いい人を全員で選ぶっていう。今回で言ったら、彰くんはサビの〈B.A.D〉っていう大事なところを歌っているんですけど「こういう声質出るんだ」と感じましたし、滝は安定した対応力を発揮していて。中でも巧光は今回びっくりしましたね。〈KeywordはME〉でちょっとがなりを入れているのですが、そういう成分が巧光から出るとは想像していませんでした。

田中:そこからのDT(Dance Track)に入るのもいい。

古嶋:めちゃくちゃかっこいいです。

ーーメンバー絶賛ですが、桑原さんの中ではこのパートにどう向き合ったのですか?

桑原:聴いた瞬間に好きなタイプの楽曲で。今まで僕はラップをあまり担当していなかったのですが、「やりたい」と思ってオーディションに向けてめちゃくちゃ練習しました。〈KeywordはME〉の部分は裏に電子音が入っていて雰囲気がガラッと変わるパートだったので、ダンスを含めて変化させられたらいいものができるなとイメージができて。このパートを狙うためにひたすら練習しましたね。

田中:あと、僕はエイロンにもグッときました。エイロンって高音のイメージがありますが、今回は低めに歌っていて、すごくかっこいいです。新しいエイロンが見えてファンの皆さんも驚いてくれているんじゃないかなと思います。僕もどハマりしました。

THE JET BOY BANGERZ(撮影=はぎひさこ)

ーー必聴ですね。先ほど振り付けはKAZさんと桑原さんで作られているとおっしゃっていましたが、パフォーマンスの見どころはいかがですか?

古嶋:新しいよね。この楽曲を聴いた時に、まずKAZくんが踊っているのをイメージできて。そこにプラスして巧光くんのエッセンスが混ざったら絶対やばい楽曲になる、という話で今回こういった形になったんですけど、まず振り付けが新鮮。振り落としの時からメンバーが沸いていましたし、「この曲をこう表現するんだ」、「どこからその振り付け出てくるの!?」と思う部分が多くて勉強になりました。それにDTでは巧光くんの安定のスキルフルな振り付けが入っていて見ごたえがあると思います。

ーーKAZさんとはどうやって制作を進められたのですか?

桑原:今回はKAZくんのクリエイティビティを取り入れたいということだったので、KAZくんのニュアンスを多めにしました。なのでプリコーラスからサビまでは2人で作って、〈KeywordはME〉からDTは僕、それ以外はKAZくんにお願いしました。プリコーラスからサビのところは特徴的で病みつきになるリズムとメロディだったので、それに負けないスタイリッシュでかっこいい、印象的な振り付けにしようと2人で話しながら考えていきました。

ーー素人丸出しの質問で申し訳ないのですが、それぞれ考えた振りを合わせた時、テイストの違いが出て1曲通して見たときに違和感は出ないものなのですか?

桑原:多分出ると思います。でも今回の場合、僕はKAZくんと一緒に踊っていたり、仲のいい友達だったりするので、お互いのスタイルを理解しているんですね。冒頭部分なんかは「巧光をイメージして作った」とKAZくんが言ってくれていたし、お互いを意識し合いながら振り付けを進めたのでバランスを上手く調整できたと思います。

ーーお二人だからこその振りになっている、と。ちなみに、同曲はグループ名の如く勢いのある楽曲です。これまでの活動の中で「勢いに乗ってきたな」と感じた瞬間はありましたか?

宇原:去年の『BATTLE OF TOKYO ~Jr.EXILE vs NEO EXILE~』(以下、『BOT』)じゃない?

古嶋:『BOT』やね。たしかに一番燃えた。

宇原:あのタイミングで、たくさんの人にパフォーマンスを見てもらったというのもありますし、内容的にもTHE RAMPAGEさんとコラボしたり、ダンスバトルをさせてもらったりしたのは大きいですね。巧光は世界さんとマンツーマンで勝負をして注目を浴びていましたし、僕もRIKUさんとバラードを歌わせてもらって。TJBBにスポットを当ててもらったことでたくさんの方に知っていただいて、応援してくださる方が増えたと実感しました。そこで「俺たち、今まで以上に勢いがでてきているかも」と思うことができました。

【2024】BATTLE OF TOKYO 〜Jr.EXILE vs NEO EXILE〜/PERFORMER BATTLE

古嶋:めっちゃ本気でいったもんね。

桑原:それに対する歓声もすごかったよね。自信になりました。

田中:THE RAMPAGEさんと僕らで似ている部分があったりして、相乗効果も出ていたと思います。大人数対大人数だし、バトル感のある楽曲もだし。「後輩には負けねぇ」、「先輩だけど関係ない」みたいな思いが観客の方にも伝わっていたと思います。

桑原:僕らをピックアップしてくれる、THE RAMPAGEさんの器の大きさにも感謝していました。

「LOVE / HATE」で意識した“オープニングっぽさ”

ーー先輩たちとの切磋琢磨もあり、まだまだ勢いは増していきそうですね。そしてもう1曲「LOVE / HATE」。こちらもTJBBの新しい一面が見えている楽曲だと感じました。ご自身たちではどんなTJBB像が見えている曲だと思いますか?

