“旬”のガールズバンド最前線 新機軸ライブイベント『#楽園収穫祭』開催の狙いと出演者の魅力を解説

『#楽園収穫祭~桃ノ歌ゲ』DAY2:名古屋出演

輪廻

輪廻
輪廻

「輪廻は今、“第2期”という形になっています。19歳の3ピースだった第1期にロックフェスのコンテストで優勝して、その後の1年間は好調だったものの、ギター&ボーカルが体調不良で脱退してしまって。普通であればそこでバンドは終わるところですよね。輪廻のレパートリーには〈生まれ変わっても信じてよ〉という一節があるんですが、輪廻というバンド名の通りに新しいギター&ボーカルが加入することで生まれ変わって。現在は、国際コンクールに入賞するほどの確かな技術を持っているりぃこ(Dr)と都内の軽音強豪校出身で歌も存在感も強烈なよしはぐ(Vo/Gt)という2人体制でサポートを加えて活動中です。りぃこの古い友人であるFami。さんがゲストベーシストとしてレコーディングに参加したヘヴィなハードロック「shock」が先日配信されました」

サブマリンオルカ号

サブマリンオルカ号
サブマリンオルカ号

「山口県岩国市のライブハウス・Rock Countryが新しい世代を育てるためにライブハウス内に軽音部を作って、練習場所を提供していたんですが、そこで出会った3人の女子高生によって結成されたのがサブマリンオルカ号です。高校卒業後もバンド活動を続け、Eggsのランキングで1位を獲得し、2022年3月にはバンド結成の地で初ワンマンを開催。その様子がテレビ山口の情報番組『mix』で取り上げられ、後に番組のテーマ曲「yokan magic」を書き下ろすことになりました。現在は働きながらバンド活動を続けているのですが、「yokan magic」は地元では広く知られた曲になっています。ドラム&ボーカルのリンダは地元(山口県柳井市)の観光大使にも任命されていますし、SNSでいろんなことを発信していてじつに多才です」

サブマリンオルカ号「yokan magic」

CARAMEL CANDiD

CARAMEL CANDiD
CARAMEL CANDiD

「ギター&ボーカルのおとを中心に、2023年から東京で活動を開始した4人組のガールズバンド。『お菓子の国のキャラメル工場で結成』というプロフィールや衣装のメイド服などのコンセプトを、すべて自分たちで考えてやってる点に魅力を感じました。昨年8月にリリースされた「CARAMEL GiRLS」は女の子の本音を赤裸々に歌っている曲で。SNS上でバズり、同世代の女子からの共感や賛同が飛び交ってました。男性向けの女性アイドルじゃなく、あくまでも女の子に対して、自分たちが可愛いと思うものを身につけ、女の子の気持ちを歌ってる。おとの歌詞からは読者家らしい知性も垣間見えるし、声と存在感にも圧倒されるものがあります」

CARAMEL CANDiD「CARAMEL GiRLS」MV

 横田さんによれば、これらのバンドは皆、「ドラムを人力で叩き、鍵盤がいない。そして、ボーカルが歌いながら演奏もするガールズバンドである」とのこと。さらに、「大人が集めたメンバーではなく、自分たちがメンバーと出会って、バンドを結成して、それぞれの楽器を手にして、一緒に音を鳴らす。そして、バンドとしての夢や目標を持ちながら、時には楽しく、時には辛い経験も共有しながらわちゃわちゃやってる。それこそがロックバンドの“ロマン”なんじゃないかなと思います」と続けた。そんなロマンやストーリーを持ったガールズバンドたちが多角的で多彩な表現方法で2025年のバンドシーンを盛り上げていく予感がする。

 なお、イベントの来場者全員に出演者7組の音源を収録した貴重なコンピレーションCD-Rが配布されるので、なかなか一堂に会することのないインディーズのガールズバンドたちに少しでも興味がある方はぜひ東京、名古屋の会場に足を運んでみてほしい。

■ライブ情報
『#楽園収穫祭~桃ノ歌ゲ』
3月3日(月)下北沢MOSAiC
3月4日(火)名古屋RAD SEVEN
OPEN 18:30/START 19:00

<出演者>
3月3日(月):とにもかくにも / 愛好嘩(ノイジーラバーズ) / マリンブルーデージー / リリカル / おと(CARAMEL CANDiD)(O.A.)
3月4日(火):CARAMEL CANDiD / サブマリンオルカ号 / マリンブルーデージー / 輪廻

<チケット>
前売:高校生以下 ¥1,500
大学/専門学校生 ¥1,800
一般 ¥3,000(D代別)
当日:各+¥500

・コンピCD-R『#楽園収穫祭』を入場時にプレゼント
https://t.livepocket.jp/t/rakuenshukakusai_momonoutage

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