『PRODUCE 101 JAPAN 新世界』、誰も安心できない大波乱の展開に 運命のファイナル目前、練習生たちの軌跡を振り返る

 JO1、INI、ME:Iを輩出したサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』の第4弾『PRODUCE 101 JAPAN 新世界』(Lemino/以下、『日プ新世界』)が、今年3月26日に開幕。5月28日、ファイナルへと進む練習生が22人選出され、6月6日配信のファイナルに向けて、いよいよ佳境を迎えている。

 これまでの伝統やフォーマットの大枠は継承しつつも、目新しいポイントがいくつも見受けられた今回の『日プ新世界』。本稿では、目前に控えたファイナルに向けて『日プ新世界』のこれまでを振り返ってみたい。

過去の『日プ』シリーズとは異なる斬新な試みの数々

# 1 ハイライト|▸▸Atlantic Boys◂◂ ONE OK ROCK ♫ Stand Out Fit In|レベル分けテスト|PRODUCE 101 JAPAN 新世界

 #1で明らかになったのは、デビューするグループのメンバー数は過去3回に比べて1人多い12人であるということ。そのため、今までよりも単純にデビューできる確率が上がるのか、と思っていたのも束の間。101人の練習生の元に、国籍の異なる22人のグローバル参加者が現れたのであった。つまり、101人のうちデビューできるのは11人という状況から、123人のうち12人がデビューできるということに。確率がむしろ下がっていることに練習生たちは動揺していた。

 さらに追い打ちをかけるように、国民プロデューサー代表のディーン・フジオカは「『PRODUCE 101』の練習生は101名ですよね?」「つまり皆さんはまだ“練習生”ではなく、“練習生候補”です」とコメント。レベル分けテストにて、上位から順にA〜Dの評価を受けた参加者は練習生に、その枠に入れなかった練習生は“練習生候補”のまま、Fクラス決定戦に進むことになるということを告げた。

 これまでのシリーズを見ていると、最初のレベル分けテストではFクラスだったものの、ミッションを重ねていく中でスキルを伸ばし、デビューを叶えた練習生たちも多くいる。そのため、戦う以前からオーディション終了になる可能性があるという、この過酷な条件には練習生からも視聴者からも賛否両論が飛び交った。

 自分がこれまでに培ってきた経験がダイレクトに反映されるレベル分けテストは、番組参加時点でのスキルをアピールする絶好の機会である。しかし、先述した通り、その時点でのスキルが足りていないと判断された参加者の中には、練習生候補となってしまいオーディションにも参加できない参加者も20人ほど。「そうはさせまい」と、練習生候補と共に1分間の動画アピールに向けてアイデアを出したり、練習に付き合ったりする練習生たちの姿も見受けられた。

 ちなみに、ファイナル進出メンバーが決まった今、練習生候補者の中で残っているのは、KOSHIROのみ。これまでに脱落してしまった練習生候補者の気持ちを背負って、彼がどこまで飛躍していくのかは注目ポイントである。

 過去シリーズと異なるのは、これだけではない。日本以外に住む人に向けて、グローバルK-POPコンテンツプラットフォーム「Mnet Plus」でも同時配信。脱落圏内の練習生であっても「SEKAI投票70%、国民投票30%」とした際にデビュー人数と同じ上位12人に入れば、次のステージに進出できるという仕組みも発表された。

 ちなみに、このSEKAI投票の恩恵を受けたのが、第3回の順位発表式でグローバルランカー10位だったKO.RENとグローバルランカー11位だったHYEONSEUNG。20位には入れなかったものの、ラストチャンスを掴んだ2人は最後のステージにどのような思いで向かうのか、楽しみである。

