寺岡呼人&岩沢厚治&内田勘太郎、ブルースで繋がる“寺沢勘太郎一家” 歓声や笑いに包まれた9年ぶり巡業の旅
最後は寺沢勘太郎一家の3人とバンドで、ゆずの「ヒーロー見参」や「始発列車」、憂歌団の「嫌んなった」や「おそうじオバチャン」を披露して会場を沸かせた。リハーサルで内田が「キー何だっけ?」と言ったのが、「ヒーロー見参」とのことで、岩沢の変身ポーズでも会場を沸かせる。続いて「始発列車」は、岩沢が「勘ちゃん行ってみよう!」と呼びかけると、内田が「あのね」としゃべり出してみんながズッコケるというパターンに会場が爆笑。また憂歌団の名曲「おそうじオバチャン」は、アップテンポのリズムに観客が揺れた。ユーモアたっぷりの歌詞を、ちょっと恥ずかしそうにモジモジしながら歌った寺岡と岩沢。会場からは2人をはやし立てるような声援と拍手が沸き起こった。
アンコールでは岩沢からのリクエストだという寺岡の曲「酔いどれ天使」、ゆずの名曲「月曜日の週末」、そして憂歌団の「スティーリン」を演奏。〈古い友達と酒を飲んだ〉や〈素敵な大人と酒を飲んだ〉、〈俺たちは死ぬまでずっと友達だから〉などの歌詞が、寺沢勘太郎一家の関係性と重なる「酔いどれ天使」。「今日って何曜日だっけ?」というお決まりの問いかけで始まった「月曜日の週末」は、会場に手拍子と大合唱が響いた。いつものタメをいつも以上にタメて、「最終日ゾクゾクするぜ!」という岩沢の叫びに大歓声で沸いた。
「9年後、こんな機会があったらまた遊びに来てください」と寺岡。「9年後は(年齢的に)若干不安だな」と笑い、最後までひょうひょうとした雰囲気の内田。2人のトークをよそに黙々と演奏した岩沢。最後に3人で手を前に出して「お控えなすって」のポーズでライブを締めくくった。
映画『男はつらいよ』やドラマ『寺内貫太郎一家』をモチーフに、古き良き昭和の時代に思いを馳せながら、ブルースという自由な音楽に身を任せる。寺沢勘太郎一家は“音楽で遊ぶ”という、音楽ライブ本来のあり方を思い出させてくれる。そこに酒と素敵な仲間が加わればもっと最高。また9年後(?)、人生の楽しみが一つ増えた。
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