JO1・INI・DXTEEN・ME:I・IS:SUEが大集結 東京ドーム『LAPOSTA 2025』最終日を徹底レポ

JO1

 後半はシャッフルユニットを展開。『LAPOSTA』でしか見られないステージで観客を楽しませる。シャッフルユニットでは、JO1がME:Iの「Cookie Party」をしっとりと、ME:IがJO1の「OH-EH-OH」とINIの「Brighter」をとびきりかっこよく、INIがME:Iの「Click」をキュートにカバー。『PRODUCE 101 JAPAN』出身の3組の普段とはまた異なるパフォーマンスが光った。

IS:SUE

 混合ユニットで先陣を切ったのは、5グループのリーダー5名(JO1/與那城奨、INI/木村柾哉、DXTEEN/谷口、ME:I/MOMONA、IS:SUE/NANO)によるJO1の「GrandMaster」。『PRODUCE 101 JAPAN』のデビュー評価審査課題曲としても知られ、〈誰が王者なのか〉と歌うこの曲こそ、まさに実力面でも人格面でもチームを牽引するこの5人に相応しいステージだったと言えるだろう。その後も、DXTEEN「Brand New Day」やJO1「Trigger」、INIの「LOUD」……と息つく暇もなく続いていく混合ユニット。“Emerald Spark”チーム(MIU、MOMONA、SHIZUKU、KEIKO、SUZU、RINO)のME:I「CHOPPY CHOPPY (ME:I ver.)」ではIS:SUE・RINOのロングトーンが一段と映える。さらに、“Pearl Grace”チーム(與那城、白岩瑠姫、木全翔也、大平、田島将吾、後藤威尊、佐野雄大、藤牧京介、福田歩汰、大久保波留)のJO1「SuperCali」では、INI 藤牧のドアップの表情に歓声が上がるなど、持ち歌ではないアーティストたちが曲をモノにする姿が印象的だった。

 一方、懐かしの楽曲で魅力が炸裂する場面も。“Sapphire Mystique”チーム(COCORO、RAN、AYANE、KOKONA、RINON、NANO、YUUKI)は、『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』コンセプトバトル課題曲の「TOXIC」を披露。7人中5人がオリジナルメンバーの中、YUUKIの肩チラやAYANEのハイトーンにひときわ歓声が大きくなり、1年半前からグッと進化したステージを見ることができた。

 INI「10 THINGS」では、ここまで妖艶な雰囲気だった照明から一転、眩い光に包まれたステージで楽しませる。さらに、JO1・鶴房汐恩と川西拓実の煽りで続く“Ruby Flame”チーム(河野純喜、川西、鶴房、許豊凡、髙塚大夢、池﨑理人、松田迅、谷口、平本健)の「BOMBARDA」では、無限に広がるレーザーが会場中を照らす中、JO1のメインボーカリスト・河野のロングトーンが響き渡った直後、池﨑のドスの効いた「全員出てこいやー!」との声で5グループ全員がステージに集結。総勢43名で、まさに“爆弾”のようなパフォーマンスを踊り切った。

 そこから間髪入れず始まったのは、INIのロックナンバーを代表する「FANFARE」。INIのリーダーである木村と西洸人の“キム西”コンビのツーショットがモニターに映ると黄色い声が上がり、ノリのいいロックサウンドで〈全てが壊れるほど〉にドームを熱狂させた。「もっと上まで騒げー!」と叫ぶ川西の声で続くのは、JO1「HAPPY UNBIRTHDAY」。ここからはJO1とINIが二手に分かれてトロッコで外周を周り、メインステージではDXTEENが、センターステージ付近ではME:IとIS:SUEが盛り上げる。COCOROが「皆さんペンライトを上にかざしてください!」と呼び掛けたME:I「Our Diary」では、センターステージで背中を預け合って円になった11人が、客席に向かって大きく手を振った。さらに、「スタンドのみんな今からそっち行きますよ! 会場全体で一緒になっていきましょう!」とミニトロッコに乗り換えたIS:SUEが「Tiny Step」を歌い上げる。YUUKIの肩にNANOがもたれかかり、2人でハートを作った瞬間、ドームが悲鳴にも似た歓声に包まれた。

 JO1「RadioVision」では、木全の「祥生の可愛い顔を焼き付けて帰ってください!」というセリフを隣で聞いて笑う大平の頬に、木全が口付けようとする場面も。メンバーの素のやり取りが見られるのもアットホームなライブの醍醐味だ。終盤、DXTEEN・平本が、「ラポスタ最終日! もっとテンション上げていきましょう〜!」と熱気にブーストをかけ、「DREAMLIKE」に突入する。久々に彼らを見た人は“平成ビジュ”がSNSで話題となっていた寺田香信や蛍光緑のヘアカラーが遠くからも目立った平本など、DXTEENメンバーのビジュアル面での著しい成長にも驚いたことだろう。INI「HERO」とJO1「Test Drive」がお祭り騒ぎに拍車をかけたラストスパートでは、INI・西とJO1・川西が肩を組んでじゃれ合ったり、INI・木村とJO1・白岩が笑顔で会話していたりと、グループを超えた絆も散見された。ラストにはJO1・河野の「せーのっ!」の一言で飛んだ銀テープが、華々しく『LAPOSTA』のフィナーレを飾った。

