s**t kingzによる今までになかった、まったく新しい舞台『See』 ゲネプロ潜入レポ&メンバーインタビュー!

ゲネ終了直後、4人をキャッチ。実際に舞台で通して上演した、その手応えを聞いた。
――お疲れさまでした! ゲネを終えた心境から教えてください。
shoji:いやあ、なんとか終わりましたね!
Oguri:それに尽きますね。
shoji:今回は物の移動が非常に多くて。セリを使っている関係もあって、地上で終わったものを地下に降ろさなきゃいけなかったり、地下でセッティングしたものが上がっていったり、移動が多いのでスタッフチームもてんやわんやしてるんです。だから、頭から最後まで流れを途切れさせないというのは大きなミッションでもあって。滞りなく終わることができて、スタッフの皆さんに感謝です。
――たしかに、目まぐるしく移動しますもんね。演者としてはいかがでしたか。
kazuki:今回は“Seeダンサーズ”という初めて僕ら以外の出演者がいる劇でもあるので、彼らの安全面も気にしながら進めています。Seeダンサーズがきっかけに始まるパートがあったり、僕らが何かしたことで次の展開が始まったり、いろんなことが絡み合っているので、なんとか無事にできてよかったですね。たくさん練習したかいがありました!
shoji:ライブとも全然感覚が違うよね。なんでこんなに違うんだろう?
Oguri:研ぎ澄まされてるというか、ライブよりもナイーブな空気が流れている気がする。
kazuki:空気感が繊細だよね。
Oguri:そう、そう。ライブだったら一曲目が始まったらそのまま最後まで行くけど、舞台だと一曲のなかでいろんなことが起きるので、シーンが多いんですよね。しかも、今回は特に多い。だからこそ、誰かひとりでも欠けてしまったら成り立たなくなったり、どこか1パートでもズレると思い描いた画と違ってしまったりするんです。ゲネでは小さなトラブルもありましたけど、初日に向けてブラッシュアップしていけるなと感じました。

――前回『See』についてインタビュー(※1)させていただいたのが11月で、当時は「まだ固まりきっていないところがある」ともおっしゃっていて。
shoji:そんなに前でしたっけ!?
Oguri:もう戻りたくない(笑)!
shoji:あの頃からだいぶ変わったよね。
Oguri:1月に入ってから、一気に加速した。
kazuki:具体的に曲が仕上がってきてからも変わっていったからね。
NOPPO:11月なんてほぼ何もできてなかった。
shoji:あの時もストーリーの流れはありましたけど、曲が届いて振り付けを作っていくなかで、「これはやろう」「あれはなくそう」「これはどうしよう?」ということがどんどん出てきて。1月に入ってSeeダンサーズたちとのリハーサルがスタートしてから、ようやく自分たちでも「やってきたことは間違いなかったんだ!」と思えました。年末12月のリハーサルの時は、まだふわふわしてたよね。
NOPPO:(話し合いばかりで)なかなかスタジオで立ち上がれなかったもん!
shoji:「ここで物がこうやって動いてくるはずだから……」「あの場面ではダンサーに囲まれるはずだから……」みたいな感じでやっていたのをようやく形にできたのが1月。でも、12月までの構想期間があったからこの短期間で作れたとも思ってます。
Oguri:みんながいないと成り立たないシーンが多いもんね。Seeダンサーズと合流した最初の5日間くらいは、セットは使わずに大きめのスタジオでサイズ感を確かめるリハーサルをしたんですけど、そこでみんなの動きを作っていって。その後にセットがある状態で7日間くらいリハーサルをして、ギューッと一気に作り込んでいきました。
shoji:Seeダンサーズの皆さんはすごく優秀で、表現したいものを理解して汲み取ってくれて。振り付けを素敵な形で表現してくれるのはもちろんなんですけど、それ以上に僕らが作りたいものに寄り添って表現しようとしてくれる、素晴らしいダンサーたちなんですよね。一緒に舞台が作れてよかったと思います。
kazuki:「プロだ!」って感じる瞬間がめちゃくちゃいっぱいあった。
NOPPO:僕らが何も言わなくても試行錯誤してくれるよね。
kazuki:そうそう。予定よりも距離が遠いから2カウント早めに動こうとか、そういうことを自分たちで考えて、僕らにいちいち相談せずともやってくれるんです。やってみて、ダメだったら直せばいいか、というテンションでやってくれるのが本当にありがたかったです。

――素晴らしいダンサーさんたちですね! 「What You See feat. Maddy Soma」(以下、「What You See」)もリリースされました。同曲は舞台『See』にどういう効果をもたらしていますか?
