家入レオ&加藤ミリヤ、女性であることの誇りを音楽で届けた一夜 『Women In Music vol.2』を振り返る

『Women In Music vol.2』レポ

 後半、オーケストラの壮大な演奏が始まるともに、シックな黒色のドレスに身を包んだ加藤ミリヤが颯爽と登場。「Respect Me」で、彼女が作りだす世界に観客を一気に引き込んでいく。

 「特別な夜に私を選んでいただいてありがとうございます」と挨拶すると、ここからは3曲続けてパフォーマンスすると予告。まず届けられたのは「Goodbye Darling」。後ろを向いてオーケストラと目を合わせながら、自身も演奏に身を委ねるようにして歌う姿は、この日の特別なステージを存分に楽しんでいるように見えた。優しいピアノの演奏で幕を明けた「TRUE」では、会場いっぱいに切ない歌声を響かせる。続く「With U」では、オーケストラと共鳴するように力強い歌声を披露。自身の想いを赤裸々に綴ったような歌詞が、重厚な演奏と相まって感情を揺さぶってくる。

加藤ミリヤ
加藤ミリヤ

 「私は女として生まれてきたことを自覚している人間だと思います」「女性であることを愛しているし、楽しんでいるし、時に悲しんでいる」と話す加藤。続けて、自分が音楽を始めたのも、女性アーティストに憧れを抱いたからだったのだと語った。数々の女性アーティストが活躍する姿を見て、自身のなかにあるモヤモヤとした感情を音楽で表現することが、自分の人生の選択肢にもあると気づいたという。そして、影響を受けたアーティストの曲として選んだ宇多田ヒカルの「First Love」を感情たっぷりに歌い上げる。歌唱前に「難しいから歌おうか悩んだ」と話していたが、それでも果敢に挑戦する姿勢に、彼女の強さやたくましさが感じられた。

 「Aitai」「天国のドア」を届けたのち、「ハッピーになってもらいたくて!」と、故郷を思って書いた曲だという「JOYRIDE」をラストに披露。上階や左右にも視線を向けながら、会場にいる一人ひとりに届けるように歌う。曲のクライマックスでは客席からの手拍子も加わり、一体感のあるパフォーマンスでライブを締めくくった。

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 クラシックとポップスという、本来なら異なるジャンルの音楽が融合して届けられた本公演。それは、男女という姓別の垣根が馴染んでいくのと同じように、“自由”であることを表現しているようにも感じられた。何かに縛られることなく、私たちはもっと自由に生きていい――オーケストラと2組のアーティストのステージを通して、そんなメッセージを受け取ったライブだった。

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