少年忍者、初の単独アリーナで放つ“Shining Star”としての輝き メンバー同士の絆を感じる公演に

少年忍者、横浜アリーナ公演レポ

 「さくらガール」(NEWS)を表情豊かに歌うと、「マイガール」(嵐)では花道を自由に歩きファンの声援に応え、2度目のユニット曲のコーナーへ。長瀬のダンスで観客を一気に引き込むと青木のピアノで「Imitation Rain」(SixTONES)を披露。山井飛翔の伸びやかな歌唱、瀧のギターや豊田のセリフもあり、少年忍者ならではのパフォーマンスとなっていた。瀧のギターが繋ぎ、鈴木悠仁が「雨傘」(TOKIO)をしっとりと歌い上げると、途中から北川も合流。そのまま青木のピアノ伴奏もあり北川が「虹」(二宮和也/嵐)を感情いっぱいに響かせる。

 20人がアリーナの様々な場所に出現して、より客席から近い距離で「Happiness」(嵐)、「ウィークエンダー」(Hey! Say! JUMP)、「スキすぎて」(timelesz)、「ブラザービート」(Snow Man)と続く。“胸キュン メドレー”と冠されたこのブロックでは、メンバー一人ひとりの一挙一動に観客は大盛り上がり。横浜アリーナのどこを見渡してもメンバーがいるという状態を作れるのは少年忍者ならではだ。

 「With you」(timelesz)や「kEEP oN.」(V6)といった、事務所の先輩の過去曲をメドレー形式で次々に披露すると「若者たち」(Kis-My-Ft2)でメインステージに集まり、会場全体に楽しげな雰囲気を残したまま、ユニット曲の最後として元木、黒田、小田将聖の「Outrageous」(SixTONES)で会場のボルテージは最高潮に。元木のスキルフルなラップ、黒田のセクシーさ、小田のアンニュイな雰囲気が合わさり、3人という少人数でのステージとは思えない盛り上がりを見せていた。

 ステージの中央に皇輝が登場し会場を見渡すと「端から端まで忍者のファン。こんな素敵な景色を見させていただいて本当に幸せです」と心境を語ると、モニターには少年忍者21人の名前が。メンバー全員とここにいる1万5000人と来場の叶わなかったファンはそれぞれ絆で結ばれている。そんな絆を象徴した曲を披露すると話すと、観客が手にしているペンライトをオフにするように呼びかけた。

 “和コーナー”と題されたコーナーでは、真っ暗になった横浜アリーナに日本庭園のようなセットと共にメンバーが登場。「RING DING DONG」(King & Prince)ではメンバーの名前に使われている漢字がモニターに流れるように映されたり、「縁 -YUÁN-」(Snow Man)では赤い糸を“縁”のように演出。皇輝の話にあった通り、メンバーとファンの“絆”を感じさせる演出となっていた。そんなコーナーを締めくくるのは「PSYCHO」(Kis-My-Ft2)。20人のアクロバットが目まぐるしく繰り広げられるこの曲は、まさにメンバー同士の絆がなければ実現できないステージだ。赤い花びらのような装飾が舞う中での圧巻のステージだった。

 エンディングを飾るのは「The Shining Star[New ver.]」。オープニングの「The Shining Star」と比べるとゆったりとしたテンポで壮大なオーケストラアレンジが施され、この公演のエンドロールにふさわしい感動的な楽曲となっていた。

 アンコールではツアーTシャツにデニムを合わせた姿で登場し、「Amazing Summer」、「3秒 笑って」(ジュニアBoys)、「太陽の笑顔」を披露。最後に皇輝の合図で「俺たちが!少年忍者!」と全員が手を伸ばし、公演は終了した。

 同事務所所属グループのみならず、男性アイドル全体を見渡しても21人という編成は珍しい。これまでに前例のないグループであるがゆえに、少年忍者がどうやって大きなステージを目指していくのかは自分たちで答えを模索していくしかない。そんな旅路の中で「少年忍者はどうやって輝くのか」の問いに対する今の答えが今回の公演なのだろう。お互いが信頼し合い、絆を信じることがこの壮大なパフォーマンスを作り上げ、それが少年忍者にしか成し得ない唯一無二の魅力になっている。公演の最後に皇輝は「まだまだ先へ続いていく」と話していたが、その言葉通り、きっと彼らはこれからもどんどん大きな存在へと進化し、まだ誰もたどりついたことのない景色を見ることになるだろう。一人ひとりが“Shining Star”である彼らの旅に道標はいらない。

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