EXILE THE SECOND、歩んできた道を信じて紡ぐ物語 ギアが上がったアリーナツアーへの自信
3月1日に『THE FAR EAST COWBOYZ E.P.』をリリースしたEXILE THE SECOND。3月7日からマリンメッセ福岡を皮切りにアリーナツアー『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2024 “THE FAR EAST COWBOYZ”』がスタートし、ツアー終了後の6月5日には、前作『Highway Star』から約6年ぶりのオリジナルアルバム『THE FAR EAST COWBOYZ』をリリースするなど、楽しみな情報が続々と発表されている。2022年に5人体制になったEXILE THE SECONDだが、グループとしての誇りと音楽に対する熱はさらに高まっており、その進化は止まらない。メンバーを代表して、SHOKICHIとNESMITHに話を聞いた。(山田邦子)
『Twilight Cinema』や台湾公演とも地続きなストーリー
ーーEPリリースにツアー、そしてアルバム。嬉しいニュースが盛りだくさんですね。
EXILE SHOKICHI(以下、SHOKICHI):去年『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2023 〜Twilight Cinema〜』をやる時に、これからこのメンバーでコンスタントに頑張っていこうと決めたので、またこうやっていろんなことを実現できるのは本当に嬉しいですね。
EXILE NESMITH(以下、NESMITH):あのツアーで、「EXILE THE SECONDは新たにこういうエンタテインメント、こういうショーを作っていきますよ」っていうことを提示できて。やっと声出しとかも解禁されたタイミングでしたから、自分たちとしてもライブ感を久しぶりに感じることができたし、特に最終日の東京ガーデンシアターのあの景色は忘れられないものになりました。ライブもそうですが、リリースなども含めて、EXILE THE SECONDで何かを作り上げている日々がすごく楽しいですね。ツアー後にアルバムリリースもあるので、“to be continued”じゃないですけど、「次のフェーズを皆さん楽しみにしていてくださいね」っていう流れになっています。
ーータイトル、そしてビジュアルにもある“カウボーイ”というイメージはどういうところから?
SHOKICHI:別れをテーマにして作ったツアー『Twilight Cinema』を経ての今回ですからね。前回は哀愁とかセンチメンタルな雰囲気を感じてもらえたらという思いがあったライブなので、今回はコントラストをつけ、よりパワフルに、僕たちのエネルギッシュな部分や強さみたいなところをお見せできるようなライブにするために気分の切り替えを表現してみました。
NESMITH:『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2017-2018 “ROUTE 6・6”』あたりまでのEXILE THE SECONDが表現していた男らしさみたいなものもありましたが、今の世代になって、いろんなことを経て、また新たに動き出して……自分たちが表現でき得る形をディレクターの方とお話しする中で、こういったビジュアルを提案してくれたんです。ここからまた一歩、ギアが上がった感じはしますね。
SHOKICHI: EXILE THE SECONDは過去に「Route 66」って曲を出していますが、そこからの繋がり、先に続くようなイメージもあるので、突発的ではないんですよね。ストーリーを作れているんじゃないかなと思ってます。
ーー昨年末にEXILEで台湾公演(『EXILE LIVE 2023 in TAIPEI』)が行われましたが、今後は日本に限らずアジア圏での活動も活発にしていきたいという勢いも感じられますね。
SHOKICHI:AKIRAさんが台湾でLDH(LDH愛夢悅)を設立されて、その流れで僕たちも台湾に何回か行かせてもらって。日本はもちろんアジア全体に通用するよう、そして自分たちもアジア人としてオリジナルな音楽を世界に届けられたらという思いで、「FAR EAST」っていう言葉も使っています。タイトルもビジュアルも全て、僕たちの成り立ちからつけられてるので、いろんな思いを感じ取っていただけたらと思います。
ーーあの台湾での景色や熱量も、その後の自分たちのガソリンになったのではないでしょうか。
NESMITH:そうですね。台湾公演はEXILEとして初の単独海外ライブでもありましたし、自分たちにとってのチャレンジという意味も含めワクワクしました。だけど何よりも台湾のファンの方々が、いつもは日本にライブを観に来てくれて、写真を撮ったりとか、いろんな想いをそれぞれ大切に持っていてくださったわけですけど、台湾公演の時に僕らへのサプライズとして、想いのこもったムービーをプレゼントしてくださって。「自分の住んでいる国でライブをやってくれて本当にありがとう」という言葉には、心から感激しました。自分たちが進んできた道に共感して、僕たちを見つけてくれて、海外から応援してくれる人がこんなにもいるんだっていうのはすごく励みになったし、その熱を目の当たりにしてすごく感動したんですよね。コロナ禍も明けたことですし、AKIRAさんが長年かけて作ってくれたその関わりをもっと濃くしていけたらいいなと思います。