Oguri:今回の舞台は、精神世界のイメージが強い作品で。しかも、すっきりと整った精神世界ではなくて、この舞台を作る過程のぐちゃぐちゃになっている僕らの頭のなかそのものが舞台になっているというか。それをそのまま表現してくれているのが「What You See」。歌詞にはいろんなワードが乱雑に並んでいるけれど、ちゃんと一つひとつのワードが意味を持っていて。当初はもっと抽象的なワードだけで構成しようと思っていたんですけど、(Maddy)Somaくんが意味をしっかりと持った文章をバラバラに並べてくれたことで、逆にランダム感が増したんですよね。その効果もあって、Sam(is Ohm)さんが作ってくれたトラックもよりクレイジーに聴こえるんです。その組み合わせが今回の舞台をそのまま表していると思います。
shoji:「What You See」が舞台の最初と最後で使われているんですけど、見え方、聴こえ方が変わると思います。1時間40分ほどの作品を通して、同じ曲、同じ振り付けの感じ方が変わるという体験をぜひしてみてほしいです。
kazuki:「What You See」を人前で踊るのは、この舞台が初めてだよね。すごく踊った記憶はあるけど(笑)。
shoji:一回の舞台で二度も踊るから、いっぱい練習してるもんね。
――「What You See」の変化にも注目ですね。前回のインタビューでは、「s**t kingzらしい舞台とは壮大じゃない、身構えなくていい舞台」ともお話しいただきました。『See』におけるs**t kingzらしさのポイントを教えてください。
kazuki:僕らのマインドや考えていることをコメディ風にしたり、わかりやすい表現方法で舞台に落とし込んでいるんですけど、後半のシリアスな雰囲気や「What You See」の世界観という、本当の姿とはめちゃくちゃかけ離れているものが共存しているんですね。そういう舞台は、僕らが作るもの以外にはほぼないんじゃないかなって。
shoji:『See』は、舞台的でもあり、ライブ的でもあると思うんですよ。そこがs**t kingzの舞台のいいところだなって、あらためて感じています。たとえば、照明の作り方も舞台とは完全に違っていて、ライブ的なんですよ。それを共存させられるのがs**t kingzの舞台の面白さだと思います。
NOPPO:動きのきっかけの部分もそうじゃない?
shoji:そうだね。今までだったら特定の音をきっかけに動いていたようなところを、前回の『HELLO ROOMIES!!!』以降、メンバーそれぞれがお芝居を経験してきたこともあって、「ここは気持ちが動いたら動こう」という瞬間があるんですよ。お客さんからするとあまり違いはないのかもしれないけれど、僕らとしては自由にいられるような新しい感覚を感じるんです。それが「舞台的でもあり、ライブ的でもある」というところに繋がっているのかなとも思います。
NOPPO:特にいい意味でムラがあるというか。真剣に客席のほうを向いて踊っているシーンがあったと思ったら、4人全員がまとまってお客さんを見ずに集中して踊ったり、変なキャラクターが出てきたり(笑)。僕らなりに(シーンが)スムーズにつながるようにしていて、お客さんはいろいろな場面を短時間で見ることができると思うんですよね。それはs**t kingzらしさなのかなと感じています。

Oguri:あと、s**t kingzらしさが存分に入ってる表現方法やお客さんの想像力をより働かせるようなアイデアのなかでも、4人だけじゃできなかったこともあって。でも、今回はSeeダンサーズがいてくれることで、s**t kingzらしさがより増幅している気がします。そこは見応えがあるのかなって。
NOPPO:そうだね。Seeダンサーズのみんながいてくれることで、いいテンポ感が出せていると思います。
kazuki:できることは全部やってるんじゃないかな、と思うよね。(小声で)この先ダンサーが新国立劇場でやるの、難しいと思いますよ……!
