野田愛実は夢の日本武道館へ向かって歩みを進める 圧倒的な歌声届けた特別な誕生日ライブ
野田愛実がワンマンライブ『NodaEmi LIVE 2024 “time”』を東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて6月17日に開催した。昨年7月に『ロスタイム』をリリースしてから初のワンマンライブでもあったこの日、アンコールを含め全13曲、人間味に溢れた楽曲を圧倒的な歌唱力で歌い上げる野田のパフォーマンスが、とにかく際立った時間だった。あらためて、この日彼女が何を歌い届けたのか、振り返りたい。
ブルーのヘアに白いロングドレス、足元のチェッカー柄のハイカットスニーカーが目を引く。今回のライブではキーボートにHiromu、ドラムに松浦千昇、ベースにまきやまはる菜と各方面で人気のプレーヤーたちが野田をサポート。マイクを両手で持ち一曲目「yourself」を歌い出した瞬間、「これぞ野田愛実」とでも言うべく天に届くような歌声が会場を包み込む。
ここから「bae」「hands」とアルバム『ロスタイム』から3曲続けて披露。挨拶のMCを挟み、歌い出したのは「おかえり」。『釣りびと万歳』(NHK BSプレミアム)の番組挿入歌として、番組ファンのあいだでも人気の高い曲でもあるが、グッと胸を打つ詞に涙を流す人もいたのではないだろうか。
野田の楽曲のアレンジを多く行っているHiromuが奏でるピアノの演奏は、野田の魅力を別次元へと押し上げてくれるようで、宇多田ヒカルの曲「First Love」のカバーでは、曲の魅力を新たに発見できた感じがした。一息ついてのMCで、ライブ当日の6月17日は野田の誕生日であることがあらためて告げられると、会場から祝福の拍手が。その瞬間、野田にキラキラした笑顔が溢れる。そして、この日初公開となった未発表曲「女優」を自ら弾くアコースティックギターの演奏とともに披露。祖母とのコミュニケーションを経てそれを歌にしたという話から「ロスタイム」へと連なっていく。多くの人が心動かされ共感するであろう題材を等身大の目線で曲に仕立てていくことは、野田の楽曲の魅力のひとつだが、その楽曲を生のライブで聴くと魅力がさらに増していくのだ。
夏を目の前にした新曲「夏の夜」から、この日のライブの要となる「butterfly effect」へと続く。先日、4月期のドラマ『約束 ~16年目の真実~』(読売テレビ・日本テレビ系)主題歌でもあったことから、この曲を耳にした人も多いと思うが、遂にこの日、生声で聴くことができた喜びは会場にいたすべての人たちに共通していたことであろう。