 全てのセットリストを終えた後、「デビューして1年が経ち、LAPONEの仲間としてドームに立てて光栄です」(ME:I/RAN)など各グループのコメントが続く中、JO1・川西の「もう1回見たいですね! ゆらゆらミラージュ!」というリクエストを受けて、ME:Iが「Hi-Five」のダンスを再現。「先輩方からたくさんの刺激を受けました!これからもIS:SUEらしく4人で、〈君は君!〉の精神で音楽を届けていきます!」(IS:SUE/RINO)と「Breaking Thru the Line」の歌詞を引用したコメントに川西が「君は君! 誰なのだ?」と無茶振りをすると、NANOが「NANOなのだ!」と愛嬌たっぷりに返し、会場中を虜にしていた。また、DXTEEN・田中笑太郎の「今日ドームにお越しのラブリーちゃん(JO1・金城碧海による「LAPONEファン」の呼称)の皆さん、ありがとうございました!」「来年も再来年もこの空間が続いていくといいなと思いました! 今日はお疲れ様でした!」との爽やかなコメントに、田中より10歳年上の全グループ最年長メンバー・與那城は「焼肉連れていきたい」と呟き、心を鷲掴みにされたようだった。

 最後には河野が、「こんな大きな会場で3日間、ありがとうございました! 5グループ全員愛してください! 僕も愛してください!」とコメント。また、與那城も、「3日間来てくださった皆さん、ありがとうございました。そして今まで支えてくださったスタッフの皆さん、本当に寝ずにやってくださったと思います。これからも僕たち成長していくと思いますので、見守っていただけたら嬉しいです!」と総括した。

 メンバーが去った直後から、ドームには「アンコール」の声が響き渡っていた。すると、再び会場が暗転し、スクリーン中央の『LAPOSTA』ロゴが点滅し始める。その時、同社の崔社長のキャラクターが再びステージに登場。ちなみにこの日、ME:I「Click」やINI「BOMBARDA」でステージに乱入したこのキャラクターは、JO1・鶴房によるデザインだという。キャラクターが警備員のような人物によってステージから連れ去られた瞬間、会場中に警報が鳴り響く。モニターには、「アンコールで暴れようとしていた社長が東京ドームから脱走」という文字。「映画泥棒」ならぬ「ライブ泥棒」風のVCRだ。

 再び登場したJO1に囲まれて登場した着ぐるみが頭を外すと、なんとそこには、金髪のウィッグにメンバーとお揃いの衣装で完璧なステージメイクを施した、『PRODUCE 101 JAPAN』元国民プロデューサー代表のナインティナイン・岡村隆史が。12人で「無限大」を歌い踊った後、JO1に「(出てきちゃ)ダメって言ったじゃないですか!」と制された岡村は、「今日ずっとやってましたよ、自転車とかで」と、各MC中に会場を自転車で1周していた張本人であることを明かす。川尻蓮に「(JO1メンバーと)頭身が違う!」と突っ込まれながらも、「LAPOSTAを1つにしてくれって崔社長に言われたんです」「本当は2024年にお願いされてたんだけど」と告白した岡村は、「ちょっとやりたいことがある」と言い、JO1メンバーと一緒に「Go To The Top! “J岡1”です!」と挨拶する自由奔放ぶり。最後に“J岡1”で歌った「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント(JO1 ver.)」では、鶴房のラップパートで岡村がマイクを奪い取り、奪い返した鶴房と睨み合う光景に、会場から笑いが起こった。その後も岡村はラストサビで「BOMBARDA」の振付や「Click」のダンスを踊ってみたりと、存分に『LAPOSTA』を堪能。この日の様子は全て収録されており、制作中の新番組の詳細が後日解禁されるという。

 最後は「タカシ!」コールに見送られ、ステップを踏んで退場した岡村。「岡村さんが作ってくださった輪をもっと大きくすべく、最後にこの曲を歌いたいと思います」という與那城の言葉を合図に、43人が横一列に並び、全てのフィナーレを飾るように歌い上げた『LAPOSTA』テーマソング「LOVE ALL STAR」で、1週間に及ぶ『LAPOSTA 2025』は全て幕を閉じた。

※1:https://music.apple.com/jp/album/where-do-we-go-special-edition-ep/1763780669

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