MISS MERCY、ミニアルバム『Turn Up』から願い懸けたワンマンライブへ ガールズグループの新風吹かすか

MISS MERCYが新風を吹かす

 人の苦しみを取り除き、愛情を注ぐ女性――。グループ名にそのような意味を込めたMISS MERCYは、競争の激しいJ-POPシーンにおいて早々に独自のポジションを築いたダンス&ボーカルグループだ。“GIRLS NEW ERA”(新時代の女の子たち)をコンセプトに、アイドル、俳優、モデルなど多方面で活躍できるグループを目指して2022年3月にデビュー。華やかなオーラを放ちながらメッセージ性の高い歌詞でリスナーをエンカレッジする姿は唯一無二であり、キレのよさとキュートな面を兼ね備えた華やかなライブパフォーマンスも大きな魅力となっている。

 2024年7月14日に発売(同月10日に先行配信)された、彼女たちにとって2作目となるミニアルバム『Turn Up』は、これまでの活動で得たものをフルに発揮した6トラックを収録。さらに前へ進もうとする意気込みが一音一音から伝わってくるポジティブなナンバーが揃い、アイドルファンだけでなくコアな音楽ファンにも歓迎されそうな仕上がりだ。ハイクオリティなサウンドメイクに最も貢献しているのは、もちろん7人のメンバーである。

MISS MERCY(撮影=梁瀬珠実)
RINA

 ロックバンドやバラード系の音をよく聴くというRINA、同じくロックバンドを好み、K-POPも守備範囲のMIYU、普段は洋楽を聴くが最近はカネコアヤノにはまっているION、K-POPアイドルに憧れつつもMy Hair is Badをはじめとする邦楽ロックを熱心にチェック中のSARA、東京ディズニーランドで流れる曲たちをこよなく愛するYUKI、「やはりバチバチのHIPHOP」と熱く語るSHUKA、そしてmiletに憧れながらもK-POPや韓国ドラマのサントラもしっかり押さえているCOCONA。音楽の趣味ひとつとっても異なるタイプが集まったこのグループは、今でこそ自分たちの特性を活かして幅広いスタイルに挑戦できているものの、結成してからしばらくの間は試行錯誤の日々が続いたという。

MISS MERCY(撮影=梁瀬珠実)
SARA

「ほとんどのメンバーが当初はファッションモデルや女優志望だったので、歌と踊りに関しては未経験者ばかり。だから『これでいいのかな?』と自信なくレッスンを受けていました。そんな状況のなか、ダンスが得意なSHUKAが加入してきたんです」(RINA)

「本当にありがたかったです。彼女はずっとダンスをしてきている人なので、MISS MERCYに入ってくれた時は本当に嬉しかった!」(YUKI)

「SHUKAちゃんが入ってきてくれて、ダンスの練習で何をすべきかが明確になったんです。それとともに団結力も強くなりましたね」(SARA)

「ダンスは3歳からやっていました。このグループに入った時は、とにかくドキドキが止まらなくて。『ここでやっていけるのかな?』という不安な気持ちが当初すごくあったような気がします」(SHUKA)

MISS MERCY(撮影=梁瀬珠実)
ION

 長いトレーニング期間を経て、2022年3月にシングル「Cinderella」で待望の音源デビューを果たした彼女たち。だが、コロナ禍で活動は思うように進まなかった。「目の前が明るく見え始めた矢先に厚い壁にさえぎられて、追い詰められた気分になった」――RINAはそう語っていたが、好転するのを待つしかなかったこの時期にリリースした「Cinderella」「Belle」「Jasmine」の3曲は、リスナーを励ましながらも当時のそんな気持ちがにじんでいるように思う。

 状況が変わり始めたのは2023年の夏。初期のシングルに新曲を加えた1stミニアルバム『GIRLS NEW ERA』を7月に発表し、初のワンマンライブを翌月に開催したあたりからファンと直接触れ合う機会が増え始めた。COCONAは当時を次のように振り返る。

「私たちの初めてのワンマンライブということで、たくさんのオリジナル曲を披露しました。本番に向けてすべての持ち歌を再度練習していくうちにプロ意識が高まったし、レコーディングした時の気持ちもよみがえりました。大切な機会になったと思います」(COCONA)

MISS MERCY(撮影=梁瀬珠実)
SHUKA

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