Vaundy、imase、go!go!vanillas、IVE、&TEAM、Nissy……注目新譜6作をレビュー

IVE「CRUSH」

IVE「CRUSH」

 2021年12月デビューの韓国ガールズグループ、IVE。日本2nd EP『ALIVE』から先行配信した「CRUSH」は、恋が始まる瞬間を描いたポップチューン。心地よい躍動を感じさせるビート、透明感と爽やかさを兼ね備えたメロディライン、美しく重ねられたシンセの音色が一つになり、ラブリーな世界へと誘ってくれる。古き良きポップミュージックの佇まいと現代的なトラックメイクを融合させたこの曲は、IVEのファン層をさらに広げる役目を果たしそうだ。好きな気持ちが高まる様子を“CRUSH”と表現した日本語詞も秀逸。また高音やファルセットの響きを活かしたボーカル/ハーモニーも、メンバーそれぞれの個性をしっかりと際立たせている。(森)

&TEAM「青嵐 (Aoarashi)」

&TEAM '青嵐 (Aoarashi)' Official MV

 1stシングル『五月雨 (Samidare)』に続く2ndシングル。春夏秋冬を通じて結束していく物語の第二章であり、カップリングの「声変わり」や「向日葵 (Imprinted)」も含めて、二度とは戻らない少年期、新学期になれば何かが確実に変わっているという期待に満ちた夏の心象が鮮やかに閉じ込められている。表題の「青嵐 (Aoarashi)」は落ち着いたミドルテンポで、メンバーそれぞれの独唱をじっくり聴かせる作りになっている。青空に突き抜けるようなメロディや、言葉がまっすぐ飛び込んでくるところは非常に聴きやすいJ-POPなのだが、ストリングなどで派手に盛り上げず、むしろ聴き進むほど音数を差し引いていくトラックがなんだか新感覚。〈青嵐〉と〈All or nothing〉で韻を踏むところもニクい。(石井)

Nissy「そうしようか」

Nissy「そうしようか」

 2013年の8月に「どうしようか?」のMVを公開しソロプロジェクトを始動させたNissyが、歩んできた11年を振り返るセルフオマージュの最新曲。WHITE JAMのSHIROSEが楽曲提供した「どうしようか?」はラブソングの体で迷える心境を歌い上げるものだったが、作詞作曲に西島本人も関わる「そうしようか」はカラッと突き抜けた人生謳歌ソングになっている。〈夢見る成年へ〉の眼差しがあり、〈いつかの未練〉や〈治らない傷〉もひっくるめて語れる経験値を増やし、最後に〈生きてきたんでしょ〉と締め括れる現在地がなんとも清々しい。エンターテインメントに生きてきた彼のプライドが、押し付けがましさゼロで、どこまでも軽やかに響く。いい大人のお手本。(石井)

ポルノ、米津玄師、KANA-BOON、優里……『僕のヒーローアカデミア』数々の名曲を生んだストーリーの奥深さ

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