順位にも表れた波乱の展開

 先述した練習生候補という制度ゆえだろうか、今回はこれまでのシリーズに比べて経験者の残留が目立つ傾向にある。その中には、デビュー経験者、別の有名オーディション番組に参加していたという者も多く、最初に練習生として披露した番組のシグナルソング「新世界(SHINSEKAI)」のパフォーマンス時点から早くもモノにしている練習生が多くいたような印象である。また、SIYOUNGやCHISATOらが自分のグループの課題曲を率先して振り入れして他のメンバーに共有したり、音大出身のKAICHIが歌唱パートで指導をするなど、ミッションのたびに経験者の心強さを感じられる場面が多々あったが、これについてはレッスンの際にトレーナーから厳しく指導されることも。効率的に進めるという意味では有効だが、チームワークの面ではメリットだけではない部分も感じさせられた。

 また、経験者の多さからか、ファイナルに進んだメンバーのうち、高校生以下のメンバーは皆無に。最終的にどの12人が選ばれても、これまでに同オーディションシリーズから誕生したグループとは、また違ったカラーのグループになりそうだと、今から楽しみにしている。

 これまでのシリーズとは違う波乱の展開も待ち受けていた。それは練習生順位で、トップ5をキープし続けている人がいないという点だ。

 例えば、JO1が誕生した『PRODUCE 101 JAPAN』では川尻蓮が、INIが誕生した『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』では木村柾哉が初回から最終週まで1位と2位のどちらかにランクイン。そして『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』では笠原桃奈が4位以内に常にランクインしていた。

【#10 ダイジェスト】第3回順位発表式 & デビュー評価 課題曲発表 | PRODUCE 101 JAPAN 新世界

 しかし、『日プ新世界』では、トップ3以内をキープしてきたDAIKIが、第3回の順位発表式においてまさかの10位にランクダウン。第3回 SHINSEKAI 投票ではピックアップできるのが12人から2人まで減ってしまった影響もあるのだろうが、練習生や国民プロデューサーおよびSEKAIプロデューサーからも“安定”と思われていたDAIKIが、このタイミングで大きく順位を落とすのは衝撃であった。本人は、1位でデビューすると高らかに宣言していただけに、最後の最後まで読めない展開になってきた。

ファイナルを経て誕生するのは“今の時代に必要なグループ”に?

 そこで思い出されるのが、ポジション評価で導入された「OPEN ROUND(オープン ラウンド)」という新ルール。練習生が自身の個性を活かして、既存の楽曲を自らの手でアレンジし、唯一無二のパフォーマンスを作り上げるというミッションだ。このルールを説明する際、ディーンが「この時代、ボーカル、ダンス、ラップといったポジションの境がなくなっています。ポジションの枠にとらわれないオールラウンダーの時代です」と説明したことが印象に残っている。これは、得意スキルや、パートという意味での“ポジション”だけでなく、グループ内での立ち位置という意味での“ポジション”のことを指していたのではないかと思う。

 実際、昨今のダンスボーカルグループはセンターが不在である例も多く、楽曲のコンセプトによって、誰もがグループの顔になり得ることが求められている。そういう意味では、誰が1位になるか予想のつかない『日プ新世界』からデビューするグループは、多彩なパフォーマンスでボーイズグループの“新世界”を開拓する存在になり得ると言えるだろう。

 デビューが決まろうと決まるまいと、ファイナルの場は練習生としての最後のステージだ。地上波でも放送されるとあり、これまでに応援してきた国民プロデューサー、SEKAIプロデューサーはもちろん、たまたま目に触れた視聴者からの投票を獲得できる可能性も高い。そして、放送中の投票は暫定の順位を大きく揺るがし得るという意味でも、いつも以上に手を抜けないステージだと言える。

 そんな“デビュー評価”に向けた最後の課題曲が、ダンサブルな「BORN TO BE」とパワフルなサウンドが響く「Go Go」の2曲。さらに、JO1 川尻が作詞作曲を務めた楽曲が、ファイナリスト22人で歌唱するスペシャルステージの楽曲に決定したとのこと。この番組からデビューした川尻が自らの経験を届けられるメッセージにこだわったとのことで、その楽曲を受け継いだ練習生たちがいったいどんなステージを見せるのか、注目が集まっている。

# 11 予告公開|いよいよFINALステージ デビューできるのは…?

 泣いても笑ってもラストを迎える6月6日。123人から始まった物語の先で、デビューを掴むのは果たして誰なのか。ぜひ注目してほしい。

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