日向坂46の2023年は地盤を固めた1年に パフォーマンスを磨き、次のステージへ
2023年は新センターも誕生した。4月にリリースされた9thシングル『One choice』では丹生明里、10thシングル『Am I ready?』では表題曲では三期生初となる上村ひなの、2ndアルバム 『脈打つ感情』のリード曲「君は0から1になれ」ではキャプテンの佐々木久美がそれぞれセンターに就任。こうして見ると日向坂46は本当に層が厚い。センターを固定化することで生まれるメリットは当然あるものの、パフォーマンスに幅が生まれにくいというデメリットも同時に生じることになる。しかし、日向坂46は一人ひとりがグループ内外で個性を発揮することにより、誰がセンターに立ってもおかしくはない。いまの彼女たちはこれまで以上に幅広い世界観を披露できるのが強みなのだと改めて感じた。
こう振り返ってみると、2023年の日向坂46は順調に駆け上がってきたかのようにも思えるが、連日サッカー番組やクイズ番組への出演で賑わせていた影山優佳を始め、グループのお姉さん的存在だった潮紗理菜が卒業、さらに12月には四期生の岸帆夏が活動辞退を発表した。一方で、ソロアーティストやバラエティ番組で大活躍している齊藤京子、『サーキットで会いましょう』(ABEMA)でMCを務めるなど飛躍の年となった富田鈴花、『日向坂46・松田好花のオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)でパーソナリティを務め、二期生曲「自販機と主体性」(2ndアルバム『脈打つ感情』収録曲)では初のセンターも経験した松田好花など、一期生と二期生がそれぞれのフィールドで存在感を強めているのは頼もしい。こうした活躍が、着実に日向坂46ブランドの確立を後押ししている。
順調に歩みを進めているように見えた日向坂46だが、2019年から4年連続で出場していた『第74回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)からの落選が発表された。佐々木久美もブログの中で「悔しいです、本当に悔しくて堪らないです」(※1)と吐露するなど、メンバーにとっても年末の恒例となっていた『紅白歌合戦』の落選は思いがけない出来事だった(※2)。『新参者 Live at THEATER MILANO-Za』と『Happy Train Tour 2023』と11月から12月にかけて大きなステージに立った代わりに、今年は毎年の恒例である『ひなくり』は開催されていない。それだけこの2つのライブに全力で挑んだわけであるが、潮の卒業セレモニーが開催された12月9日の公演を経た『Happy Train Tour 2023』追加公演の千秋楽からは、『紅白歌合戦』落選の悔しさを晴らして未来へと進んでいく決意がひしひしと感じられた。
必ずしも“紅白出場”が全てではないが、一つの指針ではある。とはいえ、いまの日向坂46はメンバー同士の絆やバラエティ力、四期生も含めた総合的なパフォーマンス力は今までで一番充実しているように思う。決して目立った変革の1年ではなかったかもしれないが、“地盤固めに努めた”という意味で次につながる1年だったはずだ。2024年はその努力がきっと花開くことを願っている。
※1:https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/53416?ima=0000&cd=member
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