宇原:等身大の僕らが見えていると思います。歌詞もサラッとパンチの効いたことを言っているんですよね。本当は素直になりたいのになれない、という子どもっぽいことを言っているので、10代後半から20代半ばくらいのイメージ。ちょうど僕らもその年代なので、年齢に合ったリリックだなと感じています。(田中を見ながら)まぁ、20代後半もいますけど……。

田中:いいやないかい! 君もそのうち20代後半になるで?

THE JET BOY BANGERZ(撮影=はぎひさこ)

ーー(笑)。こちらはどんなパフォーマンスになりそうですか?

宇原:今作ってるよね?

古嶋:うん。めっちゃいい感じ。

宇原:ハッピーだよね。でも、ちょっとセクシーさもあります。

田中:ある! メロはちょっとかっこいい感じです。サビは滝がドラマのオープニングでもやっていただいてる、キャッチーな手振りを作ってくれて。

古嶋:TikTokでもファンの皆さんが最近やってくださっていて。誰でもできるかわいらしい振りがあるのですが、それをベースにしたかっこいい振りや、また違った振りを作っています。早く見てほしいですね。

THE JET BOY BANGERZ - LOVE / HATE (Concept Video)

ーー楽しみです。ちなみに「LOVE / HATE 」はドラマ『五十嵐夫妻は偽装他人』(テレビ東京系)のオープニングテーマになっています。だからこそパフォーマンスする上で意識している部分はあるのでしょうか。

宇原:僕らの音楽を聴いたことがない人がたくさん聴いてくださると思うので、“オープニングっぽさ”は意識しました。たとえば、僕はレイドバックで歌うのが好きなのですが、サビの部分ではそれを捨てました。キャッチーに、ハッピーに、みんなが聴きやすいように歌っています。

桑原:たしかにそうだね。

宇原:曲に合う歌い方をしているのですが、それが“オープニングっぽさ”に繋がっていると思います。

ーー『JET BOY』には15曲収録されています。それぞれご自身の強みが出ている曲を教えてください。

1st Album 「JET BOY」 -TRACK LIST-

古嶋:僕は「PARTY IN HERE」。この曲大好き! ラップをやらせてもらっているのもありますが、曲調が自分に合っている気がします。ヒップホップテイストで、自分の中で一番キテる曲ですね。リハからうるさいでしょ?

宇原・田中・桑原:うん(笑)。

古嶋:一番自分を表現しやすいし、メンバーと目を合わせながら一緒に楽しめるところも好きです。僕のラップにも注目してほしいですが、DTの動きにも注目です!

桑原:僕は「B.A.D(Breaking All Destinations)」です。この曲はKAZくんと一緒に初めてちゃんと振り付けをさせてもらったので、僕の考えていることを含めて自分の良さを出せたんじゃないかと思っています。見どころとしてオススメしたいのは、僕のラップ部分からの流れ。ラップをした後にメンバーを操るみたいなシーンがあるのですが、そこのダンスも見どころだと思います。

田中:僕は「What Time Is It?」。サビに入るところで〈It's like〉と言っている部分があるんですが、初めて楽曲のキーとなるところをやらせていただいて、自分らしさが出たかなと思います。言っているのは〈It's like〉というひと言だけですが、すごく低い声で気合いを入れて収録をしました。それに、そこの部分で僕が後ろから出てきてセンターをやらせてもらっているんですね。ストロボという動きでの振りをしていて、楽しんでいただけるのかな、と。

宇原:僕は「TEN」ですね。

古嶋:わかる!

宇原:「TEN」の曲調とメロディが、一番自分のキャラを出しやすいかもしれないですね。サビも得意なレンジなのでアップテンポですが、感情が込めやすいんですよ。あとは1番のAメロの歌い出しが自分的には好きです。エッジボイスから入るんですよ。

古嶋:やばいね、あのエッジ。効きすぎ!

ーーファンの皆さんは特に注目の4曲ですね。

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