リアルサウンド連載「From Editors」第82回:『The Last of Us』という神ゲーに出会った

 「From Editors」はリアルサウンド音楽の編集部員が、“最近心を動かされたもの”を取り上げる企画。音楽に限らず、幅広いカルチャーをピックアップしていく。

『The Last of Us』に夢中

 今さらながら『The Last of Us』にハマっています。PS5のおすすめのゲーム特集に必ずと言っていいほどピックアップされますし、2023年にはドラマ化もされているので、もちろん名前は知っていました。ずっと面白そうだなと思いながらも、ホラーや射撃系のゲームが得意ではないのでずっと避け続けてきたんです。でも、今年9月にPlayStation Plusのゲームカタログに追加されたので、まぁ怖かったらやめればいいかという気持ちでプレイしてみた結果、どハマってます。

 ゲームの舞台は、人間をクリーチャーにするウイルスの蔓延によって文明が崩壊した近代。パンデミック中のドタバタで娘を亡くした中年男性のジョエルと、ウイルスに抗体を持つ少女エリーが、迫り来る感染者や敵対する人間を倒しながら目的地を目指して旅するストーリーです。

 筆者がプレイしているのは『The Last of Us Part I』というPS5用のリメイク版で、グラフィックも綺麗だし、銃の質感などもリアリティがあってすごいです。でもやっぱり、ゲーム発売以来おそらく何百万人が言っている通り、ストーリーがとにかく最高。愛娘を亡くしたジョエル、両親も故郷も失った孤独なエリーと、ハードな人生を歩んでいる二人。特にジョエルはエリーと同じくらいの年齢の娘を亡くしているので、最初の頃は心境穏やかじゃないというか、彼女をかなり邪険に扱うんです。そこから助け合いながら死線をくぐり抜け、旅を通してお互いを理解していくことで絆が芽生え、どんどん親子のような、友達のようなかけがえのない関係になっていく過程にグッときます。めちゃくちゃ王道ですが、本当に泣けます。

 筆者は普段、全ての驚きポイントを事前に把握した上でホラー映画を観るタイプなので、『ラスアス』においても敵と戦う時はビクビクしすぎてめっちゃ時間がかかるし、何度もゲームオーバーになります。最初の頃は、自ら怖がりに行くってバカ過ぎる、コントローラーを置いたら楽になれるのにと思うこともありましたが、ジョエルとエリーの物語を見届けたいという一心で頑張ってきました。そして今では恐怖が快感になってきている感覚すらあります。

 筆者自身の人生にも新しい感覚をもたらしてくれた『ラスアス』。おそらく二人の旅路も佳境に入ってきているような気がするので、どんな結末を迎えるのか、最後まで諦めずにプレイしていきたいと思います。願わくば、二人に幸福な未来が待っていますように。

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