「歩いてきた道を少しでも最高だと思えたら、幸せに繋がっていく」(SHOKICHI)
ーーでは今回の『THE FAR EAST COWBOYZ E.P.』について聞かせてください。配信されている3曲は、6月リリースのアルバムの予告編みたいな感じでしょうか。
SHOKICHI:そうですね。やっぱりツアーがありますから、ライブでちょっとでもワクワクしてもらえるように、先にEPとして新曲をリリースさせていただきました。
ーー「We are the best」は、自分がすでにライブ会場にいるような気持ちになります。
SHOKICHI:これはかなり壮大な曲ができ上がったなと思います。ライブのオープニングはこういうイメージで、ちょっとドキッとさせるような感じもアリなんじゃないかなという思いからの楽曲ですね。この曲はトラックから作ったんですけど、でき上がった時は、ライブでみんなが合唱してくれたり、ここでみんなが参加してくれたら素晴らしい景色になること間違いないだろうなって、そんな喜びがありました。
ーーお客さんの声があってこそ完成する曲ですよね。
NESMITH:そうですね。その景色、見たいですよね。
SHOKICHI:「We are the best」って、なんともまぁ自信ありありな感じだと思うんですけど(笑)、逆にこの主人公は、そこまで自信を持てないっていう方々、そして時には弱音を吐きたくなったりしながらも日々闘っている僕らのことでもあって。みんな毎日を闘いながら生きてると思うんですけど、あの時こうすればよかったなとか、時に自分じゃない誰かになりたかったりとか、僕があの人だったらどうなってたかなとか、考えたりもしますよね。でも自分がここにいて、自分が歩いてきたこの道を少しでも最高だと思えたら、そしてそんな自分を信じることができたら、それが幸せに繋がっていくんじゃないかっていうメッセージが込められています。この曲が、自分の人生最高と思えるきっかけになってくれたら嬉しいなという思いで作りました。
ーーもちろんEXILE THE SECONDそのものが“ベスト”でもあるわけですが、「We are the best」、つまり君たちもみんなベストなんだよという大きな肯定感もあり、ライブではお客さんも感動の涙と共に歌うんじゃないかと想像します。
SHOKICHI:そういうことが実現したら最高だなって思いますね。
NESMITH:確かに。鼓舞されて、拳上げてみんなで歌っているっていう力強さもあるんですけど、なんかそういう心情に訴えかけるというか、一人ひとりが自然と声を上げたくなるような曲の力があると思っています。最初に聴いた時から気持ちをぐっと引っ張ってくれるような印象があったので、今回のようなスケールの大きな会場で、バンドの生音を聴くと、音源で聴く以上に鼓動を感じるというか、ドーン! と突き動かされるものを感じると思いますよ。それくらい熱いメッセージがある曲になっています。
ーーこの曲をライブで初めて披露するのが、初日のマリンメッセ福岡になるわけですね。
SHOKICHI:はい。オープニングをイメージして作った曲ではあるんですが、キーがめちゃくちゃ高いのでどうしようと思ってます(笑)。相当アップして仕上げていかないとなって。久しぶりに緊張するかもしれないです。
ーーNESMITHさんはどうですか。
NESMITH:久しぶりのアリーナですし、お客さんがこの曲をどうキャッチしてくれるのかなっていうのも未知数なので、僕もそういった意味での緊張は間違いなくあると思いますね。ただ、以前の『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2016-2017 “WILD WILD WARRIORS”』や『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2017-2018 “ROUTE 6・6”』って、それぞれ「WILD WILD WILD」とか「Route 66」のパワーで一気に世界観を見せる、“曲ヂカラ”で1曲目からドーンと始まるっていうのがあったんで、今回の「We are the best」の神聖な感じっていうのも、しっかりと今のEXILE THE SECONDらしさになっているんじゃないかなと。この曲からどう展開していくかーーEXILEでいうところのジェットコースターエンタテインメントみたいなものがこの曲からスタートするって思うと、ハラハラドキドキを僕ら自身も感じますよね。
ーーちなみにこの曲では、ファンの方と限定ムービーを作る企画も始まるんですよね。
SHOKICHI:そうなんですよ。僕らメンバーも参加するんですが、ツアーで撮った写真を投稿してもらったりして、限定のムービーを作ろうと。皆さんどんどん参加して、一緒に作り上げていってほしいなって思いますね。
NESMITH:自分たちで触れて伝えてどんどん広がっていくようなものを作りたいっていう気持ちがあったので、ぜひファンの人たちと熱量を共有したくて。この熱量がどんどん広がっていって、EXILE THE SECONDの音楽がもっと広く、もっと壮大なものになっていけばいいなという思いですね。