『進撃の巨人』『犬夜叉』『ゴールデンカムイ』……アニメ作品の劇伴を堪能できる“オケコン”の潮流と魅力

 2025年には、注目の劇伴コンサートがさらに数多く開催予定だ。まず注目したいのは、2月1日に開催されるアニメ『ゴールデンカムイ』(TOKYO MXほか)のオケコンだ。2024年3月に開催されたアニメ第一期~第二期の楽曲を軸にしたオケコンでは、アイヌ楽器も加えたオーケストラの演奏で物語の世界を表現。杉元佐一とアシㇼパの出会いから鶴見篤四郎や尾形百之助、土方歳三といった主要キャラクターのテーマソングを響かせた第一幕、そして物語が網走監獄という前半のクライマックスへ向けて激動していく第二期を辿るように、映像と音楽とで響かせた第二幕の二部構成で開催された。

#ゴールデンカムイ弾いてみた

 そして、今年2月開催のコンサートでは、昼の部では第一期~第二期、さらに夜の部ではアニメ第三期〜第四期の音楽で綴っていくことが発表されている。どちらの回にも杉元役の小林親弘とアシㇼパ役の白石晴香や、主題歌を歌ったTHE SIX LIEのArata、ALIのLEO、RHYMESTERのMummy-D、THE SPELLBOUNDの小林祐介らも出演し、オケコンを彩る。これは見逃せない。

 さらに、幅広い年齢層に愛される『犬夜叉』も、『半妖の夜叉姫』(ともに読売テレビ/日本テレビ系)の音楽とともに『犬夜叉×半妖の夜叉姫 ~未来へ~』と銘打ったオケコンを5月に開催する。アニメ『犬夜叉』の放送開始から25周年となる今年。彼らの活躍に心躍らせてきた人たちも環境が変わり、年齢を重ねてきた中、『半妖の夜叉姫』で犬夜叉たちにまつわる新たなストーリーが繰り広げられ、さらに心が高鳴った人も少なくないことだろう。

 作曲者である和田薫自ら指揮棒を振るという、これ以上ない贅沢なコンサートで胸が熱くなる一夜となるはずだ。こちらも、犬夜叉役の山口勝平、日暮かごめ役のゆきのさつき、七宝役の渡辺久美子、殺生丸役の成田剣というメインメンバーに加え、日暮とわ役の松本沙羅、せつな役の小松未可子、もろは役の田所あずさ、そして『犬夜叉』ファンには欠かすことのできないアーティストであるDo As Infinityも出演する。

 アニメを観て心が躍った記憶を呼び覚まし、作品が紡いだ物語に改めて寄り添うことのできるオーケストラコンサート。オーケストラならではの豊かな響きが心を揺さぶる感動に、2025年も包まれたい。

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