木村拓哉、最新アルバムで首位獲得 『SEE YOU THERE』で放つ瑞々しさと洗練させる“木村拓哉らしさ”

CD Chart Focus

参考:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2024-08-26/

 2024年8月26日付(8月20日発表)のオリコン週間アルバムランキングで首位を獲得したのは木村拓哉『SEE YOU THERE』で、推定売上枚数は55,199枚だった。続く2位には、結束バンドのミニアルバム『Re:結束バンド』が推定売上枚数33,876枚でランクイン。ほか、トップ10圏内の初登場作品としては、5位 THE ALFEEの50周年記念トリビュートアルバム『五十年祭』(7,584枚)、6位 THE ALFEE『THE ALFEE 50 SONGS 1974-1996』(7,249枚)とデビュー50周年を迎えたTHE ALFEEの関連作が続き、ほか10位にはNMB48の劇場公演CD『天使のユートピア』(4,817枚)が登場した。

 今回取り上げるのは首位の木村拓哉『SEE YOU THERE』。前作『Next Destination』からおよそ2年半ぶり、ソロアーティストとしては3枚目のフルアルバムだ。今作も、肩肘張りすぎない音楽活動を続けている木村らしい一作となっている。

SEE YOU THERE 全曲トレイラー

 竹内まりや提供の「“10月の恋人たち(Lovers in October)”」や吉田拓郎提供の「君の空気に触れた瞬間(とき)」、明石家さんまが作詞に参加した「メニュー」といった豪華なクレジットの並ぶポップな楽曲も気になるところだが、本作の個人的なフェイバリットを挙げるとすれば、むしろR&Bやファンクに重心を置いた楽曲たちだ。

 たとえば、トークボックスのハーモニーで幕を開ける1曲目「No Night, No Starlight」は、筆者としては一番のお気に入り。久保田利伸と柿崎洋一郎のタッグがそれぞれ作曲と編曲を手掛ける(作詞は前田甘露)抑制の効いたセクシーでファンキーなR&Bで、定番サンプリングソースとして知られるIncredible Bongo Bandの「Apache」にオマージュを捧げるブレイクにもニヤリとさせられる。久保田・柿崎はもう1曲、「‘Cause I love you」を提供(こちらの作詞は佐藤舞花)。エレクトリックピアノとリズムボックスの音色を軸とした親密さあふれるバラードで、こちらも佳曲だ。

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