甲田まひる、23歳の誕生日祝ったピースフルな一夜 “脱皮”がテーマの初ワンマンライブ
甲田まひるが5月24日に東京・渋谷Star Loungeで初のワンマンライブ『HAPPY MAPPY DAPPY -23yo-』を開催した。彼女の23歳の誕生日に行われた公演のテーマは「脱皮」。強力なテクニックと抜群のセンスを併せ持つバンドを従えて、新しい甲田まひるの世界をグルーヴィーなバンドアレンジで表現した。
ライブはアルバム『22』でも冒頭を飾る「Ignition」から。イントロは甲田がピアノを弾き、ラップパートでは力強くマイクを握る。しっかりと声を出して、はっきりとリリックを伝える。彼女のラップ愛が伝わるパフォーマンスだった。ドラム、ベース、ピアノに甲田を加えた4人編成で「CHERRY PIE」「Love My Distance」を歌うと「今日はですね、私、23歳になります。(誕生日は)5月24日だからもう“なった”なんだけど、まだ実感がないですね。だから今日皆さんとライブして、最後の最後に曲を歌った後に23歳になりたいなと思っています」と話した。
中盤で披露された「One More Time」「Ame Ame Za Za」「ごめんなさい」といったメロウな楽曲群にも、新しいアレンジが施されて新鮮な聴き味を楽しめた。「SECM (Sausage Egg & Cheese Muffin)」から徐々にテンションがアップしていき、SNSで事前に掛け声を呼びかけていた「れんあいパン」にはオカモトコウキ(OKAMOTO'S)がギターで参加した。コウキの演奏が加わると、バンドにラウドなグルーヴが加わる。さらに観客とのコールアンドレスポンスもうまくいくと、甲田はステージで満面の笑みを浮かべた。続く「Sugar=High」はバンドが迫力ある演奏を聴かせた人力ドラムンベース。コウキもエモーショナルなギタープレイで場内の温度を上げた。
「M feat. SANTAWORLDVIEW」にはSANTAWORLDVIEWが客演で駆けつけて、『22 (Deluxe Edition)』収録バージョンを披露した。ふたりで一緒に作ったというアウトロの掛け合いパートもしっかりと聴かせた。ダンスホールチューン「Take my hands ~君となら~」、KREVA「音色」のカバーを歌った後、甲田は「私はKREVAさんの大ファンで、めっちゃ影響を受けてます。いつか他のミュージシャンの方のカバーしてみたいと思っていて、やるなら今日、この曲かなと思ってやりました。実はこの1週間くらい本当に眠れなかったんです。ベッドに入ってもずっとドキドキしてて。そもそもみなさんに会うのが久しぶりだし、誰かの前で歌うこと自体も久しぶりなんです」とこの公演への思いを語った。
本編最後の曲となる「らぶじゅてーむ」は再びコウキが参加。甲田もピアノを弾いて、フュージョンアレンジされたロングバージョン。ジャズピアニストであり、シンガーソングライターであり、ラッパーでもあるという、甲田のバックグラウンドが見事に表現されていた。