Bialystocksによる短くも永遠のような宇宙旅行 とびきり刺激的な演奏を繰り広げたライブハウスツアー
さて、後半のラインナップでは疾走感のあるビートで聴かせる「近頃」が良かった。ドライヴ感のあるベースが加速していくイメージを抱かせ、終盤にはアコギで歌う甫木元を挟むようにギターふたりがステージ前方まで降りてきて、「憧れの人生」に次ぐギターバトルを繰り広げていく。恐らくこの日最も朗らかな瞬間だったのではないだろうか(曲を終えると西田は後方ステージに戻り、今度はオオノとハイタッチ。芸術的かつ劇的な印象を与えるライブの中で、彼の飾らない挙動が開放感を生み出していたように思う)。
最後は洒脱な音色のポップソング「Upon You」、そして爽やかに歌を届ける「幸せのまわり道」を歌い本編終了。アンコールでは「Nevermore」「Branches」を演奏した。
来年には『Bialystocks 単独公演 2025』と題した自身最大規模のワンマンライブを行うことを発表し沸かせたBialystocks。会場はそれぞれ東京・国際フォーラム ホールAと、大阪・フェスティバルホールである。この音楽は今多くの期待を集めながらまさに飛躍の一途を辿っている最中なのだ。
演奏された曲の多くがライブ仕様に生まれ変わっていたように思うが、その変貌ぶりを支えるのは菊池のアレンジに対する発想の豊かさはもちろん、楽曲のカラーに染まりながらも確かな存在感で歌いこなす甫木元の力量のふたつがあってこそだろう。そして無論、各プレイヤーたちによるダイナミックなサウンドと分離の良い音響が、その魅力を一層引き立てていたように思う。
半年後に行われる上記2公演も、きっと演奏される楽曲の多くはさらなる内部改造を施されているに違いない。今回の作品タイトルでもある「Cryptids(=未確認生物)」とは、Bialystocksの表現そのものを表しているようだ。
2時間ほどのステージが終わり、ふと気づくと再び星屑に包まれるような照明に戻っていた。短くも永遠のような宇宙旅行である。
■セットリスト
1.空も飛べない
2.All Too Soon
3.Emptyman
4.コーラ・バナナ・ミュージック
5.差し色
6.Kids
7.光のあと
8.灯台
9.ごはん
10.憧れの人生
11.虹
12.聞かせて
13.頬杖
14.Over Now
15.Mirror
16.Winter
17.近頃
18.I Don't Have a Pen
19.Upon You
20.幸せのまわり道
En1. Nevermore
En2.Branches
■ライブ情報
『Bialystocks 単独公演 2025』
2025年4月25日(金)東京都・国際フォーラム ホールA
2025年4月29日(火・祝)大阪府・フェスティバルホール
<チケット情報>
料金:前売り 7,500円(税込)
席種:全席指定 ※未就学児童入場不可 ※1人4枚まで
オフィシャル一次先行:2024年11月29日(金)21:00~12月8日(日)23:59
ぴあ受付URL:https://w.pia.jp/t/bialystocks/
『Bialystocks 単独公演 2025』特設サイト:https://bialystocks.com/tour2025/
■関連リンク
Bialystocks オフィシャルサイト:https://bialystocks.com/
X(旧Twitter):https://twitter.com/bialymusic
Instagram:https://www.instagram.com/bialystocks/
YouTube:https://www.youtube.com/c/Bialystocks