PSYCHIC FEVER、USツアーに向けて 2025年も“想像できないようなこと”を巻き起こす
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アメリカを巡る『PSYCHIC FEVER FIRST US TOUR 2025』の開催を目前にした7人組ダンス&ボーカルグループ・PSYCHIC FEVER。1月9日にゴージャスかつセクシーなディスコソング『Paradise』、1月30日には世界的バイラルヒットを記録した「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」を手がけたJP THE WAVYによる『What's Happenin'』をリリース。『D.U.N.K. Showcase in K-Arena Yokohama』では国内のボーイズグループとの共演を果たした。初めてのアメリカツアーに向けて、すでに盛りだくさんの彼らは2025年は何を武器に戦っていくのか。気合十分の彼らに話を聞いた。(編集部)
『D.U.N.K.』での刺激的なコラボの数々

──先日『D.U.N.K. Showcase in K-Arena Yokohama』(以下、『D.U.N.K.』)に出演されました。あれだけの様々な日本のダンスボーカルグループとのイベント共演は珍しいことだったかと思いますが、いかがでしたか?
小波津志(以下、小波津):これまでずっと見ていたイベントだったので出演できてうれしかったです。それに、ああいう形でアーティストの皆さんとコラボする機会はなかなかないので、すごく貴重な機会で。見にきてくださった皆さんと一緒に、その貴重な機会を楽しむことができました。コラボパフォーマンスで言うと、僕はBE:FIRSTのMANATOさんとORIGINAL LOVEさんの「接吻」を歌いまして。MANATOさんはもともとEXPGに通っていたので、その頃からの友人。当時はサポートダンサーを一緒にしていたのですが、そんなMANATOさんとボーカルとして一緒に歌えたというのはすごく感慨深かったです。
JIMMY:僕は、過去の『D.U.N.K.』内でのラップコラボが派生したSKY-HIさんの『ID』という楽曲のパフォーマンスのメンバーに入れてもらいました。ラップって、自分のレペゼンしているものを語っていくというものだと思っているのですが、事務所の垣根を越えていろいろなグループが混ざり合っている今の時代に合っているなと思いましたし、そのなかで自分がLDH代表として出せるものをすべて出せたかなと思います。すごく刺激になりました。
半田龍臣(以下、半田):僕はダンスパートの『Back On The Stage』に出させていただきました。KAITAくんは昔一緒のダンスチームだったので、こんな素敵なステージで一緒に踊れたことはすごく感慨深かったです。他のアーティストの方とも一緒に踊らせていただいて、ひさしぶりにライバル心が芽生えたというか……バチバチな感じでダンスを見せられたのはすごく良い時間になりましたし、この経験をPSYCHIC FEVERにも生かしていきたいなと思いました。
中西椋雅(以下、中西):超特急さんとは今回初めてお会いしたんですが、ダンサーのマサヒロくんは昔EXPGに通っていたそうで、僕のレッスンも受けたことがあったらしいんです。知らなかったのでびっくりしましたけど、こういうイベントだからこその出会いや再会もあるんだなと思いましたし、改めてすごいイベントだなと思いました。
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──SNSには中西さんと超特急のリョウガさんとのツーショット写真が載っていましたよね。
中西:そうなんです! 同じ名前のリョウガさんに初めてお会いできたのもすごくうれしかった。
小波津:初“リョウガ”?
中西:うん。初リョウガ。人生で初めて同じお名前の方にお会いしました!
渡邉廉(以下、渡邉):PSYCHIC FEVERとSKY-HIさんで「Tumbler」という曲をコラボしたんですけど、そのときのSKY-HIさんの盛り上げ方にすごく刺激を受けました。この後控えているUSツアーに向けて、参考にさせていただこうと思いました。
剣:今回も多数のダンスボーカルグループが集結しましたが、僕たちも同じダンスボーカルグループということで意識もしましたし、気合いも入りました。それこそ盛り上げ方やステージングもそうだし、リハだったりバックステージを歩いている雰囲気だったり、そういうところにもグループの色って出ると思っていて。そういうものを見させてもらえたことで、改めて刺激を受けて、もっと頑張ろうと思いました。
WEESA:日本のフェスに出させていただくのは久しぶりだったし、お客さんの中には僕たちのことを見たことがない人が多かったと思うんです。それは僕たちにとってはチャンス。だから少しでもPSYCHIC FEVERのことを知ってもらえたらと思って挑みました。実際、すごく楽しかったし、お客さんも盛り上がってくれて。すごく思い出深い時間になりました。
大人の色気が出るようなニュアンスにこだわった「Paradise」
──『D.U.N.K.』出演の直前、1月9日にUSツアー『PSYCHIC FEVER FIRST U.S. TOUR 2025』のリード曲として新曲「Paradise」がリリースされました。この曲を最初に聴いたときの印象を教えてください。
小波津:デモの段階で最初に聴かせていただいたときは、正直メンバーで歌った時のイメージがあまり湧かなくて。ディスコ調の曲で、明るめなニュアンスで、これまでのPSYCHIC FEVERにはあまりなかったタイプの曲だったので。でも実際にレコーディングしたり、MVを作ってみたりしたら、すごくしっくりきました。
WEESA:今まで挑戦したことない楽曲だったからこそ、レコーディングもMV撮影も楽しみでしたね。僕たちなりのJ-R&Bだと思ってはいたのですが、実際にMVのコメント欄にもいろいろな国の方からコメントが来ていて。この曲を“日本のR&B”として聴いていただけているのがうれしいです。
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──PSYCHIC FEVERの新たな一面が見える楽曲となりましたが、歌う上ではどのようなことを意識したのでしょうか?
