乃木坂46 6期生は地方との架け橋になるか? 秋田、鹿児島、兵庫、北海道……地方出身メンバーの事例から考える
乃木坂46の6期生春組のメンバー5名が発表され、続いて夏組のメンバーも公開されている。
2024年の春と夏の2回に分けて実施された『乃木坂46 6期生オーディション』。合格者数は、春組は5人、夏組は6人。現在は夏組のメンバーが発表されている途中ではあるが、すでに発表された春組の出身地が話題を呼んでいる。5期生は関東出身メンバーが多かったことを考えると、地方出身メンバーが多い6期生春組は、長期的な視点で見ても新たな広がりを感じさせる。
近年の乃木坂46はグローバル進出に加えて、地方開拓も進めている。わかりやすいところで言えば、『真夏の全国ツアー』がその役割を担っていると言えるだろう。2023年には北海道、大阪、広島、沖縄、愛知、宮城、東京と全7都市16公演へと規模が拡大し、初めての沖縄公演も実現させるなど、着実に地方でもファンを増やしている。その背景にあるのは、“地方出身メンバー”の存在も理由の一つ。地方出身メンバーの存在は、グループとその地域を繋ぐ橋渡しとなるケースが多い。だからこそ、今回の春組にかかる期待も大きいのだ。
1人目に発表された矢田萌華は秋田県出身。秋田県出身の先輩メンバーには、生駒里奈と鈴木絢音がいる。生駒は在籍時から秋田県のローカル番組に出演したり、冠番組でも秋田県の魅力をプレゼンしたりと、誰よりも秋田県の魅力を発信してきた。現在では秋田県出身の人が集まる“県人会”と呼ばれる集まりもあるそうで、藤あや子、柳葉敏郎、佐々木希といった秋田県出身の著名人とも交流を深めているようだ。そうした生駒の熱意は実際に秋田県にまつわる仕事にも繋がっており、乃木坂46卒業後の2021年には秋田はたらく応援大使に就任、さらにOKAMI企画とともに『秋田で育てる演劇プロジェクト』を立ち上げるなど、秋田県を起点とした活動に取り組んでいる。
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また、鈴木も乃木坂46在籍時には秋田県にかほ警察署の一日警察署長を務めたり、大潟村応援大使に就任したり、グループを卒業後も秋田テレビの開局55周年記念番組『ふるさと Cheers’』に出演したりと、積み重ねてきた地元愛が仕事へと繋がっている。秋田県の魅力を伝えてきた先輩たちからのバトンを受け継いで、今後は矢田が秋田県を代表する乃木坂46メンバーとなる。
2番目に発表された瀬戸口心月は、大園桃子以来となる鹿児島県出身。乃木坂46初の鹿児島県出身メンバーでもあった大園は、NHK鹿児島放送局の高校野球中継応援マネージャー、鹿児島県曽於市特別PR大使に就任。2020年にはNHK鹿児島放送局による奄美大島のPRを目的としたイベント『NHK WALL aquarium 〜sea of AMAMI〜』のスペシャルサポーターに就任。鹿児島県のプロモーションを積極的に行い、乃木坂46を鹿児島県にも広めてきた。『乃木坂46 アンダーライブ全国ツアー2017 〜九州シリーズ〜』で鹿児島県が開催場所の一つに選ばれたのも、大園を起点にした地方開拓の一環だったように思う。近年はグループで鹿児島県に訪れる機会はあまりなかっただけに、瀬戸口をきっかけにライブする機会も今後増えていくかもしれない。