リアルサウンド連載「From Editors」第76回：くるみだれで食べる本気蕎麦・「川上庵」

　「From Editors」はリアルサウンド音楽の編集部員が、“最近心を動かされたもの”を取り上げる企画。音楽に限らず、幅広いカルチャーをピックアップしていく。

くるみだれで食べる本気蕎麦・「川上庵」

　米やうどんに比べて若干敷居の高さを感じる蕎麦。家族に蕎麦アレルギーがいた都合で大人になるまで蕎麦を食べたことがなく、年越しもうどんを食べる家庭で育ちました。そんなこともあり、なんとなく蕎麦よりうどんを選択することが多く、一人暮らしを始めて家の近くにある蕎麦屋さんに引っ越し蕎麦を食べに行ったことがほとんど人生初めての蕎麦でした。そこで「蕎麦って結構美味しいんだな」と気付いてから、時々自分で乾麺の蕎麦を茹でて食べたりしていました。

　そんな蕎麦ビギナーな私が最近美味しいなと思ったのが青山・川上庵の蕎麦です。軽井沢に本店を構えるこのお店は、コシのある麺で、食べ応えもしっかりあります。普通のそばつゆだけでなくくるみだれを選ぶことができて、このくるみだれが蕎麦によく絡んで、くるみの風味をしっかり楽しむことができます。一緒に頼むことができる天ぷらもサクっとしていていつの間にかお皿からなくなってしまっています。

　家で蕎麦の乾麺を茹でている時は「いつか自分で蕎麦打ちを始めそうだな」と自己分析をしていましたが、結果として蕎麦打ちを自分で始める前に自分では太刀打ちできないほどの美味しい蕎麦に出会ってしまったので、自分で蕎麦打ちを始めるのは数年先になりそうです。