小波津:僕は最初、この曲は裏声で挑戦しようと思っていたんです。だけど実際にやってみたらちょっと違うかなと思ってすごく悩んで……最終的に地声にしました。
中西:最初に聴いたときはハイテンションのイメージがあったので、その感じでレコーディングしてみたんですが、力まないほうがハマるかもしれないと思って、ナチュラルな歌い方で録り直したら、そっちのほうがハマりました。
──皆さん、いろいろと歌い方を探っていたんですね。
WEESA:今回、最初にデモを聴いた段階で一度仮でレコーディングさせてもらって。そこから、ディスコの世界観を表現するために、いろいろ試して本レコーディングに挑みました。その結果、曲の雰囲気は出しつつ、自分らしさも出せたかなと思います。
剣:僕はバース2を担当しているんですが、サビを聴いたあとに出てくるパートなので、空気感が変わるようにということは意識しました。歌詞に車が出てくるので、ラップも“進んでいる”ようなニュアンスが出せるようにということは意識して。レコーディングのときにも手でジェスチャーをしながらラップしました。
JIMMY:僕のパートには、日本のカッコよさを世界に届けるように、〈シャツは GARÇONS〉や、北野武さんのことを指した〈まるで KITANO〉というワードが入っていて。ラッパーならではの歌詞で気に入っています。実際に、いつか北野武さんと何かできたらいいなぁ。
渡邉:僕はBメロを歌っているのですが、1番と2番で歌い方が違うんですよ。そこはじっくり聴いてもらえたらうれしいですね。J-R&Bということで、リズム感や、深みを出して大人っぽさが出るように意識しました。
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──半田さんには、振り付けについてのこだわりを伺っても良いでしょうか?
半田:はい。今回の曲は今までの曲と違って、振り付け自体が難しいわけではないんです。だからこそ魅せ方が難しくて。大人の色気が出るようにニュアンスにはこだわりました。さらに新しい僕たちを見せたかったので、初めてマイクスタンドを使ったパフォーマンスにも挑戦しています。歌でもダンスでもいろいろなことに挑戦できて、すごく楽しい制作期間でした。
──MVもすごくかわいいですよね。
剣:はい。リリックを書いてくださる方やMVを作ってくださる方に、それぞれ自分の好きなものだったり、大切にしている自分のスタイルだったりを話したんですよ。例えば僕だったら車。車が好きで、車に乗っている時間が僕にとってのパラダイスなので、MVでは車に乗っています。
小波津:僕はニュースキャスターを演じさせていただきました。そのなかで、台本を投げ捨てたり、急に歌い出したりしているのですが、“自由にやっていい場所”みたいなものを表現しています。よく見てもらうとテロップが速報を伝える「Breaking News」となっているんですが、僕はダンスのブレイキンが得意なので、そこともかけているんです。そうやって、一人ひとり細かな設定までこだわって作っているので、一時停止したりしてじっくり見てもらうと面白いかも。
中西:僕は香水のCMをイメージして撮影しました。
小波津:(小声で)めっちゃよかったよね。
剣:(同じく小声で)うん、カッコいい!
中西:恥ずかしいですけど……ありがとうございます。僕のパートには〈誤魔化してる緊張〉というフレーズがあって。緊張を香水で包み隠すようなイメージを演出しました。僕のシーンだけモノクロなんですよ。その感じもこの曲の雰囲気にすごくハマっていていいなと思いました。
JIMMY:僕はショッピング番組のモデルをやっています。もともとファッションが好きで、アパレルのデザインなどもしているので、そういった個性を汲み取ってもらいました。さっき言ったように〈シャツは GARÇONS〉というリリックがあるのですが、MVでは実際にギャルソンのシャツを着ているんですよ。さらに細かいところとしては洋服の値段が僕の誕生日の数字になっているたりするので、そこは一時停止して見てみてほしいです。
渡邉:僕はジュースのCMです。よく飲み物のCMで、飲んだあと「っ、は~っ!」ってやっているのあるじゃないですか。あのイメージでやらせてもらいました。ジュースのラベルは「PARADISE JUICE」になっていますし、そのジュースを笑顔で飲んで、パラダイス感を全開にしました。
WEESA:僕は気象予報士。ファッションも気象予報士っぽくて気に入っています。
半田:僕は航空会社のCM風。飛行機の羽に乗ってのリップシーンもあって、普通じゃできないことをさせてもらって楽しかったです。歌詞には〈From J-P-N, H-N-D〉とあって、羽田空港をイメージしているんですが、僕的には「半田」の「H-N-D」でもあるのかなと思っています。みんな言っていましたけど、それぞれすごく似合っていて、想像がついたので、いつか本当にその仕事……僕だったら航空会社のCMに実際に出るとか、ニュースキャスターや気象予報士としての仕事をするとか、そういうことが本当にできたら面白いなと思いました。