全員:あはははは!
kazuki:きっと、「あれ、見たことあるな」って(笑)
Oguri:いいね!
shoji:「あ、シッキンっぽいじゃん!」ってね(笑)。
kazuki:Seeダンサーズがいるおかげで、やりたいことがどんどん叶っていて。それにクラウドファンディングのおかげもあって、リハやゲネを見ていると、すごいスケールのことができていると体感します。
――お客さんの反応も楽しみですね。では最後に、本番への意気込みをお願いします!
Oguri:見にきてくださった方たちが「明日も楽しく頑張ろう」と思えるような舞台をずっとやってきたので、そこは変わらず大切にしながら、新たな見せ方や新たな体験がいっぱいできる舞台になっていると思います。ただただ楽しんでください! そして、見終わったあとにみんなの頭がぐるぐるしちゃうような、僕らと同じカオスのなかにどっぷり溺れてほしいなと思います。
shoji:厚かましいぐらい全力で届けるので、楽しみにしててください!
※1:https://realsound.jp/2024/11/post-1853105.html
■公演情報
『See』
作・演出・出演:s**t kingz
会場:新国立劇場 中劇場(東京)
特設サイト:https://shitkingz.jp/s/see/
<スケジュール>※終了した公演は割愛
2月4日(火)
(昼公演)12:30 開場/13:30 開演
(夜公演)17:30 開場/18:30 開演 ※アフタートークあり
2月5日(水)
(夜公演)17:30 開場/18:30 開演
2月6日(木)
(昼公演)12:30 開場/13:30 開演
(夜公演)17:30 開場/18:30 開演
2月7日(金)
(夜公演)17:30 開場/18:30 開演 ※アフタートークあり
2月8日(土)
(昼公演)11:00 開場/12:00 開演
(夜公演)16:00 開場/17:00 開演
2月9日(日)
(昼公演)12:00 開場/13:00 開演
<チケット>
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/shitkingz-see/
ローソンチケット:https://l-tike.com/shitkingz/
イープラス:https://eplus.jp/stkingz-see/
■リリース情報
s**t kingz『See SOUNDTRACK』
予約受付中
価格 4,000円(税込)
<会場先行受付>
2月1日(土)〜2月9日(日)
新国立劇場 中劇場 グッズ販売ブースにて
※会場でご予約いただくと「会場販売限定 引換券付きビジュアルカード」(数量限定)をお渡しいたします。
<通販先行受付>
オンラインショップA!SMART:https://www.asmart.jp/shitkingz_see_soundtrack_asmt
<収録楽曲>
01. 17steps
02. What You See feat. Maddy Soma
03. The Spicy Meeting
04. Fighters’ Fight
05. ささくれ feat. C&K
06. SMOKE
07. SMOKE -Kanpake Edit-
08. ジェラシー feat. C&K
09. Balloon feat. 上村翔平(THREE1989)
10. Trapped
11. Voices feat. Ashley
12. それ!!!
13. Believe In My Soul feat. 笠原瑠斗
14. 歪んでいく世界
15. I AM LOST feat. TOKU
s**t kingz オフィシャルサイト:https://shitkingz.jp
X(旧Twitter):https://x.com/stkgz_official
Instagram:https://www.instagram.com/stkgz_official/
YouTube:https://www.youtube.com/@stkgz























