連載『lit!』第110回:10-FEET、マキシマム ザ ホルモン、Vaundy……この夏に響く新たなロックアンセム5選
羊文学「Burning」
先日、初のアジアツアー『羊文学 Hitsujibungaku ASIA TOUR 2024』を完走し、バンドとして急成長を遂げている羊文学。TVアニメ『【推しの子】』第2期(TOKYO MXほか)エンディング主題歌となっている「Burning」は、アジアツアーでも披露された一曲である。
じりじりと燃えるようなギターサウンドに始まり、迷いや葛藤を静かに歌い上げながら、サビでは〈どんな痛みさえ輝きに変えながら命を燃やすの〉という決意が力強い演奏とともに届けられる。塩塚モエカ(Vo/Gt)は、誰もが心の内側に持っているような感情を掬い取って言葉にするのが上手い。これからも、誰にも言えない気持ちを、私たちが共感する歌に変えて躍進し続けてほしい。
フレデリック「CYAN」
4月28日の『JAPAN JAM 2024』のステージで、リリースに先駆けてライブ披露されたこの曲を聴いた。前日の『ARABAKI ROCK FEST.24』が初披露だったので、この日もおそらく初めて耳にした人が多かったと思うのだが、曲中で最もキャッチーな〈シアン〉の部分を、周りにいた何人かの観客がすぐに覚えて歌いだしていたのが印象に残っている。
アニメーション映画『数分間のエールを』の主題歌で、タイトルの“CYAN”(シアン)は三原色のひとつだ。“青色”という意味で“青春”を思い起こさせるし、モノづくりをテーマにした映画になぞらえると、マゼンダやイエローと混ざってさまざまな色を作っていく意味も、純粋な気持ちを忘れないといった意味も考えられる。爽やかな青空の下で歌われるのが似合うこの曲が、今年の夏フェスを彩ってくれることだろう。
※1:https://heroaca-movie.com/news/detail.html?d=20240618
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