日高光啓(SKY-HI)「会社の成長の可能性を閉ざす」 音楽業界の“CDビジネス依存”への危機感とBMSGの改革

日高光啓、旧来型音楽ビジネスへの危機感

「芸能の当たり前」より「社会の常識」を追うことが必要

ーー環境問題に関する観点のほか、やりがい搾取と言われる業界の体質改善、アーティストやクリエイターへの適正なギャラの支払いなど、「持続可能な音楽業界」を目指す上で改善しなければならないことは多々あると思います。対アーティストやクリエイター、もしくは一般の制作スタッフという観点において、今後改善しなければならないと思うことはどんなところですか?

日高:一般社会においても、コンプライアンス、ガバナンス、常識といったものは日進月歩ですよね。

 その認識を強く持つこと、「芸能の当たり前」より「社会の常識」を追うこと、また社会自体の改善に関してコンシャスネスを持つことが必要だと思います。本当に大変なことだとは認識していますが!

ーーBE:FIRSTの最新ツアーに170万もの応募があったことも明かしています。直近ではドーム公演も成功させましたが、その影響力の大きさが今回の発表にも繋がっているかと思います。日高さんが今、BE:FIRSTに対して感じることはどんなことでしょうか?

日高:感謝も愛情もたくさんあって、とても一つの設問では答えきれません(笑)。

 そうですね、もちろん、自信にもなりました。自分がBE:FIRSTを通して表現していることも、彼らと一緒に作り上げているものも、世界との向き合い方も、10年前には本当に誰にも必要とされていない(厳密にはその中でも応援し続けてくれていた自分のファンに救われてはいましたが)ものでしたが、絶対に必要なものだと言い続けて、ついに本当に必要とされる日が来たのです。

 ただ、これだけの影響力を持ってしまった以上の責任も感じます。なので、今日は皆に専門家を呼んで金融リテラシー講座を行いました(笑)。社会に対してコンシャスでいれるように様々なトライをしていますが、そのどれにも前向きに取り組んでくれる彼らのポジティブさと好奇心に、改めて救われる日々です。色々と言いましたが、本当に愛しています。無償の愛です。

ーー2024年、まずはBE:FIRST『Masterplan』が第一歩かと思います。貴社の社会への関わり方が大きく変わる年になる予感がするのですが、これから先は具体的にどんな取り組みをされる予定ですか? また、BMSGは今後どんな意志を持って社会貢献に取り組んでいきたいと考えられていますか?

日高:そこに関してはまだ発表のできていないことに関してはTo Be Announcedという形にさせてください。

 ただ、「音楽家は音楽だけしていれば」「アイドルは夢だけ見せていれば」「芸能人は常識知らずでも」いい時代でないことは確かです。社会に対しての影響力を善い方向に使っていくことには真剣に向き合っていきたいですし、向き合っていきます。

※1:https://bmsg.tokyo/topic/240213/

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