離婚伝説×First Love is Never Returned対談 2組に共通する“いい曲”に向かうスタンス
都会への憧れがあるから描けるもの
――この2組の共通点といえば、都会の夜景をイメージできるようなサウンドを鳴らしていることですよね。First Love is Never Returnedが北海道のバンドだと知った時、ちょっと意外に感じました。
Yuji:僕たちは自然に囲まれたような地域に住んでいるんですよ。メインのストリートと言えば、1カ所しか思いつかないし、そこは一本道だから奥まで簡単に見渡せる。なので、視覚から入ってくる情報よりも、普段聴いている音楽に影響を受けながら、都会に憧れて音を出しているようなところがあるかもしれません。
別府:今も北海道に住んでるんですか? 地元で結成して、東京でライブがある時は毎回来て?
Yuji:そんな感じです。
別府:すごい。ハードスケジュール。でも自然に囲まれた場所に住んでいるからこそ、都会のイメージがしっかりできるのかもしれないですね。上京したら東京が生活圏になるから「人がたくさんいて歩きづらいな」って思ったり、汚い部分が見えてきたりしちゃうじゃないですか。都会から離れているからこそ、綺麗な都会を描きやすいのかなと思いました。
Ishida:あー、確かにそうですね。
松田:俺も鹿児島出身で、どちらかというと都会に対する憧れから入ってるから、その感覚はすごく分かる。東京に出てきて初めて知った現実とかもありましたしね。
Ishida:離婚伝説さんは、北海道に来たことはありますか?
別府:実は俺はまだ行ったことないんですよ。
Ishida:そうなんですね。北海道に対してはどういうイメージを持ってますか?
別府:「食べ物美味しいんだろうな」というのがやっぱり一番かな。だから、北海道で一番うまい飯屋とか教えてほしいです(笑)。
Ishida:あとで教えます(笑)。今度ぜひ曲を作りにいらしてくださいよ。お二人が北海道に来たらどんな曲ができるのか、気になります。
別府:確かに。今とは違う曲ができるかもしれないですね。
2組が目指すのは“いい曲”を作り続けること
――最後に、今後の活動について聞かせてください。実現させたい目標や描いているビジョンなどはありますか?
別府:こういう質問、いっつも困っちゃうんですよ(笑)。
松田:ビジョン、明確にはまだ持てていないですからね(笑)。いい曲を作り続けられれば、それでいいかなと思います。
Ishida:その気持ちは僕らも同じです。
別府:そうですよね。
Yuji:はい。今こうして『RADAR: Early Noise 2024』に選出していただいて、キラキラのジャケットを着させてもらっているような状況だと思うんですよ。なので、今後も継続して、いい音楽をSpotifyやストリーミング配信サービスを通じて届けられたらいいなと思ってます。
Ishida:そうですね。初めて楽曲を配信した頃と比べて、今はすごくたくさんの方に聴いていただいてるのがすごく嬉しいです。これからは、もっといろいろな人に聴いていただけるような曲を1曲でも多く作っていきたいです。