PSYCHIC FEVER、異国の地で広めるEXILEの魂 バンコクで二度目のカウントダウンライブレポ

PSYCHIC FEVERが12月31日、タイ・バンコクで開催されたカウントダウンライブ『EM DISTRICT WINTER WONDERLAND 2024 COUNTDOWN CELEBRATION』に出演した。2023年の大晦日には同じくバンコクで行われたアジア最大級のカウントダウンライブ『centralwOrld Bangkok Countdown 2024』に出演しており、グループとしてタイでの年越しライブに参加するのは今回が二度目となる。


現地時間の夕刻、PSYCHIC FEVERは、会場を埋め尽くすファンの大きな声援を全身に浴びて登場した。昨年11月にタイの若手アーティスト・TAMPを客演に迎えリリースした「TALK TO ME NICE feat. TAMP」と「Up and Down」で開始早々から熱気を高め、PSYCHIC FEVERを象徴するヒップホップチューンを歌い連ねていく。


前半、観客の悲鳴が一際大きくなったのは、彼らの存在を世界的に広める先駆けとなった「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」。ステージを見ながら英詞を口ずさむ人も多い中、耳障りの良いR&Bが自然と身体をノらせ、サビでは会場が一体となって〈Just Like Dat!〉とシャウトする。現在乾季のバンコクではこの日の気温は30度近くにも上ったが、そこにPSYCHIC FETVER の熱いパフォーマンスが加わるとなれば、小波津志が問いかけた「ร้อนไหม?(暑いですか?)」という質問にあちこちから即答の声が聞こえたのも無理はない。

続く渡邉廉、小波津志、WEESAによるボーカルユニット曲「Rocket (Take You Higher)」では「この曲を知っていたら一緒に歌ってください」と英語で呼びかけ、多言語を用いてMCを進めていく。これも、彼らが2022年以降LDHを代表してタイで活動の幅を広げ、海外進出の先頭に立ってグローバルアーティストとしての礎を築き上げてきたからこその紛れもない実力だ。

また、突如ドロップされたビートでサイファーを行うラップユニット曲「Psyfe Cypher」(剣、中西椋雅、JIMMY、半田龍臣)で半田が蹴る〈俺らは日本全国武者修行して 今飛んでってるThailand〉〈これ先頭打者 ホームランボーイ〉というヴァースは、彼らだから任された使命をこの数年間で着実に成し遂げてきた過程で芽生えた、PSYCHIC FEVERとしての矜持を感じさせる。他方、これだけ多様な背景を持つメンバーが集い、LDHのグローバル戦略の最前線にいる彼らだが、そうした豊かな国際性も持ちながら、日本らしさも決して失わない。今回のような海外公演でも〈俺ら巻き込む日本中を〉〈生き方 精神なら武士〉と日本をレペゼンする歌詞を力強く叫ぶ姿は、“日本から世界へ”をすでに体現している彼らの生き様そのものに他ならない。