カラタチ 前田壮太が語る、櫻坂46 武元唯衣から受け取るパワー アイドルとの出会いが変えた人生
推しは“見つけるもの”ではなく“出会うもの”
ーーアイドルを応援するということは、ただ曲を聴くだけではないと思います。推していて辛いと思うこともあるのではないでしょうか。
前田:それで言うと、武元さんは直近のシングル表題曲で選抜メンバーではないのですが、僕は気にしていなくて。また次があると思うタイプではありつつ、それ以上に好きなアイドルが落ち込んだり、悔しい思いをしていると思うとちょっと辛いですね。
ーー人によっては人気になりすぎるとライブのチケットの倍率が上がるから、あまり人気になってほしくないという人もいますよね。
前田:ファンの幸せとアイドルの幸せは必ずしも同じとは限らないですよね。僕も狭い会場で近い距離で見れたら嬉しいですけど、いざ自分の“推しメン”が大きな会場で大観衆の中で輝いているところを見たら、「近くで推しを見たい」なんて自分の気持ちはどうでも良くなっちゃうくらい嬉しくなるというか。もちろんチケットが外れたら悲しいですけどね(笑)。
ーーAKB48のファンだった頃からかなり長くアイドルシーンを見ていると思いますが、変化は感じますか?
前田:女性のファンがすごく増えたなと思います。ファッション雑誌とかで活躍しているメンバーも多いですし、今まで女性アイドルのコンサートに行きにくかった人も行きやすくなったのかなと。
ーーそれはAKB48、櫻坂46に限らず、女性アイドルグループのほとんどで起きている変化のように感じます。“推し活”ブームの影響というか。
前田:“推しがいる生活”って日々楽しいですからね。でも、アイドルのファンってどんどんお金も使ってなくなっていくし、メンバーの卒業や、それ以外にも様々なニュースがあって、やっぱり心がえぐられる時があるんですよ。もしかしたら、トータルで考えたら辛いことの方が多いのかもとすら思います。
ーーなぜそこまでアイドルという存在にのめり込めるのでしょうか。
前田:あの時の出会いが運命だったのかもしれないなと思います。僕は、推しは“見つけるもの”ではなく“出会うもの”だと思っていて、もしかしたら僕と同じ日に渡辺さんと初めて握手をして、あまりハマらなかった人もいると思いますし、僕みたいに突然夢中になる人もいる。ある意味、アイドルオタクには才能が必要なのかもしれないなと思います。渡辺さんが卒業した後もいろいろなグループを見ましたがあまりハマらなくて、そんな時に出会ったのが武元さんなので、不思議なファンとアイドルは不思議な引力があるんだと思います。だからこそ離れられないというか。
ーーカラタチで前田さんは“Wオタク漫才”を披露しており、“オタクであること”が一種のアイデンティティになっているように感じます。
前田:僕がネタを書いているんですけど、どれも武元さんを元ネタにして作っているので、もしこれから武元さんが卒業したらどうしたらいいのかわからないです(笑)。新しい推しがすぐ見つかるとは思えないし、もしかしたらずっと見つからないかもしれない。だから僕らの運命は武元さんに握られているんですよ。1日でも長く活動してもらって、僕たちが成功するまで武元さんも頑張ってほしいなと思います。
ーーそういう意味でも“推し”に生活を支えられているというか。
前田:守屋茜さんと渡辺梨加さんが櫻坂46を卒業の時に、武元さんは「私の人生を変えてくれてありがとうございます」というようなことを言っていたんですけど、僕も武元さんに対して同じことを感じていて。“オタク漫才”でネタを作る上で架空のアイドルを想定して作るより、武元さんを推してる中で起きたことをネタにすると気持ちも入るし、その方がウケるんです。アイドルオタクとしても、芸人としても、武元さんに人生を変えてもらったなと思います。
ーーもし人生をやり直せるとしても、今のアイドルオタクの人生を選びますか?
前田:今の人生を選びます。
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